第33話 日本とユフィ



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コタロー・カザマ 十六歳

 レベル40

 力 SSS-

 体 SS-

 速 SS

 魔 SS-

 運 SS-

スキル 五行魔法(火・水・土・風・雷)        

    闇魔法 光魔法 聖魔法 回復魔法 転移魔法 時空間魔法 強化魔法 支援魔法 付与魔術

    剣術 槍術 棍術 体術 盾術 感知 天歩 剛断

ユニーク 


 黒の魔女の弟子

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 いまの俺は無敵だ!

「だーはっはっはっ」


「じゃあいくぞ!」

「へ?あぁ、いってらっしゃい」

 ユフィもアイーザダンジョンに行くようだな。俺もガノンダンジョンをもう一度攻略してみるのもいいかな。

「は?もう忘れたのか?昨日なんでもするって言ってたよな?」

「……はい、いいましたが?」

「じゃあ今日は日本にいきますので連れて行ってね」

「な、な、なんだってぇーーー」


 と言うわけで男に二言は無いわけで、二度目の日本に連れてきてしまった。

「よし!準備完了だ!」

 藍色の髪は日本製のシャンプーとリンスを使いサラサラになっており、今日はこまむらで買ってあったショートパンツに大きめのパーカーを着こなしている。


「ほら!いくぞ!」

 手を握りふたりで外に出る。

「いやー、もう一度来たかったから良かったぜ」

「俺はべつに」

「コタローには聞いてない。さーて何から食べようかな!」

 街を案内させられ、食べたいものを食べ、飲みたいものを飲む。

「お前はどんな腹をしとんじゃ!」

「んー食い溜めしとかないとさ、またいつ来れるか分かんないし。あっ!いつでも連れてきてくれるなら」

「却下」

「けちーー!」

 

「さて、服でも買ってやるから自分で選べ」

「マヂで!やりぃ!」

 適当な量販店に入って服を選んでるユフィはやっぱり女の子なんだな。

「時間がかかる……」

 

「ふぅ、買った買った!」

「俺がな!つか時間かかりすぎだ」

「女の子は時間かかるんだよ」

 ほんとにもう。コキ使いやがって。


 アイテムボックスに全部入れてるから手ぶらでいいけど、なかったら大変だろうな。

「次はどうしようかな?」

「もう帰ろうぜ?また連れてきてやるから」

「よし!帰ろう!」

 現金なもんだ。



 帰ってきた俺たちはアルスタットで宿を取り疲れを癒す。本当は日本の家でゆっくりしたいが、十分の一の時間差はやはりきついもんがある。

「あー、つかれたっ!」

「おつかれー!」

 ユフィはうれしそうに服を片付けている。結局、俺のアイテムボックスに入れておくことになるんだからしょうがないと思うのだがな。

「ユフィは不思議じゃないのか?俺みたいなやつ」

「ん?コタローは最初から変なやつだったぞ?同い年くらいなのにポケットさんに指名依頼もらったり、やけに強かったり」

「そうじゃなくて、日本に行けることとか」

「あぁ、なんでなんだ?」

「まぁ、俺が日本から来たからなんだが」

「そりゃそうだよな。で?」

「……まぁいいや、ユフィが気にしないならそれで」

「了解!気にしてもしょーがないからな」

 ノー天気というか、まぁ気を使ってくれてるんだろ。


 翌朝からはまたダンジョンとはいかず、腹を壊したユフィに回復をかけて一日休みとする。

「ゔうぅぅ」

「食い過ぎだ。ちゃんと寝ておけよ」

「む。無念だ」

 暴飲暴食はやめましょう。


 俺もついでに休みだからルーのところへ。

「よぉ!ルーいるか?」

「いるよー、てかあんたはいつも突然だねぇ」

 ルーはいつもの格好で迎えてくれる。

「コーヒー淹れるよ」

「あぁ、ありがとう」

「で?限界突破の方は何か分かったのかい?」

「それが聞いてくれよ!逆転の発想の勝利」

 俺はリセットのスクロールのことを話した。

「はぁ、あれを使ったのかい。でもそうだねぇ、あれがあればそう言う使い方も出来るわけだ」

「ビックリだろ?」

「そんな使い方をするあんたにビックリしたよ」

 普通するだろ?あんな良いものなんだから。

「普通はせっかくあげたレベルをリセットするなんざ考えもしないよ」

「そう言うもんかね。またあげれば良いだけじゃないか」

「あんただから考えついたんだろうね」


「あ、なんか面白い話題はないか?」

「ん?何の話だい?」

「いや、俺もルナディアにきてから長いけど魔王がいるなら勇者とかいるんだろ?」

「いたよ。とっくにあの世だけどね」

「え?まさか負けたのか?」

 勇者が魔王を討伐するのが物語じゃないのか?

「赤の魔女、魔王にかてる人間なんていないだろうさ。私だって赤の魔女とは喧嘩なんかしたくないしね」

「それほどなのか。勇者は強いのか?」

「勇者なんて他から連れて来るだけで大して強くなってないまま戦わせるんだから負けるに決まってるでしょ?」

「まじかぁ。勇者がいるなら一度会ってみたかったんだけどなぁ」

 魔王は怖いからごめんだね。

「聖教国にいけばいずれあえるかもしれないねぇ」

「どこにあるんだ?」

 ルーは地図を取り出すと、

「ここが今私達のいる森だ。ここから真っ直ぐ北に向かうと聖教国と魔国がドンパチやってるとこだね。それからもっと北に行くと赤の魔女の居城だよ」

 初めてみたルナディアの世界地図?にはビックリした。こんなに広大な大陸だったのかと……俺が旅してきたのはほんの近所だけだった。


「世界は広いなぁ」

「まぁ、地球も広いだろうさ」

「あぁ。そう考えれば納得だわ」

 歩いて行ける距離なんて大したことないからな。


 次の日、

「腹は治ったか?」

「一応、女だぞ?」

「は?食い過ぎたやつが何いってんだ」

 次の日は予定通りダンジョンだ。そろそろユフィも中級ダンジョンを攻略できるだろ。

「いてっ!」

「デリカシーがないぞ?」

「にしても足踏むなよ」

 いまもギリギリと足を踏んでいる。


 アイーザダンジョンに転移すると、今日も朝から賑わっている。 

「肉串安いよー!買ってかないか?」

「間に合ってまーす」

 何が間に合ってるのか。

「コタロー、はい」

「はい?」

「ハンバーガー」

「あぁ、はいよ」

 間に合ってるってこの事かよ。

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