第240話 ナンパ【side伊勢成実】

久しぶりに自爆して凹んだとわわんを何とかする為、まず立花に会う!そしてクラスでのとわわん立ち位置戻す!

昨日は東光祭の手作り衣装でテンション上がっちゃってとわわんほったらかしだったからね。

ほんと!手がかかる!

…でもとわわんは可憐で可愛く目力強い、同じ女の子として憧れちゃう位綺麗で純粋。

私が守らなきゃ!



昼前に、立花がドーナッツ屋さんのシフト入るまでにとわわんと会わせなきゃ!

待ち合わせの場所、目当てのベンチに他校の生徒が座っていた。

二つあるからそっちに座るけど、1人こっちへやって来る!


『君、可愛ういぃね!』


は?ちゃらいの?バカなの?


『確かに!可愛いねー!』

『ねえ、一緒に回ろうよ!』

『東光レベル高い!』


うざ!ナンパって個性が無い。

私は結構派手なギャルだけど強そうじゃない?なのに結構ナンパされちゃう…なんで?

※派手美人なのと、見てわかる程のバインバインの為です。



『無視しなよ、とわわん。』


とわわんは頷く、

ナンパ男はなんか言ってる、


『俺たち私立のさー!』

『公立だっけもっとだっさい感じかと思ってたあ!』

『せめてナンパ成功しないと来た意味ねー!』



ぎゃははは!ってガラ悪く笑う。

体育館横の体育準備室に居る体育教師のこっわい剛田先生(通称ビッグベア)に連行されれば良いのに!



無視して、小声でとわわんと話すけど、

こっちのベンチへやってきて、


『なあ、無視すんなよ?』

『お客様じゃね?俺ら!』

『お持ち帰り!お持ち帰り!』


こいつら本当うざい!

もう!キレそう!

でも、怖い。

知らない男の人なんて怖い以外何者でも無い。

でも、とわわんを守らなきゃならないよ!

とわわんは滅多に見かけないほどの美人!しかも体力的にはうさぎ位のよわよわ!私は前へ出る。

出来るだけ威圧しながら!



『はあ?他所の高校来てナンパなんてモテないの?

あーしらに触んなし!』


怖い!でも、昔、友達は絶対に守ると誓ったし!


ナンパ男の仲間?ナンパ男は肩を組まれた。

仲間かな?どうしよう!



承『可愛い子連れてるじゃねーか!

そんなつまんない奴相手にしてねーーで俺たちと遊ぼうぜぇ?』


青井『へっへっへ…可愛がってやるぜぇ…?

…立花ぁこれ気持ち悪ぃ…。悪役じゃん?』


立花と青井!ふたりはナンパ男と肩を組んで拘束してる?!

嫌な顔してる青井の抗議に立花は、


承『旧3年1組のマッチョチームに伝わる由緒正しいナンパの作法だぞう?』


懐かしい、修学旅行の時完くんとマッチョチームで一緒に立花拐ったっけ?



仙道『ヒャッハー!!』


仙道は荒事ダメなのに無理して顔色が青白くなってる!


結局立花と青井がガッツリ威圧して、


承『うちはそんなに偏差値高く無いから超怖い先輩とか超来ちゃうよ?

入学式に登校してそのまま生徒指導室へ連行された伝説の金髪ヤンキーとか。』

※伊勢成実本人です。


青井『そいつ東光組のお嬢さんだしな。』

※東光組は健全な舗装工事業です。



『確かにここはやべえかも。』

『やくざ?』

『なんか妖怪みたいな奴も居るし。』


3人はちっ!とかもう来ねえよ!田舎公立は碌なもんじゃねえ!とか捨てセリフで帰った。

憧れの愛しい東光高校をバカにされたとわわんがチワワみたいにぷるぷる震えながら吠える!


とわわん『もう来るな!東光なめんな!』



止めて!もうそのまま帰ってもらってぇ!

