第65話 ルージュの決意


「ねぇなんでなんで?なんでなのよ?」

「なにがだよ?」

「なんでハンバーガーをしってるのよ?」

「これだろ?」

 アイテムボックスからハンバーガーを取り出して見せる。

「な、な、なんでなの?コタローがつくったの?」

「なわけないだろ?買ったんだよ」

「どこで?」

「そ、それは言えないかな?」

「なんでなんで?ユフィは知ってるの?」

「うん、俺は知ってるぞ」

「ゔぅぅぅぅ」

 涙目になってくるルージュ。

「しょうがない。ライラさんがいいって言ったら連れてってやるよ」

「今すぐ聞いて来る!」

 と翼を出して飛んでいってしまった。


「ルージュも魔族だったな」

「でもいいの?連れて行っても」

「しょうがないだろ?あのまま泣かれたら」

「まぁ、コタローがいいならいいけど」

 ちょっと拗ねてるユフィが可愛い。

「そんな拗ねるなよ」

「拗ねてない!ルージュならしょうがないかな」


「コタローー!いいって!」

「じゃあ俺の手を握って」

「いいの?」

 ユフィに確認をとるルージュ。

「いいの」

「やった!握るね!」

「二人一緒は初めてだからいけると思うけど『転移』」


 転移は成功して俺たちの家に着いた。

「おぉ!凄い凄い!何この建物?」

「俺たちの家にようこそ」

「ルージュようこそ!さて、着替えないと外に行けないから、俺の服貸してやるよ」

ユフィはルージュを連れてさきに風呂場にいった。

「まかせるか」

 俺は新しく買ったスクロールを習得して、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


コタロー・カザマ 十八歳

 時渡人

 レベル381

 力 GS++

 体 GS+

 速 GS++

 魔 GS++

 運 GS-

スキル 五行魔法(火・水・土・風・雷)        

    闇魔法 光魔法 聖魔法 回復魔法 転移魔法 時空間魔法 鑑定魔法 強化魔法 支援魔法 付与魔術 錬金術 毒魔法 影魔法

     剣術 槍術 棍術 体術 盾術 感知 天歩 剛断 瞬歩 早駆け 剛弓 斧術 疾風 集中 念話 鉄塊 手当て 俊足  剛力 蹴足 

ユニーク 限界突破


 黒の魔女の弟子

 巻き込まれし者

 極めし者

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「おおっ!これだけあればスクロールの種類が豊富になるぞ」


 あと念話のスクロールはユフィとルージュの分も作っとくか。書斎にいって、スクロールを作る。ブランクのスクロールも買っとかないと行けないな。


「ユフィ!ちょっとルナディアに行って来るから!」

「はーい!気をつけてね」


 また聖教国に行って今度は道具屋を探す。でっかい道具屋があったのでブランクのスクロールと、なんとブランクの魔法玉があった。ふたつとも大人買いして日本に帰る。


 書斎に入り錬金術でブランクの魔法玉に魔法を閉じ込めることができるらしい。素晴らしい!

“コンコン”

「帰って来たの?」

「あぁ、ただいま」

 ドアを開けると金髪が綺麗にまとまっていて、Vネックのワンピースで綺麗にまとまった可愛らしいお嬢様が出来上がっていた。

「おお!可愛いじゃないか!」

「そ、そうかな?」

「似合うよ。すごく似合う」

「えへへ」

「ユフィのセンスも凄いなぁ」

「元がいいからなんでも似合うよ」


「んじゃどこに行こうか?」

「街でブラブラしてみようよ」

「そうだな、あとこれ」

 念話のスクロールを渡す。

「念話がらはいってるから使ってみて」

 二人が使って念話をためしてみる。

『聞こえるかー』

『はいはい』

『バッチリ聞こえるわよ』

 これで迷子になっても大丈夫だな。


 三人で腕を組んでデートのようだ。両手に花だが居心地は悪い。主に人の目が気になる。

「これが電車?!随分と静かではやいのぉ」

「車ってのもあるんだよ」

 ふたりが仲良くてよかった。

 

「まずは甘いものが食べたい!」

「んじゃ、キャットカフェでパフェでも食べるか」

 店に入ると女の子二人が目立っている。

 まぁ、害はないからパフェとコーヒーを頼んで待つと、デッカいパフェが二人分来た。

「なんだこれは?!」

「パフェは初めて食べる」

「二人とも溢さないようにな」

「あまーい!美味い!」

「美味しい!」

 二人とも夢中でたべている。

 俺はそれを、コーヒーを飲みながら見ている。しかしあれだけのパフェがどこにはいるのだろうか?


「美味しかった!また食べたいぞ」

「私も美味しかったです」

「んじゃ、こんどはショッピングでもするか」

 俺はお財布。

 二人ともキャッキャしながらいろんな店を回って楽しんでいる。荷物はアイテムボックス行きだ。

 ふたりとも双子コーデ?ってやつをしたり、下着コーナーでは俺に見せて来たりして焦ったけど楽しそうでよかった。


「ユフィはいつも、コタローと一緒なの?」

「俺は彼女だからな」

「な、私も彼女になりたい!」

「コタローに言えば彼女にしてくれるよ」


「コタロー!」

「どした?」

「私も彼女になる」

「へ?」

「だから彼女にして?」

「まてまて。彼女の定義がよくわかってないだろ?延長線上には結婚があってだな」

「一夫多妻はルナディアでもある」

「ユフィは?」

「ルージュならいいよ」

「まてまて、ライラのこともあるからいまここでは返事は出来ないよ」

「ぶーー!」

 膨れてもダメなものはダメなの!

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