第482話 すすむ撮影とあの頃の思い
撮影は進む。
田中くんがいじめを俺に相談する。
俺は青井たちに加担して俺を罵った事もあって断る。
このまま放っておくと激化するって付け加えて帰す。
田中くんたちに暴力を振るう青井たち、
もう一度相談にきた田中くんたち3人を家に呼び相談する。
宏介も居て青井をなんとかしなきゃいけないって結論に達する。
宏介が補足で承が青井に勝つ可能性を高める為に予測襲撃場所に落とし穴を掘る提案と
当時落とし穴に絶対の自信を持っていた俺と宏介(笑)
そうそう、漠然とした俺のアイディアに現実的な肉付けしてくれるのいつも宏介だったっけ。
ますどんな手を使っても一回勝つ!
そうすると絶対にまた襲ってくる。
そうしたら人の居ないところへおびき寄せて落とし穴でも何でも汚い事しても精神的に追い込んでガチ責めして弱みでもトラウマでも与えてイジメを止めるというもの。
で、昨日撮った落とし穴を宏介と掘るシーンを挟めつつ、いよいよ1回目の青井との対決シーン…。
その前に宏介を心配するナツキ(仮名)のシーン。
宏介の彼女ナツキ(仮名)役の紅緒さんの演技に期待。
…あんなに乗り気だった割に紅緒さんは撮影始まってから元気が無い。
役貰って嬉しそうだったのにね、三島皐月役が嫌なのかな?。
いつも力強い目をしているけど今はそれを隠すように野暮ったいメガネをかけている。
紅緒『…宏介くん…無理しないでね?』
『…うん、でも承がピンチだから…。』
紅緒『わかってるけど…。』
※皐月はここで外町派閥についた方がいいよ!宏介くんもいじめられちゃうし宏介くんなら派閥入れるよ!って言いましたw
少し離れたところで見てるけどこんなシーンがあったんだね…。
まぁ彼氏変なトラブルに巻き込まれてるようなものだから彼女としては心配になっちゃうよね。
紅緒さんは長い黒髪を風に揺らしながら切ない瞳で宏介に語りかける、
紅緒『…宏介くんが親友の承くんを大事に思ってるのは知ってる…。
でも…怪我だけはしないでね?』
宏介『…あぁ。
家まで送るよ。』
紅緒『うん!絶対に怪我だけはダメなんだよ?
そうだ!鎖帷子装備したら?』
宏介『…いや。』
宏介が紅緒さんと手を繋いで歩いて行くシーンだった。
どこかで使うシーンらしいけど宏介も紅緒さんも手を繋ぐけど良いの?って俺に了解を取りに来た。
…あの頃鎖帷子欲しかったなぁ…。
…なんか不思議な光景だけど…収まりは良いように感じた。
宏介には愛莉先輩が居るけど…まだしばらくは女の子とどうにかしようって気にはならないであろう気がする。
☆ ☆ ☆
夕方になり、俺の家の近所の空き地のシーン。
青井との一回目のシーン。
待ち伏せる青井と一対一になり、空き地へおびき寄せた!
そして俺に殴りかかるところに落とし穴(小)に足を取られてビターン!って転んだところへ、
『お前はきっと俺にこんなもんじゃないことをするつもりだったんだろう?
今回だけはこれで済ませてやる。
いいか次は…次はもう命の取り合いだぞ?』
一発だけ恨みも込めて右頬を力いっぱい殴りつけた(フリ)
転んで息も絶え絶えのところにつけ込んで予定通りの一発。
そして中学校へ戻り、
宏介に今の出来事を伝えようとして…香椎さんを見かけて今やってる一部始終を話すってシーンを取って今日は終了。
バラバラ生徒(エキストラ)が下校する様子を見てる俺。
香椎さんを見つけて…身振りで呼ぶ!
香椎さんはあ!って顔して伊勢さんたち友達を先に返して…。
俺は香椎さんに強く引っ張られて保健室へ…!
青井の1発で顎が腫れてて…それを怒りながら手当してくれる香椎さん。
…夕暮れの保健室…ふたりきり…
あの時も至近距離香椎さんの顔が見れなかったっけ…!
あの頃可愛かったけど…今はもっともっと綺麗に可愛らしく…!
俺…香椎玲奈が好きなんだ…!あの頃よりも思いが強くなってて…
やっぱり直視できない!
傷口を消毒してガーゼを顎に当てる。
近い!香椎さんの匂いがする…
フワッと花のような匂い、何で女の子ってこんなに良い匂いするんだろう?
シャンプーなの?
…香椎さん?香椎さん小鼻がピクピクしてない?
香椎さんは…俺の体臭気になるのか匂いに敏感なのかよくこうゆう仕草をする。
…気をつけてるんだけどなぁ。男だし汗かくし制汗剤や消臭スプレーなど結構使ってるんだけど…。
※くんくん…くんくんくん!
2人きりの雰囲気に意識はしてはいる。
周囲で撮影班が凝視してるわけで時々我に帰るんだけど…
特に紅緒さんと伊勢さんの目が怖い。
感情の無いまっくろな瞳で俺を見てる…。
俺が説明的な事の経緯と青井との小競り合いを説明する。
香椎さんはうん!って頷いて、
香椎『私もやる!』
この宣言で今日は終了!
映像研究会のメンバーの一部は今も落とし穴を掘っているはずだが明日早朝、河川敷公園の高架下で落とし穴を皆んなで掘ってるシーンを撮影して午後からいよいよ青井との対決シーンの撮影になる。
ワイワイガヤガヤ賑やかに撤収作業が始まる。
千佳『…航がこのあと…男たちにわからせられる…ろまん
厚樹×航…いや…航誘い受けの厚樹…。』
小幡さんが獲物を狙う目であっちゃんを見つめる…!
あっちゃんがブルって身震いした…。
あっちゃんの怯えた目初めて見た…!
安心して、小幡さんはいつもこうだから!
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