第496話 駄々っこ

今回は懐かしい顔文字でお送りしています

2000年代テイストw

☆ ☆ ☆


玲奈『…これお土産にね?望ちゃんとひーちゃんによろしくね?』


家の近くで香椎姉妹と別れ我が家…落ち着く…。

家に帰ると夕飯は終わってて。

望とひーちゃんが出迎えてくれる。


望『おかえりー!』

ひー『おかえりなさーい!』


俺は優奈さんが持たせてくれた3人分のケーキを手渡す。

(俺、望、ひーちゃんにとお土産)


『『わーい!!』』


ケーキの箱を受け取り喜ぶ妹弟。


望はニッコニコしながら、


望『鉄板焼き美味しかった?

焼きそば?お好み焼き?美味しいよねー!

今日は夕飯しょうが焼きだったよ!うま!だったぁ♪』

♪( ´▽`)


しょうが焼きうまいよね…でも兄は今日それどころじゃ無かったわけで…。


『望…コレを見てくれ…。』


望『…どれどれ…なに…このオシャ空間?』

?( ´▽`)


驚愕の妹。


『望…実は…鉄板焼きってキャンプ料理や粉物だけじゃ無かったんだ…!!』


望『…な…なんだってー?!』

∑(゚Д゚)


俺は写真を見せる…先付け…サラダ…サーロイン…


望『…サーロイン…だと…?!』

(`・ω・´)


『…あわび、えび、いか…ふぉあぐら…!』


望『…ふぉあぐら…♡ど…どんんな?どんんななのぉ?!』

*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*


んが多い。


『最後まで聞け…テンダーロイン、ガーリックライスに目の前でジェラートだぞ?』


望『スティーブン・ジェラード?』

※元サッカーイングランド代表選手、ビッグクラブリバプールのレジェンド、現在監督業。立花家は古いウイイレが現役なので古い選手しか知りませんw


『古いサッカー選手じゃねぇ。目の前の鉄板でアイスを…!』


俺は見せる、動画と写真の数々。


望はよろめいて、


望『あたしの知ってる鉄板焼きと違うよぉ…。』

(´-`).。oO


『Me too』

※私もそう思います。


俺のスマホをガラス玉みたいな瞳で見つめる妹。


望『テンダー…テンダーロインってなに?優しいの?』

(´-`)?


『…それは俺がやった…フィレ肉だそうだ…。』


保冷バッグから箱を取り出してキラキラした瞳で玲奈さん特製ショートケーキを見つめるひーちゃん。


ひー『ぼく!おさらとフォークもってくるょぅ!』


望はそれどころじゃ無い。


ジュー!カンカン!

肉の焼ける音と鉄板上で繰り広げられる調理ショー動画にかぶりついている。


『…さーろいん…てんだーろいん♡

…おにいちゃん♡』

╰(*´︶`*)╯♡


伊勢さんから学ぶのか、あざとい仕草で望は両手を軽く握って顎下にくっ付けて上目遣い。

二の腕を寄せて…谷間を作ろうと…無駄な努力…!

妹が媚びっ媚びでおねだりのポーズ。


望『おにいちゃん♪おにいちゃーん♡

あたしぃ♡おにいちゃんだーいすき♡』

٩(๑❛ᴗ❛๑)۶


『あ、無理。』


望『一生!一生のお願い!!』

※六度目。


『無理だって…。』

ピシャリ。

次見てみ?


望『メニュー表…コース一人前…14,800円?!』

∑(゚Д゚)


『…ひとりだぞ?』


望は涙目になりながら、


『やだやだやだやだやだ!絶対食べたいよぉ!

お願い!お願いだよぉ!』

(><)


仰向けになり、両手をジタバタジタバタ…!

これが花も恥じらう15の娘…!

育て方間違えたっ…!


流石に…無理じゃ…

いくら妹の頼みと言えど…一食14,800円…!

しかもひとり…!


駄々をこね疲れた望はピタッと動きを止めて虚無の表情で、


望『もう知らない!兄ちゃんなんか嫌い…!』

_(:3」z)_


ぐっ!!思ってた以上に効く…効きすぎる…!

妹に嫌われる兄ってよく正気だな?


