第362話 クラス替え

そうして慣れた母校東光高校へ辿り着く俺たち。

…学年が変わったから自転車置き場も変わる…。

不思議と置く場所って段々決まってくるじゃ無い?


いつもの場所に違う一年生の自転車が入っている事に寂しさを覚えつつ、二年生置き場に入れる。


伊勢『あたしここ♪』


青井『…じゃ俺ここ。』


伊勢『何でよ?!』


隣に置けって伊勢さん。隣に変な自転車停めてあったら怖いでしょー?って。

…なんか去年あったらしいよ?自転車隣にわざわざみたいなナンパ?話しかける口実?伊勢さんは両隣を俺と青井でガードした。


伊勢『仙道は来てるかな?』


いつもなら自転車置く場所決めてるから来ているかわかるんだけど置き場変わるとわからない。


まあ行こうか?俺たちは連れ立って歩く。

いつもの3人。


青井『…なんかこの3人で慣れすぎて?クラス替え少し嫌。』


青井?伊勢さんはうんうん頷きながら、


伊勢『そりゃそうでしょ?ずっとこの面子で登校してたしね。

…ま、クラス変わっても登校は一緒にでしょ?』


『まあねぇ。でも同じクラスだと良いなぁ。』


伊勢青井『『それな!』』



そして、人だかりのできてる新クラス掲示板前へ移動する。


仙道『お?立花!』


ぱち!ハイタッチ!

仙道とは春休み2回遊んだし、俺カレにも3回来てくれたんだよね。


永遠『…承くん♪』


両手を前に祈るように握る紅緒永遠は見た目だけなら清楚可憐な黒髪色白華奢美人。あの紅緒さんが二年生か…。


紅緒さんはえへへ♪って笑ったあとクルリとその場で回って見せて、



永遠『久しぶりに会えた彼女に何か言う事は無いの?』


『誰が彼女だ。

他人が聞いたら誤解するだろ。』


紅緒さんは頬を膨らませて、


永遠『承くんはデレないねぇ。でも久しぶりでしょ?なんか声かけて?』


そう言えば5日位?会ってない。

でも5日でしょ?

紅緒さんはなんか期待して俺のセリフを待っている…。


俺は佇まいを直して、ネクタイを引き締めて、真面目な顔で息を吸う。

紅緒さんもそれを見て目をキラキラさせて乙女オーラ(自称)を出し始める、


俺は紅緒さんに少し顔を近づけて、優しく微笑みながら、声を張って




『お待たせ致しました、ご注文お伺い致します…!』


紅緒『ダブルハンバーグセットライス大盛りの飲み物はアイスティー。

カロリー2倍パンケーキとポテトフライお願いします♡

…って自然すぎ!』


あははは!!

俺も紅緒さんも笑っちゃう!

もうクラス見た?まだなの!仙道も?そうそう!


そういう訳で皆んなでドキドキしながらクラス表に自分の名前を探し始める!



☆ ☆ ☆


青井『あった!2組!』

伊勢『あーしも!2組!』


あ、いの2人はすぐに見つかる…良いね。


伊勢『あ!立花も2組!』


え?


『本当!2組だ!』


伊勢『よかったね!立花!また一緒だね!!』


むにゅうん♪



ひゃあ?!い、い、い、いせさん?


伊勢『あっ?!ごっごめん…。』


伊勢さんが喜んでくれてパッと俺の腕に抱きついてすぐ気づいてパッと離れた…!圧!!


ビックリしたぁ…!すっご…。

アレは男を狂わせる…!


ちょっと放心状態になってる俺に今度逆サイド!


紅緒『あった!私も2組だぁ!』


紅緒さんが俺に抱きつく!ダメ!


伊勢『とわわん!良かったぁ!』


紅緒『なるみん…!

…!!!ちょ!!』


一緒のクラスに感激した伊勢さんがたまらずに紅緒さんに抱きつく!

最初は御満悦だった紅緒さんがその乳圧にたまらずにタップする!!


小石…羨ましそうに見んな?

気づけば小石も側に居た。


小石『立花何組?俺5組』


『俺2組。』


小石『…厚樹は8組みたいだぞ。』


あっちゃん8組かぁ…。残念。

自分のクラス確認したい人だらけなので俺たちは確認終わったからとりあえずその場を離れる。


青井『なんだ取り越し苦労だったなー?』


伊勢『…あたしだけひとり別とかだったらどうしよ?とか思ってた!』


青井も伊勢さんも安堵の顔。


『まあね、新しい出会いも良いけど面子大事だよね、親しい人多いに越した事無い。』


紅緒『本当だよね。出来れば4組そのまま移行して欲しいくらいだもん。』


…俺はそれ嫌だ。

津南とか稲田さんとか居るでしょ?

幸い津南も稲田さんも別クラス!良かったー!



『な?良かったな?』


仙道『良く無いーよ!俺だけ4組なんだよ!』


横の仙道に問いかけると食い気味にキレられた。


『『『ええ?!』』』


仙道4組?


もう一度掲示板で確認する…仙道晃…4組だ…!


仙道『…俺だけまた1から…人間関係形成するんだ…!』


いじける仙道に青ざめる紅緒さん。

なんで?


紅緒『…私が…私のせいだ!』


伊勢さんが何かに気づく、


伊勢『今年から選択科目クラス分けに考慮したらしいよ?』


俺たちは進路の希望思い出す。

『進学文系』

紅緒『進学文系』

青井『英数減らしたら進学文系になってた。』

伊勢『進学文系』

仙道『進学理系』


『それだ!』


謎は解けたけど仙道は何か引っかかっているらしく、ー


仙道『私のせいだ!ってなに?』


紅緒『…知らない。』


紅緒さんは仙道と目を合わせなかった。



まあクラス分けは悲喜交々。進学文系でも2クラスあるから?一緒になれたのはラッキーだったな…。

仙道どんまい?昼休みや放課後は社会科教室に集まろう?


こうして仙道と別れて俺たちは新しい教室へ入る。

2年2組このクラスでの一年が始まる!




☆ ☆ ☆

仙道くんの元になったあるの友人の展開そのままですw


登場人物一覧を作成中なのですが…膨大になってしまい時間かかりそうですw

完成したら是非読んでやってくださいな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る