第516話 兄ちゃんの異常side妹弟
そんなわけで明らかにおかしい兄ちゃんの事をすぐに信頼してる香椎先輩と宏介くんに相談したあたし。
宏介『どうおかしいの?』
『寝てる時にひーちゃんに『強く生きろよ。』とか
あたしのこと…『綺麗で可愛くなった世界で1番の美しい妹』とか…
あと『おやすみ俺の宝物』って。』
※盛ってます。
宏介『…はっず…。』
宏介くんがそれはおかしいって呟くと今日の予定を変更して兄ちゃんを追ってくれるって。
なんかわかったらすぐ連絡するって伝えて同様のことを香椎先輩にも話す。
朝ごはん食べて、兄ちゃんは今日松ちゃんと釣りに行くって聞いた。
10:30待ち合わせ?
こっそり兄ちゃん荷物を探ると旅のしおり…。
それを信頼するふたりに流す。
宏介『…今日、青井たちと集まる予定だった。
変更して承を捕まえに行こうかと思ったけど…。行き先書いてないか?』
玲奈『…新二くんと?…承くんなんか策があるって自信満々だったけど…
もう夏も終わりなのにね…水着?』
ふたりとも追跡して現場を押さえようって事になったの!
海って言ったって広いし?あたしはスマホを兄ちゃんリュックに忍ばせてここから先は同期させてるタブレットでロインしながらGPSで追跡!
あたしの可愛いりんごタブレットちゃんさっすがー♪
諸々の準備してるとひーちゃんが珍しく兄ちゃんに付いて行きたい!って泣きついてた。
ひーちゃんもなんか感じるところあるのかな?
あたしはひーちゃんに耳打ち!
『…ひーちゃん、ねえちゃんと一緒にスパイごっこしよっか?』
ひー『すぱい?』
『一緒に兄ちゃん追いかけて海でビックリさせちゃおっか?』
ひーちゃんはお日様みたいな笑顔で兄ちゃんに、
ひー『しゅごい!わかった!
にいちゃんいってらっしゃーい♪』
兄ちゃんは不思議そうな顔をしていた。
☆ ☆ ☆
兄ちゃんを見送って、準備万端なあたしはひーちゃんの水着、飲み物、タオル、麦わら帽子を用意して、自分も水着を下に着てお出かけ!
『じゃあ!兄ちゃんにこっそり付いていくよ!』
って母さんに伝えて、香椎家に向かう。
玲奈『望ちゃん!ひーちゃんも!』
『…ひーちゃんも居れば兄ちゃん無茶な事しないと思うんです!』
…昨日の寝てるときのセリフ…遺言みたい。
死亡フラグっぽいセリフ…聞かされる方の身になってみろ!
そのフラグバッキバキにへし折ってあげるよぉ!
今日香椎先輩は小幡先輩とお家でまったりする予定だったらしくて小幡先輩も居た。
行き先海で水着持ってたって伝えたらあたし達も水着持参って事になってて。
玲奈先輩のお姉さんの優奈さんの運転であたしたちは松ちゃんカーを追跡する!
ひーちゃんは小幡先輩に可愛がられてご満悦。
あたしはタブレットで確認しながら追跡する。
『…多分…港近くの砂浜。
家族でよく行く区切られた砂浜と沖に伸びる防波堤がある…。』
宏介くんにも逐一連絡入れてるよ!
…宏介くんが話したらいいな!海行こうぜ!って青井くんの提案で皆んなついて来ることになったって。
…知り合い多い方が良いか?バカな事しないよね?
兄ちゃんの行動に不安を感じ、皆んな来るって事に安堵しつつ車は一路海へ向かう。
☆ ☆ ☆
GPSだとこの辺り…って見回すと松ちゃんのキャンピングカーが見えた!
あいつ形から入るタイプの奴だろー!
さすがに何か起こっては居ないよね?って思いつつ車を降りると香椎先輩が走り出した!
優奈『…承くんには並々ならぬ執着があるのよね?うちの玲奈。』
優奈さんはセクシーに笑った。
小幡『…遊びに来たわけじゃ無いけど…
海に来るとアガるわね♪』
少し歩くと兄ちゃんが宏介くんと香椎先輩に両腕を掴まれて連行されていく所だった。
…リトルグレイかな?
…素直にホッとした。
あの様子だと2人も兄ちゃんがやらかすって確信して確保したんだってわかる。
胸騒ぎはするけど未然に防げれば良いじゃん!
