第510話 準備いろいろ
早速良い事を思いついた俺は準備に忙しい!
松ちゃんにアポを取る、俺に負い目のある松ちゃんは二つ返事に了承。
日曜日の約束を交わす。
日曜日に約束してた宏介の家で遊ぶって約束は…急な用事でごめん!って伝える。
その代わり土曜の午後にうちに来ない?って。
土曜日は大忙し!
…やれる事をやっておかないと…ね?
夏が終わる。
☆ ☆ ☆
金曜日、夕方。
望『ただいま!』
ひー『…ただいま。』
俺が帰る頃出かけてた妹弟が帰宅。
カブトムシたちを捕まえたトコに戻してくるって決めてた日。
ひーちゃんは寂しそうで涙目だった。
望『やー!久々の千本木…熱い…!』
ひー『…ねえちゃん、にがしにきたのにつかまえようとしてる…。』
あはは!って笑う姉としょんぼり弟。
お別れできた?俺が尋ねると、
ひー『…できた…しゃみしい…。』
…こういう別れもきっと人を育てる。
生き物を飼うって事は命を大事にする、粗末にしないそういう事を学べる機会。
ひーちゃんは半泣きで語り出す。
カブトムシさんたちとの別れを…。
ひー『しんじ(ノコギリクワガタオス)はね、すぐおがくず(木のウロにたまった木の粉)にもぐっていった…。
しょう(カブトムシ大オス)はね?きににがすと…すっごくかわいいカブトムシのメスがきてずっとみつめあってた…。』
へー。
望『あれは香椎先輩くらい美人さん!形が綺麗で丸みも可愛い!艶々してて別嬪さん!!』
ひー『ねえちゃんがむりやりしょうをそのメスにのせようとしてた…。』
おい!何を教えてるんだ!
望『テヘペロ♪』
٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
望は首を傾げておどけて見せる。
ひーちゃんの別れは続く、
ひー『…ひかるはすぐ元気に木のうえにいっちゃって…みえなくなっちゃった…だいじょうぶかな?』
大丈夫だろ!兄姉は励ます。
ひー『…のぞみはオシッコしながらじゅえきのんでた。』
望『のぞみはカブトムシオスだからね?あたしはメス!
人に見られながらおしっこする趣味無いよぉ!』
夏が終わる…。
☆ ☆ ☆
夕飯を食べて3人で客間のテレビを見る。
特に面白いものも無いの…お?
テレビ『始まりました!妖怪大辞典!』
何コレ!
水木先生絵のおどろおどろしいイラスト…!
子供の頃めっちゃ見た妖怪図鑑(ひーちゃんに譲渡済)が美麗なカラーいらすとに…!
望『え?コレ見るの?』
ひー『…ようかいはともだち。』
『他に面白いの無いし!いい?』
望『…いいけど…。』
ひー『にいちゃん!ちゅかれてるからねんねしたほうがいいんじゃないかな?』
また怖い怖いって言いながら一緒にねんねすれば良いじゃん!
俺が言うと、
望『怖がりだなぁ。ひーちゃん?怖かったらねえちゃんに抱きつきな?
最近毎日一緒ねんねだね!』
ひー『…いっしょねんねはすき。
…もうだきつかれてる…。』
怖い妖怪ベスト10!なんて誰得企画やご当地妖怪。
各地の妖怪伝承を扱う2時間。
テレビ『ベスト2…牛鬼!』
頭が牛で体が蜘蛛みたいなイカつい妖怪!コイツ怖いよね…。
望『ひーちゃんそんなに怖いの?』
ひー『ねえちゃん…ぼくくるしい…。』
望はひーちゃんをぎゅっと抱きしめながら見ている。
ひーちゃんも抵抗せずに抱かれながら薄目で見ている。
テレビ『映えあるトップは…!
ガシャドクロ!』
望『ぴゃ!』
(><)
ひーちゃんは図鑑で多少見慣れてるのか、
ひー『とむらってもらえなかったがいこつのようかいなんだよ?
きょうぼうでこわい。』
望『もうやめて!』
こうして納涼タイムを終えて、明日午前は3人でまたエイオンに行く予定を確認して3人で眠る。午後には宏介たちも遊びに来るし!
忙しい忙しい…。
…夏が終わる…。
☆ ☆ ☆
寝る直前。
ひーちゃんがひとりでパジャマに着替えていると…。
アロハシャツに車柄のリュックを背負ったおかっぱ頭の幼児がどこからともなく現れる。
通称はーちゃん。
ひーちゃん以外には見えないんだけどひーちゃんとふたりきりの時しか基本的に出てきません。
はーちゃんはおどおどしながら、
はー『ひー…おばけはほんとにいるんか?』
※ここでのおばけは妖怪。
ひーちゃんは真面目な顔で言い切ります。
ひー『…いるとおもうな。そうぞうでかけないよ!こんなこわいかお!』
はー『…そうだよな…てれびででてるんだもんうそなわけない…。』
ひーちゃんとはーちゃんはおばけについて討論を交わします。
…旅館のおばけ(幽霊)はなんとかしたはーちゃんもこっちのおばけ(妖怪)はどうしようもない。
…でも君はこっちのカテゴリーでは?
ひーちゃんは頷きながら言います。
ひー『…おばけこわい。』
はーちゃんも頷きます。
はー『おばけこわい…!』
※ツッコミ待ち。
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