第283話 人生ゲーム
望『人生ゲーム!はーじーまーるよー!』
望の宣言で始まった人生ゲーム。
俺銀行係。マスを読み上げたり進行をする。
誰かと組んでとかだと角が立つから望の提案は渡りに船だった。
ここまでは良かったんだけど、
望『折角だから賭けようよ!勝った人はうちの兄ちゃんとデートはどうかな?』
香椎さんも紅緒さんもギラギラしている…。
勝負事好きそうだもんね?ふたりとも。
紅緒『私カイジ読んだもん。』
玲奈『私だってお姉ちゃんに日々色んなゲームつきあわされてるもん!』
カイジ読んでも人生ゲームには?
人生ゲームってすごろくだからルーレット運でしょ?後は保険や株の判断くらいで…大体とった方が良いし。
プレーヤーは、
香椎さん、
紅緒さん、
望
の3人。
ひーちゃんは誰かこの中お姉さんと組んでやる?
ひー『…。』
※お姉様がたの覇気にぷるぷる震えてます。
紅緒さんは両手を広げてひーちゃんを呼ぶ、
紅緒『ひーちゃん♪』
香椎さんはにっこり微笑んで正座する自分の膝の上へ手招きする、
望『どっち選んでも角が立っちゃうからあたしとこおいで?』
ひー『ねえちゃあ!』
ひーちゃんは望にきゅって抱きついた。
悔しそうなんふたりに、
望『本物の姉に勝る愛など存在しない!』
望はまたひーちゃんにキツツキみたいにちゅーしてた。
キスマーク付けるなよ?
さて、始めよう。
順番はルーレットで決めて、
香椎さん、紅緒さん、のぞひー。
ルーレットを順番に回してコマを進める。
就職ゾーンに着く、
玲奈『…お医者さんになったね。』
紅緒『教師になった。』
ひー『アイドルになったよ!』
望『ひーちゃんは皆んなのアイドル!』
ここまではお医者さんが1番給料が高いから香椎さんがやや有利か?
紅緒『…女教師紅緒永遠…快楽に…』
それまだやるんかい!胸元閉じて!
紅緒さんは香椎さんを見て言った、
紅緒『あ!承くん胸元見てる!』
玲奈『…は?』
『見てない、見てない!』
俺は必死に弁明する。
紅緒さん!警告!ボタン閉めて!
玲奈『あー、暑いなぁ…。』
香椎さんはそう言うとボタンとリボンを緩めると、少し胸元開ける…?!
えええ?!香椎さん絶対そうゆうのかっちりしてて、男の目線に敏感で絶対胸や脚は気をつけてる娘さんなのに!
しかし、すぐ意図はわかった。
紅緒『第一ボタン外した位で胸見えないでしょ?
…ネックレスしてるんだ?』
玲奈『…あ!見えちゃった?(棒読み)
これ先月のクリスマスに承くんに貰ったクリスマスプレゼントなんだぁ。
バイトの初任給で買ってくれたの…!』
紅緒『…ぐぬぬ…。
私俺カレの太客だもーん!それ私がお金出したようなもんだもーん!』
止めて…煽りあわないで?
就職ゾーンを超えて、結婚マスに順次止まって行くプレーヤーたち。
香椎『結婚!…したね?』
香椎さんがじーっとこっちを見る。
紅緒『結婚!式は質素で良いから?赤ちゃん作ろ♪』
紅緒さんはニッコニコしながらこっち見て、香椎さんは笑ってない笑顔で俺を見てる…。
望『けっこん!
…。
じゃあ姉ちゃんはひーちゃんと結婚しちゃおうかな?』
ひー『きょうだいはけっこんできない。』
望『ひーちゃんのいじわる!』
ちゅちゅひーちゃんはまたキツツキキッスの餌食に。
ゲームは進む。
香椎さんが1番進んでいる。香椎さんは順調に資産を増やしている。
のぞひーが僅差で追走!
紅緒さんは…。
紅緒『またか!事故10万円払う。』
紅緒さんは資産カツカツ。
人生ゲームって結構お金増えるマスの方が多いはずだけど…。
しかし…
紅緒『双子出産!みんなから2万円もらう!』
『男の子出産!みんなから1万円貰う!』
そんなお金無いのに紅緒家は5人の子持ちw
香椎家は子無し。
のぞひーはふたり。
紅緒『私、承くん似の男の子欲しい!
香椎さん家はお金持ちで羨ましいわぁ♪
うち子供ばっかり作っちゃって?夜も大忙しで…?』
香椎『…配偶者の浮気で離婚。
慰謝料で100万円貰う…。
承くん!酷いよー!』
俺関係無いだろ。
紅緒『…あらあら?』
(含み笑い)
やめて!煽らないで!
なんで女としてマウント取ってんの?
紅緒『どんな稼いでいても?ねえ?
うち子供たくさん!』
玲奈『私だって!子供作れるもん!
承くん、私産めるからね!私赤ちゃん産めるよぉ!』
なんか頭クラクラしてきた。
何で年頃のお嬢さんが産めるとか子供作るとか連呼してるんだろう?
興奮通り越して、悟り開きそう。
紅緒さんの貧乏をよそにのぞひーも追い上げる!
ひーちゃんは異常に運が良い。
ルーレット数だけ貰える系や数字でれば大金みたいの全部取ってるし、アイドルもルーレットで給料決まるのにルーレット運が異常に強い…!
ひーちゃんのこの強運が家族は怖い。
何か代償もしくは前借りなんじゃ無いか?って。
望はきっと勝つ気まんまんでひーちゃんを引っ張り込んだに違いない。
人生ゲームは僅差で望、ひーちゃんペア、香椎さん、紅緒さんだった。
『『『ふー…。』』』
望『じゃあ?お姉ちゃんたち?
兄ちゃんとのデートはあたしとひーちゃん!』
ひー『でーと!』
また電車乗ってターミナル駅行って?絵本とか望の買い物付き合って?
おやつにたこ焼き食べて、スイーツ食べて、夕方ラーメン食って帰る休日が目に浮かぶ。
意外にも1番楽しそうなのは負けた紅緒さんだった。
…こういうの嬉しいのかな?
ひー『おもしろかったね!もういっかいやる?』
もういや。
『ひーちゃん…疲れたろう。
僕も疲れたんだ。
なんだかとっても眠いんだ…ひーちゃん…。』
もう、兄は疲れたよ…。
でも、声が聞こえてくるんだ…。
紅緒さん?香椎さん煽らないで?
紅緒『承くんってさ?香椎さん苗字で呼ぶんだね?』
玲奈『は?』
紅緒『私、あだ名で『ぬし』とか『とわんこ』って呼ばれてるよ?』
もう煽るのやめてぇ…。
☆ ☆ ☆
次回で修羅場終了です。
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