第448話 松ちゃんin俺カレ

テストが無事終わり期末も上々!

球技大会をこなして無事終業式。

…球技大会女子はバスケ、バドミントンで紅緒さんは無理そうで応援頑張ってたよ?男子はバレーとサッカーで久しぶりサッカーした!

2回戦で負けたけどね。紅緒さん…チア衣装はやめてほしい…!


こうして始まった夏休み!

今年もシフト週3きっちり入ってる。

…大体それ以外は松ちゃんち。


松ちゃんと大分話せるようになってきて…

ちょっと踏み込んだ話しもするようになってきて。

…俺はこの日以前に話したように松ちゃんと俺カレへ向かった。

21:30ラストオーダー直前の落ち着いた時間。


…少し緊張感あるよね。

松ちゃん景虎さんにケンカ売ったりしないよね?

あのイケおじ店長は俺が知ってる人間で最強。

松ちゃんのナチュラルに悪意無く人を見下す癖がどう出るか…!

でも、一度松ちゃん見て欲しい!

人生経験豊富な景虎さんなら見える事もあるでしょ!

景虎さんは俺が香椎さん絡みで悩んでたことを話した事がある。



☆ ☆ ☆


からんころん!ドアを開けると…


景虎『へらっしゅー!!』


いつものクセ強い挨拶!

松ちゃん?気にしないで?


新二『…ふつーのファミレスなんだよなぁ。』


へらっしゅー!!はスルー?!

なんで皆んな違和感無いの?俺だけ?

コレ毎回不思議、誰も挨拶につっこんで来ない。

俺がおかしいのかな?



あら!いらっしゃい!って女子大生のバイトの先輩にテーブルに案内されて…1番テーブル…。ヌシの顔がチラつく。

景虎さんが来てくれて、


景虎『おー。承明日バイトなのに今日食いに来たん?』


『お疲れ様です!』


景虎『こちら…友達?いらっしゃい。』


そしたらさ?松ちゃんが…。


新二『この店で1番自信あるやつ持って来て?』


ひっ!

景虎さんニコニコでいらいらだよ!


景虎『承くーん?このお方は偉い人なのかなー?

ひょっとして海原雄さん?』



新二『…客なんだから偉いに決まってんだろ。

値段はいいからハンバーグとカレー自信あるやつな?』


景虎『…かしこまりぃ〜…。』


ひい!景虎さんがキレてらっしゃる!


『松ちゃん…ああ言う事言っちゃダメだって…。』


俺はせめて一般常識を…

松ちゃんはキョトン顔で、


新二『は?こないだのハンバーグカレー美味かったんだからきっとどれも美味いんだろ?そんなかで1番自信あるヤツ食べてみたいって注文じゃん?』


『…どう見てグルメ漫画の敵か因縁つけるキャラなのよ!』


そんな話しをしてると10分ほどでコメカミビキビキ景虎さんがニコニコ(出来て無い)して料理を運んで来る。

…プロトタイプのスタミナ満点ガーリックハンバーグとうちの定番ビーフカレー!これも美味いのよ!


松ちゃんはハンバーグを一口食べる…。

景虎さんは横で見てる…殺気!殺気ダダ漏れ!



新二『…へぇ…店の佇まいの割に結構美味い。』

※褒めてますw


景虎さんのコメカミに💢が浮かぶ…。


新二『…いや結構美味いわ、全然食える。』


景虎さんが直視出来ない…!


…俺も大好きなハンバーグカレー大盛りなんだけど…味がしない…。

俺は身内だから閉店時間気にしないで良いよ?って言われたけど迷惑ならない様に急いで食べるし松ちゃんも大食いで早食いだから閉店前に余裕。


新二『…意外だわー。こんな店がまあまあなもんだすとか。』


ひいっ!止めて!

景虎さん超見てんじゃん!


そして閉店が始まる。

もう松ちゃんがカード払いで会計は済んでる。

景虎さんの奢りでラッシーを頂いてふたりで啜ってると景虎さんがニコニコキレながら出てきて…。


景虎『承の友達なのかな?

結構料理にはうるさいの?』


新二『承は…舎弟みたいなモンかな。

うるさいって言うか…?

結構美味いモン食って育ったから?

…ハンバーグもうちょっとレアっぽい方が美味くない?

ビーフ100パーなら?』


景虎さんはうんうんにこやかに頷いた。

俺の方をギギギって音がしそうな鈍い首を回して、


『この方は料理嗜むの?お名前は?』


俺が答えようとすると松ちゃんが口を挟む。


新二『松方新二。聞いた事あんだろ?松方グループのモノだよ。

美味いモンになかなか出会えないから料理する事もあるよ。』


景虎『おいでおいで♪』


景虎さんが奥に誘う。

松ちゃんは珍しそうに厨房へと足を踏み入れる…。




景虎さんは笑ってる、顔だけは。


景虎『ははは!

…そんなに自信があるなら勝負しようか?』


新二『料理で?

こっちが不利じゃん?』


アウェーで道具や食材がってわからんって事?

プロの景虎さんと勝負するってこと?


景虎さんは喉で笑いながら、


景虎『えー?結構美味いとか店の佇まいの割にとか言ってたじゃん?

引いちゃう?ジャッジは甘めでいいよぉ!

やっぱ出来ない?出来ないかぁ?』


なんかこうゆう流れ見た事あるような気がする…。





新二『出来らあっ!!』


松ちゃん!景虎さん!2人とも大人なんだから!

…奥さんも止めて…!


奥さん『戸締りと掃除はキチンとしてね?

馬鹿みたいに高級食材使わないで材料費考えてやってよね?

じゃ、承くん後お願い。』


メガネをかけたクールな商売上手奥さんはさっさと帰って行った…。


景虎『じゃあ…料理課題は…何がいい?』


唯一残ってくれてた女子大生の先輩に急に話が振られる!

今日は女子大生バイトふたりだけ残ってる。


女子大生『え?えー?!

…ハンバーグで…?あっさり?』


…うん、いきなりカレー勝負は無理だもんね…。

穏やかに顔合わせして景虎さんの観察力で松ちゃんを見てもらおうと思った俺の目論み大脱線!


閉店後の俺カレで料理勝負が始まる…!

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