約束の2年生編

第361話 2年生の朝に『それぞれ視点』

ひー『にーちゃん!いってらっしゃい!』


『おう、ひーちゃんもいってらっしゃい。』


ひーちゃんは先週から幼稚園が始まっている。

望はまだはむはむパンを食べてて俺に手を振る。


『いってきます!』


今日から高校2年生!いつものコンビニで伊勢さん、青井と待ち合わせていつものように学校へ自転車登校!


伊勢『ねえねえ!クラスどんなかな?

知り合い誰も居ないクラスだったらどうする?』


ニシシ♪ってイタズラっぽく伊勢さんは笑う。

明るめの髪に少しウェーブをかけて笑う彼女は大人っぽくなったと思う。

派手な美人+セクシーな伊勢さんはかなり人気者だけど彼氏は作らないらしい。今は服屋のバイトに夢中。



伊勢『あー!今日から木多ちゃん来る!やった!』


伊勢さんの親友木多さんは療養期間を終えて昨日の入学式で東光高校へ入学。

今日の始業式で俺たちも始動する為学校で会えるだろう。

…あんまり良い思い出無いんだけど、去年文化祭とかで再会した木多さんは子供の頃のようなお人形さんのようなおとなしい可愛いお嬢さんで…。

親友のことで胸を痛めてた伊勢さんは我が事のように喜んでいる。



青井『ほんとクラス心配…!』


青井は相変わらずイケメン。高身長でイケメンってなんなの?

188cmくらいとか言ってて…羨ましい。それでスポーツ万能でしかも?小幡さんって言う才色兼備彼女まで居てまさにリア充。


『クラス大事だよね…一年それで決まるもん。』


俺は去年を思い出す。

去年はびっくりしたなー。

青井と同じクラスでテンション上がって、友人の仙道が前に、後ろに不倶戴天の津南が居て…紅緒さんに出会った。

そしてお嬢様女子高へ行ったと思ってた伊勢さんがクラスに居た衝撃w


伊勢『でも絶対、とわわんが1番大騒ぎしてるよ?もう着いてるんじゃない?』


青井『着いても何も家すぐそこじゃん。』


伊勢『そうだよね!』


去年で思い出した俺はじっと伊勢さんを見つめる。


伊勢『なに?!なんで見つめるし?』


ちょっと赤くなった強気ギャルに鉄板ネタをぶっこむよ、



『四天王筆頭の金髪ヤンキーフォームで行かないんだね?』


青井『あぁ、『あの』『伝説の』

靴箱から生徒指導室へ直行した奴な?』



伊勢『その設定なんなん?!

あーしヤンキーじゃないし!!』


そう言いながら吹き出す伊勢さんとゲラゲラ笑う青井と一緒に東光高校へむかう!いつものように。



でも、ひとつだけ違うことがある。


【玲奈さんに想いを伝える】


これが俺の高2のテーマ。


俺、香椎玲奈が好きなんだ。

忘れようとしても忘れられない、心が玲奈さんでいっぱい。

どうなるかわからないし、上手くいくか自信なんてない、でも何かを見つけてどんな形であれ伝えよう。

そうしないと俺は前に進めない。


高校2年生…良い年になると良いな!



☆ ☆ ☆

side 紅緒永遠


ママ『永遠!準備出来たのー!』


『もっちろん♪』


ママの前でポーズを決めて横の鏡で確認!

…うん!自分で言うのもアレだけど可愛いんじゃ無い?

制服もバッチリ似合ってるし!顔色も良いし!

少しだけ明るくしたリップも馴染んでる!

…何よりモコモコの部屋着では無い…!

※3話前のエピローグ参照


いよいよ!今日から!高校2年生!

高1を無事終えて2年生へ進級したよ!


今年はどんな年になるかな!?


元4組のみんなと離れ離れは悲しい。

部屋には球技大会女子サッカー学年3位の賞状と体育祭優秀クラスの賞状が飾ってある。

4組解散の日、皆んなが私に持ってて欲しいって言ってくれて私はそれを額縁に入れて部屋の壁に掛けている。


『今年も…良い思い出できるかな?』


そう言いつつも考えるのは承くんのこと。

承くんが私に学校を、学校生活を教えてくれたから今がある。

告白して断られたけど私は諦めない!

今年は勝負だよ!


出来るだけ!元4組の生徒がいっぱい居ますように!

神棚に手を合わせて私はすぐそこの東光高校へ出発する!



『ママー!いってきまーす!』


高校2年生…きっと良い年になるぞ!



☆ ☆ ☆

side香椎玲奈


(よし、ばっちり!)


鏡の前でくるりんって回ってチェックする。

天月の制服は派手だけどすっかり馴染んだね。


同窓会以降また同級生の連絡が増えて返事が大変!

久しぶりに会えて嬉しかったー!位なら全然良いけどなんか口実付けてお出かけや食事やお茶に誘われまくって対応が大変だった。

実質東条くん位しか同窓会でアドレス交換していないのに皆んな思い出したようにロイン攻撃してくるのね。

※久しぶりに会った女子高生バージョンの香椎玲奈に魅了された男どもです。


東条くんも意外とロイン好きなのか結構途切れない。

…まあ承くん情報の確保の為にも繋がっていて損は無い。

…でもね?東条くんを語る承くんの態度…ライバルは東条くんて線も無いと言い切れ無いのが悲しい…。


承くんは友達大事にする方だけど…

宏介くんと東条くんは別格な気がする。


今年、婚約問題に終止符を打って!

承くんと…きゃ♪


高校2年生って大体どんなラブコメでも?メインになる年代じゃない?

慣れた頃で、人間関係も出来てて、先輩後輩と絡みもあって、イベント盛りだくさんな時期で受験に猶予があって。


だからね?今年が勝負なんだと思うんだ。

私と承くんにとっても。

そう思いながら私は家を出る、



千佳『玲奈、気合い入っているわね?』


『まあね?』


千佳と笑いながら駅へ向かって歩き出す,私の高校2年目が始まった!




☆ ☆ ☆

承くんたちが高校2年生になりました。

今年が勝負の年になります。




長々とお付き合い頂いておりますが、もうしばしお付き合い頂ければ幸いです。


ある

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る