望『…ほあぐら…。』

( ̄^ ̄)


『…え?』


望『…ほあぐらどんな味だったの…?』

( ̄^ ̄)


『…フォアグラな?』


望『うるさい…今のあたしはキレそうだよ…。』

\\\٩(๑`^´๑)۶////


(キレてんじゃん)

そう口に出しかけてさ殺気ダダ漏れ妹に気圧されて黙る。


『まるで焼き鳥の旨みと油をすっごく凝縮して濃いレバーとバター練り込んで舌触りを良くしたような…?』


じゅるり。

コレでも結構モテるらしい最近可愛くなったって評判の妹の口端から涎が垂れた。

※レバー好き。


『それを目の前で鉄板で焼くじゃん?そうすると脂が溶けて、表面にうっすら焦げ目がついて…』


望の目が釣り目になってる。

イライラした様子で、


望『…わかんない…!』

(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾


『…あぁすまん。

口に入れると一瞬ザラっとするんだけど舌の上で瞬で蕩けてさっき言ったテイストが舌の上でブワッと…!』


望『わかんないよぉ!説明だけじゃぁ!!』

\\\٩(๑`^´๑)۶////


俺は必死に謝りながら、


『ごめんて!ほんの一口だけ口に入れたのにもう口の感覚がフォアグラぁ!!って旨味と芳醇な香りに占領…』

望『食レポ聞きたい訳じゃないのぉ!!

黙ってよぉ!生姜焼き大好きでご飯大盛り2杯食べて幸せ気分だったのになんでこんな気分なのぉ!!もういやぁ!!』


望は再び再開する。


『あたしも食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい!!

連れてってー!にいちゃんそこ連れてってー!

違うもうちょっとお安いお店でも良いからー!!』

\\\٩(๑`^´๑)۶////


ジタバタジタバタジタバタジタバタ!!

妹が幼児退行してしまった…。


ひー『ケーキのおさらもってきたよぉ!

ねえちゃん?』


望『ひーちゃん!にいちゃんがいじめるのー!』

。゚(゚´Д`゚)゚。


ひーちゃんは優しくケーキを一個ずつ取り分けてお皿に乗せて(直掴)


ひー『かしちゃんのケーキおいしいよ?』


望『わかってるよぉ!でも今は甘いものじゃ無くてお肉の口になってるのぉ!』

\\\٩(๑`^´๑)۶////


駄々を捏ねる妹…可愛いんだけどちょっとウザい…!

もう…しょうが無いなぁ…。

俺と望が同時に口を開く。


『…わかったよ…同じ店じゃ無いけど…なんとか…』

望『…ちゅー!にいちゃんにちゅー!してあげるからぁ!おねがい!』

(T з T)-☆


…は?お互いの顔を見合わせてまた同時!


『いや、この流れだと俺が望のちゅー!に負けて連れて行くみたいに聞こえる…!やめろ!

ちゅー!は要らない!』


望は聞いて無い!


望『やった!にいちゃんが連れてってくれるってー!

ちゅー!したらフォアグラサーロインゲットだよぉ!

ちょろ!ちょっっろ!!にいちゃん悪い女に騙されそー!!』

٩(๑❛ᴗ❛๑)۶


…このくそガキっ…!


『…連れてか無い…絶対に連れてかない!』


望は慌て得て、


望『じょうだん♪お茶目な妹ジョーク!

わたしぃ♡おにいちゃんだーいすきぃ♡』

(^з^)-☆


うちの常識と香椎さん家の常識は違う!

…妹を見てつくづくそう思ってしまう…。

どうやって育てたらあんなに上品で清楚に育つのか…。


望『うふふ♡親友sロインに…

テンダーロインって知ってる?と♪』


くっそご機嫌な妹モンスターを見て結局近いうちに連れて行ってしまうんだろうなぁって思った。

…俺が甘やかしているのか…?

俺がこのモンスターを生み出したのか?


望『ふんふふーん♪』

٩( ᐛ )و


長い脚をほっぽり出して…ホットパンツは止めなさいってあれほど言ってるのに…。

そして当然のように俺のケーキまで半分強奪していった…!


望『今日にいちゃんは美味しいもの食べたので没収でーす♡』

(๑╹ω╹๑ )



『…ふぁっく。』


こいつ、もし好きな人が隣に居ても焼いてる肉から目を離さないんじゃない?

色気より食い気って言うか…誰に似たんだろう?って思った夏の夜。

※ブーメラン🪃

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