閑話 武将様に溺愛されて【主に香椎玲奈】
玲奈と永遠が読んでいた本の話w
☆ ☆ ☆
舞台は戦国、乱世の時代。
田舎の小領主がひしめく辺境の地一つの小国。
外交上の失敗でその国は周辺諸国のほとんどから集中攻撃を受ける国家存亡の危機。
皆が予想した。
あわれこの国は周辺諸国集中攻撃で消し飛んでしまう。
きっと民は奴隷にされ、女子供は売り飛ばされ故郷は消失してしまうだろう。
特にここの領主の娘は近隣でも有名な美人姉妹で負けたらきっと口には出せないような辱めを受け短い生涯を恥辱の日々で過ごすことなる…!
(ははぁ、最近永遠の言う「恥辱」ってワードはここから来てるんじゃ?)
私はクスっと笑いながら続きを読みすすめるよ。
奸臣(主君を裏切る家臣。 邪悪な家臣。)で有名な家老が、
負け方次第で御家存続もあるでしょう?まあ姫様方はふふふ…。
なんてスケベな笑いをする。
周辺諸国の兵が集結する。数は10,000!
この国の兵力は1000に満たない。
しかも率いるは若い無名の将。
一戦もせずに滅びるわけにはいかない。
そんなメンツの為の捨て石に、敵連合もこれは形式的な一戦だって楽観ムード。
形だけの降伏勧告を若い将は撥ねつけて戦が始まる。
敵は勝ち戦で余計な怪我したくないからどこも消極的。
若い将は陣頭に立ち、声を枯らして
将『故郷を!家を!守って死ぬならそれは誉れぞ!
故郷の家族、妻、子供、父、母、恋人!奴らを行かせれば大事な者が死ぬより辛い目にあうぞ!死ぬなら今ぞ!!』
☆ ☆ ☆
『ふう…承くんが好きそう…。』
挿絵も確かに承くんっぽいかも。私は若い将をすっかり気に入って続きを読みすすめる。
☆ ☆ ☆
最初は窮鼠猫を噛むだなって連合軍が次第に引き始める、
被害がバカにならないからだった、
勝ち戦で損害出したら赤字になる!正面から相手したくない連合軍は自分位引いても良いだろ?って思惑で少しずつ引き始める。
くのいち『…若、そろそろです。』
承次郎『うむ、もう敵は引きはじめた!我らが勝ちぞ!
二度と我らが故郷に攻め込む気にならないよう、叩き潰せ!』
おっぱいバインバインのくのいちは噂を開戦前からばら撒いていて、自国がこの隙に後方の国から攻め込まれてる!って噂を流していたのだ!
連合国の1番大きな国はうち位引き上げても大丈夫だろ?ってとこに若い将が死に物狂いで攻めかかり莫大な被害を出して潰走する!
この実績を元に若い将は我らは時間稼ぎでもうじき本隊が来る!って鼓舞と、
その将に付く若い軍師は周辺諸国にこの勝利を触れ周り、各国と停戦、それどころか追撃戦で敵領地を奪い、城へ凱旋した。
その若い将は、大名に頭を下げても何も話さない。
謁見で身綺麗にはしているが隠しきれない負傷の跡。
下級武官出身で本来直に話せる位を持っていなかったからだ。
この大勝利で一躍危機的状況から周囲に一目置かれる大大名に地位を向上した殿はご機嫌で若い将に語りかける。
殿『承次郎!望みのものを言え!
位か?領地か?金銀財宝が良いか?それとも姫か?』
ここで主人公姫が出てくる。主人公は妹姫。
姉姫は薔薇のような華やかなで陽気な太陽のような美しい姫。
妹姫は大人しくて学問好きな大人しい月のような美しい姫。
妹姫も大層美しいんだけど姉姫にコンプレックスがある。
世間の噂も城務めの者達も2人を見たら姉姫に夢中になってしまう。
で、妹姫は若い将こと承次郎と面識があった。
ここで子供の頃、城から抜け出したその永奈姫が承次郎に出会い、わずかな期間だが心通わせた日々が語られる。妹姫は凛々しく育った承次郎を眩しく見つめる。
論功行賞の場で無ければ姫が承次郎に会う事なんて無かっただろうし、きっとこれからも無いだろう。
幼い日の憧れと思慕の念を胸に抱き一目見れて良かった。姉姫が羨ましいって涙をひと筋流す。
承次郎は平伏して乞う、
承次郎『姫様を賜りたく…。』
周りがざわめく、
まあ姫さまを娶れば出世もするし?地位や領地や金銀もついてくる。
姉姫さまはあれほどの美人…無理もない。
口々にそんな声が聞こえる、
承次郎『…妹姫さま、妹姫さまを賜りたく…。
さすれば命にかけてどのような命にも…。』
妹姫?確かに妹姫さまも美人だけど…。
大名も念を押す、妹の方で良いか?と。
承次郎『…妹姫さまを賜りたく…!』
こうして承次郎は地位も領地も金銀財宝固辞して妹姫のみ願った。
そして祝言の日、ふたりは10年ぶりに顔を合わす。
そして、初夜に10年ぶりに声を交わす…。
そして…ふたりの愛欲の日々が始まる…!
☆ ☆ ☆
承次郎は普通ではありえない絶倫でした(笑)
☆ ☆ ☆
読後、2人の学んだこと。
玲奈『…そっかぁ…愛してる女の子とスル時男の人は何度でも何度でもデキるんだ♡
…きゃ♡文字通り一晩中かぁ♡』
紅緒『…絶対身体が保たないよぉ!…道具…!』
後にこの間違った性知識が大惨事に繋がるのだが…それはまた別のお話し。
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