あたしはひーちゃんを促して水着にすると溺愛する弟と砂浜でお城を作り始めた。
☆ ☆ ☆
さてさて姉様3人は皆んな素晴らしいスタイル。
香椎先輩は白にピンクをあしらったビキニ…!
結構際どい露出高いデザインに腰回りは同色のパレオを巻きつけて露出を抑えて品がある感じ。
…うまいよなぁ…自分の見せ方わかってる感じする。
綺麗で可愛い!年相応にセクシーにもなりつつあるよふふー!って感じ!
あたしはこんな風になれるかな?なれるかな?さてさてほほー。
優奈さんは黒ビキニ!
説明不要!!でかい!!
女王様の風格だよぉ!
…これは男を誑かす不埒なおっぱいですわ…!
小幡先輩は競泳水着!
鮮やかな青に彩りラインの入った機能美…って競泳水着ってエロく無い?
結構際どい…!ピッタリ身体の凹凸が…!えっろ!
彼氏持ちだしエロく感じるよぉ!
ひーちゃんはオレンジ色のトランクス型!
車柄のわんぱく少年スタイル!麦わら帽子もきゃわいい!!
玲奈『…望ちゃん可愛いね!』
優奈『…少女って感じ…!懐かし!』
小幡『…似合うわね…。』
ひー『ねえちゃんはまだせいちょうき。』
…優しいフォローに泣きたくなる…!
あたし…結構可愛いの!スタイルだって…おっぱいは成長過程だけど!だけど!
おっぱい以外は勝負になるって思ってた!
…そう思ってた時期があたしにもありました…。
あたしの水着…スクール水着…。
胸元にでっかく
『立花』って…手書き…!
紺色のもっさりしたデザインに…苗字…今日知らない人に見られたら…
あぁ、あの子は立花っていうんだ?ってバレちゃう!
…今年の夏は…全国ベスト4まで行ったんだよ…
忙しくって…水着…買って無くって…!
きっと並んだらさ…印象は…
美人美女美人天使スク水
あたしが可愛かろうが!脚キレイだろうがだろうが!きっとスク水しか記憶に残らないよぉ!!
☆ ☆ ☆
ふー。
落ち着いた…落ち着いたら兄ちゃんの方が気になる。
『ひーちゃん、すぐ戻るから良い子にしててね?』
ひー『はーい♪』
うちの弟マジ天使!
あたしはそっと兄ちゃんたちに近づく…。
宏介くんの声で宇佐美定満って言葉で…何をしようとしたか大体わかった…。
宏介くんの解説で香椎先輩の顔色が変わり、兄ちゃんが苛立つ。
兄ちゃん…松ちゃんと心中するつもりだったんだ…。
呆然としてると、兄ちゃんと宏介くんが殴りあいを始める!
やめて!兄ちゃんと宏介くんがなんで?!
そこにやってきたひーちゃん!ダメ!!
『だめ!!ひーちゃん見てる!』
あたしが叫ぶとふたりはピタッと止まった。
ひー『…にいちゃん?こうすけくん?』
ひーちゃん泣きそう!
ふたりはギギギって音がしそうなほどぎこちなく、
宏介『…なーんちゃって…?』
承『…俺と宏介は親友…なかよし…。』
ひーちゃんを連れて砂浜に戻った。
…疲れちゃった…優奈さんのそばのボックスからコーラ持ってこよ…
ひーちゃんここに居てね?
☆ ☆ ☆
末っ子の憂鬱 sideたちばなひかる
にいちゃんとこうすけくんがけんかしてた…。
かしちゃんがなきそうだった…。
すなのおしろをしあげながら、
『にいちゃんはかぞくおもいでともだちおもいのやさしいおとこなの。』
ぼくはつぶやくよ。
『こうすけくんはしずかだけどやさしくてたよりになるにいちゃんのしんゆう。
もうひとりのおにいちゃんみたいなひとだよ。』
ぼくはつぶやくよ。
『かしちゃんはびじんさん!にいちゃんをたすけたりねえちゃんにテニスおしえたりおいしいおかしつくってくれる!』
ぼくはかなしい。
『なんでけんかしたの?なんであんなにかなしそうなの?
なんでにいちゃんはまいにちちゅかれてつらそうなの?』
はー『…げんいんがある。』
『それがなければみんなけんかしないですむ?
…げんいんなくなればいいのにな。』
はー『…そうか。』
ぼちゃん!!!
とおくでおおきいおとがした!
なにかうみにおちたのかな?
ぼくびっくりしてそっちをみたよ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます