第104話 番外 四人の魔女とバベル


 成長する塔、バベルが出来始めた頃、

 魔女達は最初から四人ではなかった。


 クロノス・ルーは一人でバベル攻略をしていたからだ。


「こいつら大したことないじゃない」

 クロノスの使う時間魔法は万能ではないが、強力で時間を操る。

 だが欠点がある。歳をとるのだ。

「はぁ、また補充しに帰らないといけないじゃない」

 早々に諦めて補充に帰るため遅々として先に進まない。



 次に動いたのは赤の魔女。

 ライラ・ガルシアはバベルをどう攻略するかを考えていた。真祖の血を引くヴァンパイアだが塔の中でどれだけ動けるのか?そしてまだ子供のルージュも心配だった。そして仲間を集めることにした。


 白の魔女は死の魔女。

 だれが言い出したのかわからないが彼女の通った先には死という言葉すら生ぬるい惨劇が残ると、、

 実際は無属性魔法と呪いやバフの使い手で前衛職のメイフィ・ブライトだ。その手にはモーニングスターと呼ばれる武器が存在していた。


 メイフィもバベルには幾度となく挑戦しているが道半ばで挫折を繰り返していた。



 青の魔女は知の魔女。

 彼女はありとあらゆる魔法を習得するため弛まぬ努力をしていた。城には何千万冊の書物の山が出来、そのすべてを覚えていた。

 ミスティア・マリンは知識とそれを使う技術のために生きている。ミスティアは塔などどうでも良く、なぜ塔があるのかを知りたかった。



 赤の魔女は白の魔女メイフィをまず仲間に入れ、次に青の魔女ミスティアを蔵書を渡すことで仲間に入れた。

 前衛にメイフィ、ライラ、後衛にミスティアでバベルを登っていく。


 だがやはり道半ばで強敵が襲いかかってくる。まだ私達には無理だと思った瞬間。


『クロノ・ロブ』


 モンスターの動きが止まった。

「早く倒して」

「わかった!」

 そこにいたのは黒の魔女。


「貴女がなぜここに?」

「私もこのバベルを登りたいのさ」

 こともなげに言う。

「なら共闘と行こうじゃないか?」

「良いのかい?私は時を欲する」

「私は不老不死さ」

 ライラがそういうと黒の魔女は微笑む。

「なら行こうか」


 四人は互いに足りないところを補い、その頃にはルナディアで一番高い塔をなんとか攻略する。


 オーブに四人で触り、願ったことは平穏。


 四人はそれぞれ四方に陣取って何かあれば会談をして決めると約束をして解散する。


 人々は平穏を保ったのが四人の魔女と知らず、恐れの対象として四人から遠ざかっていった。

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魔女の弟子ー童貞を捨てた三歳児、異世界と日本を行ったり来たりー あに @sanzo

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