第371話 いざ!釣りキャンプ!
5/3朝、わっくわくで俺身支度始める!
この為に購入したちょっとオシャレなチューリップ帽に長袖Tシャツにポケット多いベスト、同じくポケット多いミリタリーズボン!迷彩柄格好良くない?
首元にタオル巻いて、着替え多めに用意して準備完了!
青井のお母さんが後で現地にテント届けてくれる。
集合10時だけどもう朝食後の8時から用意初めて準備万端!
望『気を付けてね?いってきます。』
望…望は部活に出かけていった。
あの北翔の練習参加からなんか元気無いんだよね…。
そんなに叱らなかったし、どうした?
暴力事件と誓いの件で凹んでるのかな…?
※屑龍閃はまったく気にしていません。
ひー『…いいな。ぼくもいきたいな…。』
数日前からひーちゃんはこんな調子。
明日には帰って来るから!
『ひーちゃん魚怖いでしょ?明日には帰って来るから…ね?』
ひー『きゃんぷ…ともだちといっしょでしょ?ぼくのことなんかわすれちゃうでしょ!』
宥めて宥めて9:30家を出た。
青井『おっす!』
田中『立花くん!』
もう集まってた!青井のお母さんに挨拶して持ち物分配して自転車に括り付けて準備開始!
俺たちは最低限の食糧、水、氷をクーラーボックスに入れて釣り道具一式を自転車にくくりつけて現地へ向かう!
大河の橋を渡り対岸であっちゃん、仙道と待ち合わせ!
青井『テントまで運ぶのは難しかったから
田中『テント以外は自分で運ぶんでしょ?』
『そうだね、本来自分で全部運べる範囲キャンプするべきだけどね。』
青井母さんのお言葉に甘えちゃった。
青井『怪我なく、事故なく気を付けて行こうな!』
田中『宏介くんも来れたら最初から良かったのにね?』
宏介はバスケ部の試合があるらしく夕方から合流予定。
青井『じゃ!いこーぜ!』
俺たちは荷物満載で出発開始!
二十分少々かけていつもより遅く橋を渡る。
厚樹『おっすー!』
仙道『よっす!』
イケメンと妖怪が合流する。
このふたりは主に食糧、ガスコンロを載せて来ている。
お金割り勘で用意したもの。
お金そんな無いし大したもん無いけど絶対楽しい。
仙道『始めまして、仙道です。』
田中『田中です。』
なんかこのふたりもタイプ似ている気がする…。
※ふたりともヒョロイメガネキャラ。
合流した俺たちは荷物をもう一度チェックしていよいよ下流の河口を目指す。
おおよそここから30分くらいだろうか?
ゲラゲラ笑いながら移動する男子高校生。
『『『ヒャッハー!!!』』』
買った飲みものを口にしながら新緑の河川敷を下って行く。
対岸には見慣れた河川敷公園。
俺や青井は慣れているけどもこっちには滅多に来ない田中くんや仙道などは珍しそうにキョロキョロしている。
あっちゃんは嬉しそうに対岸を見つめて居る。こないだあそこでバーベキューしたもんね。
ただ話しながら自転車を飛ばすだけ、それでも楽しい!
5月だけどもこの時期はけっこう暖かい…いや暑いほど。
河口の風具合で暑いか寒いか?多分暑い気がする。
保利くんはちょっと大人数でお泊まりイベントは…って断られた。
気を使うのかな?でも差し入れ持って顔出すって言ってくれた。
差し入れ希望ある?って聞かれたからポリタンクに水入れて持って来て欲しい!ってお願いした。
さて11:15いよいよ現場に到着した。
ちらほら釣り人も多いけどこの近辺は少し行くと港や良い堤防があるから本来そちらが人気釣りスポット。
浜辺から少し入ったところに広い海浜公園があって、そこの外れの端っこエリアが一応キャンプ可なのだがシーズンオフだからまだ水道止まってるし、トイレはすっげえ暗くて怖い怪談スポットなのである。
そこにテントを敷設して一泊二日。明日の10時ぐらいに引き上げる予定なんだけども。
しばらく?まあ夕方までに青井母がテント一式運んでくれる。
とりあえず荷物下ろして自転車1箇所にまとめて一息吐く。
『ここをキャンプ地とする!』
言ってみたかったセリフで宣言して俺たちの釣りキャンプが始まる!
