第468話 幸せ玲奈【side香椎玲奈】
寝取られ宏介の陰惨さとの高低差w
お弁当喜ばれる玲奈のゆるみっぷりをご覧ください(笑)
☆ ☆ ☆
承『…香椎さん、見たらもうたまらない!
お弁当頂いていいかな?』
お弁当を披露すると立花兄妹はすっごく喜んでくれてね?
もう食べたい!って言ってくれるの!
『まだ11:15だよ?早く無い?』
そんな事言うけどもう嬉しくってニヨニヨしちゃうよ!
承『こんなに美味しそうなお弁当見たらたまらないよ!
横の望もヨダレ垂らしそう!
ね?良いでしょ?』
望ちゃん?女の子がそんな顔しちゃダメでしょ?
でも嬉しいな♪
私は少し照れながら、
『そんなに?そんなに食べたいの?
…一生懸命に作ったよ?
美味しいと思うんだけど…口にあったら嬉しいな♪』
承、望『『頂きます!!』』
『どうぞ♪いっぱいあるからね?残しても良いからね♪』
…私の悪い癖…いっぱい作り過ぎちゃった…!
でも望ちゃんも食べてくれるし?
お出かけじゃ無いから残ったら冷蔵庫に仕舞えるし。
おかず重から手を付ける立花兄妹。
サラダから食べなさいって言われてるらしいよ。
承『アボガドうま。』
望『…森のバター…森ってバター無いの?』
ぷっ、この兄妹の会話面白い♪
承『卵焼き美味しいなぁ…!』
望『甘めがうま!』
ペースが早い!
承『きんぴらはピリ辛!胡麻と鷹の爪が効いてる!』
望『こんにゃくはノーカロリー…!』
ひょいパク!ひょいパク!テンポよく食べ進めるふたり。
承『うん、おいしい。』
望『たこさん可愛い!』
ふふー!嬉しいな!
早起きして作った甲斐あったよ!
おかずがほぼ半減した頃ふたりはメインの鶏の照り焼き重に取り掛かる。
しゃもじ持って来て2人で茶碗によそって食べ始める。
承くんが目をキラキラさせて、望ちゃんが目をギラギラさせて同時に照り焼きとご飯をたっぷり頬張る…!
どうかな?美味しいって言ってくれるかな…?
承『美味しい…!すっごい美味いぃ!』
やった!承くんがもっぐもぐ!美味い美味いって連呼して食べてる!
望『うま!これうまだよぉ!先輩!しゅごい!』
望ちゃんはリスみたいに頬いっぱいに頬張って…!
いっぱいあるよ?
ふたりはおいしい!おいしい!って言いながら笑顔で食べ進める!
嬉しい!嬉しいよぉ!
ニコニコが止まらない!
『お腹大丈夫?無理しちゃダメだよ!』
そう言いながらも嬉しくて嬉しくてたまらない。
こんなに喜んで食べてくれるなんて…ちょっと感激しながら幸せそうなふたりの食事光景にふぅって吐息が出ちゃうよ!
この兄妹は同じ顔で幸せそうにもりもりいっぱい食べてくれる。
私はそれを見るのが大好き。
照り焼きでご飯をガツガツ食べながらおかずもドンドン消えていく。
作り過ぎた?って思ってたのに…嬉し過ぎちゃう!
その上で、
承『望…照り焼きは端っこから食べろよ…!
俺が端っこ食べて空いた大きい部分ばっか食べてるだろ?』
望『はあ?兄ちゃんこそ鶏皮多めなジューシーなところばっか…!』
『ケンカしないで♪』
私のご飯の取り合いでケンカするなんて…どうしようキュンキュンする…!
特に!承くんの食べっぷり!
男らしくモリモリ食べて、時々味わってにまって笑顔になるの!
でも時々私の視線を気にして恥ずかしそうに目を逸らすの!
※キラキラうっとり玲奈が可愛過ぎて承もデレデレ。
その間に望がガツガツ行ってます。
承『…望?食いすぎじゃ無い?』
望ちゃんはフッって笑って、
望『所詮この世は弱肉強食、強ければ生き、弱ければ死ぬ…。』
承『…悪役のセリフじゃねぇか。
しかも弱肉強食って弱いやつの肉取って良いって意味じゃ無い!』
もう鶏の照り焼き重のご飯は無くなる…。
でも照り焼きはまだ残ってる?
承『…あー。』
望『…ごはんごはん…。』
ふたりは同じタイミングでお茶碗持ってキッチンへ行ってお家の残りご飯をよそってきて…。
承『ご飯何杯でもイケる!』
望『米がすすみすぎるよぉ!』
そう言っておかわりしてたよ…。
…嬉しい、嬉しいなぁ!
照り焼き重を平らげたふたりはふうって満足気な吐息を漏らす。
私も幸せな気持ちになっちゃう!
…でも流石にもう入らないよね…?
一応聞いてみるよ。
『…食後のデザート、フルーツポンチがあるけど…?』
承『そうだった!夢中で食べてた!』
望『やっば!美味すぎて忘れてた!』
もう!いちいち嬉しいことを言うなぁ!
ガラスの器を借りて盛り付ける。
おばあちゃんの家で夏に出てくる定番デザートなんだ。
おばあちゃんは去年の2月に亡くなっちゃったけど思い出デザート。
※バレンタイン参照。
作り方は簡単!
みかん、白桃、黄桃、パイン、チェリーの缶詰をそれぞれ一口大に切ってシロップごと混ぜ合わせてカルピスを混ぜる、みつ豆で使う豆と寒天(コレも一口大の賽の目切り)、白玉を混ぜ合わせて馴染ませるだけ!食べる時に少し氷を浮かべるの!冷たくて美味しい夏の思い出味なんだ。
承『さっぱりする!』
望『せんぱい!白玉と寒天多め!』
もう?もう食べちゃったの?
『もう♪はい望ちゃん♪』
承『…香椎さんおかわり…!』
承くんもそーっと申し出る。
食べて欲しくって作ったんだよ?遠慮しないで?
私は笑いながら、よそうよ!
『はい、承くんも白玉と寒天多めでしょ?』
承くんはびっくりして、
承『なんでわかるの?』
『わかるよ♪』
…いつも美術室で君が美味しそうに私のクッキーとか食べてくれてたのを見てたからだよ?
私の大好きな兄妹はそれはもう幸せそうに食べてくれて最高に嬉しい言葉をかけてくれてキュンキュンしちゃうほどの食べっぷり♪
望ちゃんはおなか丸出しで仰向けで大の字になってるよ。
おなかぽんぽこりん♪
承くんは凛々しい顔で、
※欲目です。
承『…この2倍食べれる…!』
※ちょっと無理してる。
承きゅん…♡
寝転がる望ちゃんを茶の間に残して承くんと隣のキッチンでお重を洗って、お茶入れ直す。
承くんがね?
この後午後一緒にのんびり遊びながら夕飯のカレーを一緒に作らない?って!
いいの?お弁当渡したらおしまいかと思ってた夏の午後!
まさかこんなに…!
私は小さく呟いた、
『…コレはもう共同作業でしょ…
うふふふふふふふ♪』
そこに承くんの声が、
『香椎さん!』
『なにかな?承くん?』
香椎さん呼びだけが引っかかるけど今はしょうがないよ!
今日楽しいっ♪
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