私は立花の顔を見たら安心しちゃう。

ホッとしたら腰抜けそう…。こいつはほんっと乙女心はわからんけどタイミングは良い。

怖さと嬉しさ、それと懐かしさを覚えちゃう。



『…怖かった!修学旅行の時もナンパから守ってくれたよね?』

70話 取引 参照


立花はいつも恩にも着せずにさらっとしてる。

当たり前の事って思ってるんだね。


承『いつだって守るよ。』


あ、あ、あ、何でそうゆう事言っちゃうのかな?

勘違いする女の子だって出て来るっしょー?


私の蓋をした心が暴れだす!落ち着け、こいつは香椎玲奈が好きで、永遠も多分…私が…負担に…。

ふう、落ち着いた。


とわわん『ごめん、なるみん怖かったよね?ありがとう!』


とわわんはギュッて抱きついて来るから頭を撫でる。

その光景を微笑ましく見て立花は、


承『勇敢な女の子だよね…。しげざねさんは…。』


私は勇敢なんかじゃ無い、怖かったよ、ただ友達守りたいだけ。

それを言うと、


承『それを勇敢って言うんだよ。』


立花は優しい目でとわわんの頭を撫でる私の頭を撫でる。

その大きく温かい手の感触に顔から蒸気出ちゃいそう!

ちょっ!ちょっとー!ダメ!女の子の頭撫でるのは特別な親密で無いとダメなんだよ!…いいのかなぁ?



承『望は褒める時は頭撫でて!って言うけど?!

ダメなの?!』

235話 怒りと不安とドーナッツ参照




仙道『まるで成長していない…』


バスケの監督のような目で仙道は立花を見つめていたんだよ。




☆ ☆ ☆




承『あっ、もう時間無い!シフト入らなきゃ!』


立花は慌ててる!ダメ!先に昨日の!

とわわんガバって頭を下げる。必死に!


とわわん『承くん!ごめんなさい、昨日、私!』


立花は全然怒って無くって、


承『いや、俺も手伝わなかったもん、怒られて当然。

それだけ必死にドーナッツショップに取り組んでたからでしょ?』


優しい言葉にとわわん泣きそう、


とわわん『ううん、私は勝手に、自分勝手で、承くんは、ひーちゃんの為に、私、最低!』



とわわんは涙がぽろぽろ溢れちゃう、しっかり謝らなきゃ!許してもらえなくても、キチンと謝罪しなきゃ!って思うほど言葉は溢れるけどつっかえてつっかえてしっかり話せていない!それが伝わる。



慌ててるとわわんを立花は優しく見つめて、


『まあ全部じゃ無いけどわかってるって、またシフト終わったらキチンと聞くよ。

大丈夫大丈夫!』


ほらね?立花は良い漢でしょ?


☆ ☆ ☆

承くんは察してた。


香椎さんから学園祭話が出てきた。(前回参照)


玲奈さんはクレープ美味しいよ?手作りクッキー!ケーキ!アップルパイ!

ウェイトレス!テニスウェア!楽しいよ?楽しいよ♪


でも承文化祭の話だけしたのだ。


承は警戒する。

(玲奈さんは俺を誘いたいのかな?

行きたいな、きっと美味しいだろうし、玲奈さん綺麗なんだろうなぁ…。

でも?待て!都会の私立のエリート校だぞ?

田舎の公立の普通の高校の俺が行ったら狩られる!

日にちが重なってて良かったー!)


きっとダーツとかビリヤードとか都会のオシャレな遊びで勝負になるんだ!…恐ろしい…!

承くんは都会を誤解している。


☆ ☆

今日の誤字


スマホで少し話しを足してて、スマホだと連続タップで

た行だと、

た、ち、つ、て、とって字が推移して行く。フリック入力は苦手なある。


わわん『』


見ないで打ったらタップが足りなかった。紅緒さんが変わり果てた姿…?

でもそんなに間違えてはいない気がする。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る