☆ ☆ ☆
青井の簡単な説明からそれぞれ支給されたロッドを手に取る。
俺も青井の先輩に説明聞いたけどルアーは初めて…。
青井、立花、東条はルアーを、田中、仙道は初心者なので餌釣りで行く。
一応キャンプ場所に貴重品は置かないけど誰かしら見える場所で釣りして居るだろうし?飽きたり疲れたらキャンプに戻って休憩したりゴロゴロするって感じ。
田中仙道組は本来インドアだからね?ここなら電波も入るしスマホでもタブレットでも見れるしね。
最初は飯盒!焚き火でバーベキュー!って盛り上がったんだけど自分で運搬出来ないならどうなの?って事になりどんどん食糧事情が悲しい事になっていく。
会議を聞いてた青井母がテントだけ運んであげるし、夜に釣れてるなら魚受け取りに来てくれるって。
テント以外は運搬出来る範囲に抑えたこの企画。
身の丈にあったキャンプ!
でもさ?縛りがあるほど工夫の余地があるわけで。皆んなで相談超盛り上がって!すっげ楽しい毎日だった。
俺たちの結論は…。
青井『カップラーメンとおにぎり!』
いや、ゴミが最小限でがっつり美味しく米もすすむってまじ偉大なの。
一度是非試して欲しい。
キャンプで手の込んだ飯はもちろん美味い。でもインスタントラーメンもめっちゃ美味いのよ。こうゆうとこで食べると!
ガスコンロでお湯沸かすだけだし。
ワイワイラーメン食いながらおにぎりを頬張る。
なんなら最後汁におにぎり入れちゃってマナー悪いけどラーメン雑炊にして。
食べ終わって一息ついて。
いよいよ釣りタイム。
☆ ☆ ☆
日中も夜も釣り可能なんだけど朝夕が絶好の時間帯らしい。
夜は事故防止の為やらない事に決めた。
朝夕までにならす為にも日中少しやっておこう!って事になった。
青井『…波音と海見てるだけでイイ…。』
厚樹『…わかる…!』
ふたりはミラーサングラスかけて帽子かぶってルアーを投げては動かして動かして。
俺釣り時黙って黙々やりたいタイプ。
少し離れてのんびりやる。
確かに波の音と海真っ青で最高!気持ちイイ。
少し離れた海に出っ張ったとこで田中仙道組はのんびり釣りしてる。
このふたりはイソメってなんとも言えないワームみたいなポピュラーな餌で沖の方へ投げてなんかかかったらイイな?って釣り。
何が釣れるかわかんないけど餌釣りだからひょっとしたらこっちが当たり可能性も高いわけで。
田中くんはイヤホンでなんか聴きながら、仙道もスマホぽちぽちしながらのんびり釣りして時々談笑して今日会った割に馴染むふたりが微笑ましい。
ポッケに入った飴舐めたり、グミをもきゅもきゅしたり。
時々釣り場を移動して時間はゆっくりすぎる。
こうゆうのイイな…。
仙道『あ!かかった!』
田中『ぼ!ぼくも!』
ガバって音を立てて振り返る青井とあっちゃん。
そんなに大きく無い15cmほどのアジ。
持ち込んだ氷入りのクーラーボックスにアジが三匹入った。
…田中2、仙道1。
羨ましい…あのかかった時の手応えめっちゃワクワクするのよ!
その頃、青井母が来た。
青井母はテント一式2個とビーチパラソル、テーブル、イス2個、ビーチチェア2個、敷物、ポール立てるサンシェードを運んでくれて、アジ三匹を回収して氷と人数分アイスを持って来てくれた。
ありがたい!
とりあえず日差しは強いのでビーチパラソル立てて、サンシェード立てて敷物引いてみんなでくつろいでアイス食べる…海で食べるアイスうま。
時刻は14:00日差しも1番キツい時間帯だからこのまま釣りは一旦休憩してテント設置してのんびり過ごそう?って事になった。
テント一式を2個設置する。一個は我が家から持ち込んだ。
だってテント一個に男5人は無理がある…。
2個建てて、入り口向かい合わせてサンシェードを上に掛かるように設置してビーチパラソルとテーブルが一体型のタイプだからテーブルの真ん中に穴が空いててそこにポール建てる感じなんだけど…これ良いよね。
林からなんかパラパラ落ちて来る葉っぱとかパラソル防ぐし。
田中くんが持ち込んだワイヤレスのスピーカーからリゾートみたいな音楽が流れてる。
寝そべるタイプのビーチチェアまで!田舎の町の砂浜がリゾートに!
これ絶対俺たちが運べない物量…ちょっとコンセプトがブレつつあるけど便利さ快適さには抗えない。
サンシェード下の日の当たらない所に設置した。
荷物の配置とかあーだこーだ笑いながら配置してテント立ててるうちに時刻はあっという間に15:45。
そろそろ夕方。もう少しすると釣りに絶好の時間帯になる。
青井とあっちゃんはそろそろ釣れないと…って舌舐めずり。
俺もボウズじゃ帰れない!
※ボウズ…釣果が無いこと。
そんな頃、保利くんがママに送られてやってくる。
保利『頼まれてた水持って来たよ。』
ありがとう!水はいくらあってもいい。
飲料以外にも手洗ったり、体拭く時とか色々使うし。
暗くなる頃迎えに来るって言ってママは帰り保利くんは釣りを見学。
見学はつまらないでしょ?
仙道と田中くんが仲間に入れてくれて3人でのんびり釣りしてた。
どっちとも面識あるし安心。
俺たちもそろそろ釣りたい!
一回当たりがあったけどバレた。
あっちゃんも青井そうだった。このままでは…。
日が傾いて来て夕方感が深まる。
まだまだ明るいけど今18:00で19:00にはもう暗くなっちゃう。
青井『…海と一つになるのさ…。』
は?横でやってる青井が耳を疑うような恥ずかしい事を言い出す。
青井『空と海と俺…切り離せない世界…。』
は?動画撮ってやろうか?って思ったけど…。
なんか青井がすっごい男前なの。
渋みの入った…男前、影のある大人の男って風情を醸し出す…イケメンってなんなの?
理由はすぐにわかった。
千佳『航!来たよ♪』
小幡千佳嬢である。
彼女が来たから青井男前フェイスを…!
はいはい、イケメンイケメン…。
しかし持ってる男は一味違う!
青井『キタ!!キタコレ!!』
ぐい!!ぐいいいいぃ!!!
すごい引き!青井ほどのフィジカルで一瞬持っていかれそうになるほどの引き!
厚樹『青井!竿立てて!承!網!』
『おっけ!』
千佳『がんばれ!航!』
俺はタモを持って魚影が見えたらすぐすくえるようにスタンバイ!
あっちゃんも一旦手を止めて見守る!
格闘10分!ついに釣り上がったその勇姿!
スズキ!約80cm!!
青井『やった!』
すっげ!でっかい!激戦だったね!
男子大盛り上がりに、小幡さん大喜び!
彼女にイイとこ見せれて青井も顔がしまらない!
キャッキャする青井小幡組を俺は微笑ましく眺めている。
俺はまだ生きてるスズキをクーラーボックスに入れるけどデカくて全部入らなくて困っていると後ろから引っぱられる。
紅緒『承くんはまだ釣れて無いの?』
伊勢『でっかいね?すっご!』
紅緒さんと伊勢さんが来ていた!
紅緒『えへへ!差し入れ持って来たんだよ?』
伊勢『なんか?計画途中だとインスタント食品ばっかりだったでしょ?
千佳ちゃんと3人で作ってきたよ?』
良いの?持参荷物多いなって思ってたけど…食が充実するのは嬉しすぎる!
そんな所に自転車引いて宏介が!
宏介『…遅れた。』
『宏介よく来たね…って荷物…。』
宏介『俺も泊まる。』
『え?明日試合でしょ?』
そう聞いてる。だから今日夕方来て夜には帰るんかな?って。
なんなら保利くんと同じで車送迎じゃ?
宏介『…明日早朝帰る。』
大丈夫なん?でも宏介来たのはめっちゃ嬉しいわけで。
こうしてメンバーも揃い、夜の部が始まった。
控えめに言ってさ?めっちゃ楽しい!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます