第136話 世間知らずにほだされて【side外町和也】

代休明けの火曜は午前文化祭の片付け、午後はHR程度で終わった。実質的には明日からテスト期間。


立花と玲奈さんは昨日の全国ニュースの告白何度も断わった女子大生が刺された事件の影響を受け、香椎さん親衛隊なるバカに囲まれて窮屈そう。

(これもしばらくしたら僕が止めさせて好感度稼ごう?)


今日は3件告白される予定。

放課後、校舎裏で同学年の子の告白を受ける。

(Cクラスだな、却下だな!)


手短に断わって、次へ向かう。

次は河川敷公園で2件。

15:30と16:00。

まあ見られても構わないけど、同じ場所は助かる。

あとはなんとか当たりが来てくれれば…。



15:30、河川敷公園噴水。

1年生だった。

(B?どうする?でも胸もBっぽい…)


育てるのが面倒だからここは断る。

みんなロミオ見てキュンとしたって言ってるな?



少し歩いて回る。まだ早いけど16:00待ち合わせの娘来てないよな?

少し向こう、河川敷公園東屋ベンチに腰掛けてる女の子が見える。

遠目でわかる。金髪の女の子。

こんな地方都市の田舎町で金髪の子なんて見たことない。まあヤンキーなら別だが。

そう言えば金髪になった小幡ちょっとそそられた。



あんな子だったらセフレにしてやるのにって思いながら見てたら、その子が小走りでやってきた?




『外町先輩!今日はアリガトウございます!』



??




『もうし遅れまシタ、手紙を出した毛沼ケヌマデス。

初めまして!

2学期から新川中の1年2組にイマス!』



この金髪の娘は同じ中学らしい。

この娘は輝く金髪と緑の瞳、目鼻立ちのくっきりした美少女で、目は切れ長で目の下のほくろがセクシーだった。

そして!胸の大きさ!

伊勢さん並みの大きさだな!

(可愛い!これはAだな?!しかも1年でこのバスト!)



『初めまして?』



『下の名前がウロヤです。

わたし、お母さんが日本人、父さんがアメリケの人なんです。』


なんかカタコトだけど丁寧だし、ちゃんと意味は通る。ハーフなのか。


『そうなんだ。なんで僕を?』


『劇で先輩ハジメテ見ました、でもロミオじゃない方が格好いい。

サッカーもうまいってキキマシタ。』



『女の子だけどサッカーわかるんだ?』



僕はしばらく、毛沼さんと話した。

学校のこと、サッカーのこと、勉強のこと、進路のこと。

毛沼さんはこの2ヶ月の日本の暮らし、文化の違い、男女交際の違い、カタコトが恥ずかしいこと、日本は目立つと良くないこと(普段は黒いウィッグ着用)など色々話した。



毛沼さんはコロコロよく笑う。

ニコニコして話を聞いてくれる。

僕としては珍しいんだけど、話をしたい!話を聞きたい!って思った。

玲奈さん以外では感じたことが無い感情だった。


1hも話すともう12月だから寒く、暗くなってきて。


『先輩、今日はありがとうゴザイマス。』


『ううん、毛沼さん楽しかったよ?』


(告白じゃなかったのか?)


『友達が先輩はモテるから無理目ダッテ言ってました。

わたし自分に自信?プライド?あります。

会ってはなしていい人だったらコクハク?アイラビューするつもりでした。』



『僕は合格できたかな?』



毛沼さんはふふふって笑うと。


『明日はラバーズになる話をシタイです。

わたしもドレスアップしてきます。

明日も先輩キテクレル?』



『いいよ?』



『やった!明日16:00またここで?先輩スキ❤️』



僕はびっくりするほど毛沼さんにハマっていた。

あの美貌とバスト!

まだ1年なら将来性は抜群!

しかも話だとお父さん高級スポーツカーで有名なあの会社の幹部らしい!


世間知らず感はしょうがないだろ?

素直で人の話をよく聞く姿勢は他の女にも見習わせたい!


次の日、昨日と同じ場所へ向かう。


公園の中心から少し離れたベンチに毛沼さんは座っていた。

僕を見つけると勢いよく立ち上がり手を振る。

抜群に可愛い。



『先輩!こっちデス!』


『待たせた?』



全然!毛沼さんは嬉しそうに僕を連れて移動する。

今日はベンチコート?スポーツ選手が体を冷やさないように羽織る丈の長いコートを着ている。

これじゃああの立派なおっぱいと美脚が見れない。寒いからか?




どんどん手を引いて公園隅っこへ行く毛沼さん。



『ここでいいです!』


ここでいいらしい。



『昨日言った通りラバーズになる為に私をエランデ欲しい。

そのプレゼンシマス。

日本は告白しないとダメナンデスネ?』



まあ、そうゆうのも文化の違いだよね?って5分くらい話す。

毛沼さんはヨシ!って気合いを入れて力の入った眼で僕を見つめる。



『私昨日もいいました!自分に自信ある!

でも先輩モテる?から?ラバーズ作らないてキキマシタ。

私を選んでほしい。』




真剣に僕に思いを伝える毛沼さん。

正直その美貌、金髪、バスト、将来性どれをとっても手放すには惜しい。

僕は告白を受けるつもりだった。



『先輩モテる、だからみんなに秘密でもいい。

内緒で私好きにしても良い。

恥ずかしいね?でも私もホンキ!

もし私のチャーミングが勝ったら本当のラバーズ宣言して欲しい!』


その気迫に少し押された、

『ああ、わかった。』


じゃあこれで俺と毛沼さんは恋人(仮)でいいのか。

すごいボディだけどまだ中1。急がず色々日本のこと、学校のこと覚えてからでも遅くない。

でもこの将来性を考えると玲奈さんに匹敵するほどの美女になるかもしれない。打算もあるがこの可能性の塊に魅了され始めてる自分を感じる。

僕らしくない、自嘲してると、




『それには私の魅力を知ってホシイ。』



毛沼さんはそう言うとしっとり微笑んだ。

正直中1とは思えない色気がある。


『もうちょっとコッチ来て?』



人気の少ない公園の隅で毛沼さんはベンチコートをするりと脱いだ。

ベンチコートの下にはテニスウェアを着ていた!


薄い紫のノースリーブのテニスドレスって言うの?トップスに下は同色のテニススカートで縁に黒いラインが入っている!

玲奈さんのテニスウェアも絶品だが毛沼さんのテニスウェアは巨乳の影響で破壊力がある!



『私の一番自信あるドレスです。どうですか?』


毛沼さんは後ろの毛をポニーテールみたいにまとめてポーズ。

腕が上がってるから腋がすこし見える。

白いおなかが少し見えて、おへそがちらりと見えた。

僕は目が離せない。

最近寒くなってきて女子も露出度が減ってる時期にこの寒い河川敷で僕に見せるため用意してきた健気さもポイント高い。


これからゲームをすると言う。

女の子が薄着なのに自分だけコートや上着を着てるのが恥ずかしくて僕もワイシャツ姿になる。


『先輩の自信試させてクダサイ。司令塔は空間認識能力が高いって昨日言ってましたよね?』



そう言うと、毛沼さんは僕の目を黒い布?で隠した。

(なんかセクシーなお香?みたいな匂いする?)




『今見えないと思うデスけど、私をタッチしてくれたら今着てるテニスウェア先輩にアゲマス。』



え?




『それって?』



今着てるテニスウェアあげますってそうしたら…下着になるぞ?

今更下着姿なんて…いや、見たい。



『…恥ずかしいけど魅力わからせる!オイロケって言うキキマシタ!』


ツヤツヤな唇に指を触れさせセクシーで攻める後輩の姿に僕は夢中だった。


(目隠し不完全だ!うっすら見える!)


始まって少し迷うふりをする、

心配なのか、


『外町せんぱい…?』


(触られないかもって不安だからヒントだしたな?)


『毛沼さん?』


俺は迷ってるふりしながら毛沼さんに近づき、迷ってる素ぶりで手を伸ばしそっと毛沼さんの腕に触れた。

寒いのか毛沼さんは自分の胸をかき抱くようなポーズで身動き一つせず僕が触れるのを待っていた。

触った腕もきめ細かいさらさらのすべすべ。いつまでも撫でていたい…。


『先輩すごーい!さすがデスネ!』


手を叩いて、喜ぶ毛沼さん。

俺はテニスウェアを脱がなくて良いって言おうとした。

普段なら自分で言ったことだろって男だろうが女だろうが脱がせる。

(人目ある時や自分に悪影響出る時は除外するけどな。)



この寒いのにその薄いウェアを脱がすのは忍びない…。

(僕らしくない!どうした?!)


目隠しを取り、毛沼さんにその胸、いやその旨を伝える。



胸の位置を直しながら、

『ふふ!先輩、もうステディな関係なんでウロヤって呼んで?』



人前で名前で呼べない!でも、


『ウロヤちゃん…。』


『はい?』


『ウロヤ!』


『はい。』


『毛沼さん!

人前じゃ名前で呼べないからどっちも呼び慣れないと!』



ふふ!ってお互い笑いながら和也さん!毛沼さん!外町先輩!ウロヤ!

ってお互いに名前を呼び合うとウロヤは言った。

真剣な眼差しだった、



『次、私に触れたら、私の髪も胸もあげる。

…全部…先輩の好きにしていいよ…?

その代わり、いつか私が一番になったら私を彼女ってみんなの前で宣言してね?』


是非もない、

『わかった。』



『私も女の子だから本気デスよ?うちのおむこさんにしてあげます♪

ママもそうしてパパをゲットしてます!』




(資産家らしいからなあ、一考の余地はある。)

『その時は毛沼を名乗るかもな?』



『ふふ!私の魅力のオカゲでもう毛沼ですよ?』


本気だからネって言いながら、ウロヤはテニスウェアを脱いだ…

この寒空の中で水色のキャミとアンダースコートのみ身につけ、自分の豊満なバストを抱きしめ、輝くような金髪をかきあげる。

映画のワンシーンのような妖艶な女に見える。

かといって年相応な無邪気さを兼ね揃えたアンバランスさは僕を夢中にさせる。





また黒い布で目隠ししてウロヤは離れる。

(また見える状態だ)



『じゃあ!スタート!』



ウロヤはスタートを宣言してから位置を斜め後ろにずらし、位置を誤魔化した。

(見えてるがなあ。)



寒いのか、自分で言い出しながら怖いのか、眉を顰めて、さっきと同じく自分のバストを掻き抱き、少し震えている。



僕は迷ってるふりをしながら両手を前に出し少し見当違いの方向へ向かう。

(まっすぐ行って実は見えてるって指摘されたくないわ。)



違う方向へ行くのに不安を覚えたのかウロヤは、



『和也さん、足元気をつけてくださいね?』



声を出して、自分の位置を僕に知らせる。


(可愛いやつだな、この寒いのにテニスウェアやキャミで…)

『ウロヤが何処に居るか僕にはわかるよ?』


俺らしくないが心が揺さぶられてる。

俺はこの健気で天真爛漫な金髪巨乳美少女に惹かれてる。



ふふ!

薄く笑いながらゆっくりウロヤに手を伸ばし近づく。

ウロヤはまだ怖い!って表情で胸を掻き抱き、少し震えている。

しかし、その目は楽しそうで俺が触れるのを心待ちにしてるのが見えた。




(これで!毛沼さんは!ウロヤは僕のものだ!

これから一緒に色々なこと(えっちいこと含む)ヤろう!)



最後は少し勢いをつけてウロヤを抱きしめる!




ウロヤ!!




!!!




なんだ?!

すごい衝撃!身体中ぶつかってる?



世界が回転した?






何がなんだかわからない?



あれ?僕何してるんだっけ?



なんで頬が地面についてる?

穴?穴の中?




!!





目隠しを外し、見上げると、ウロヤが僕を見下ろしている?

まだ理解が追いつかない?




『ウロヤ?


…ウロヤ?』



ウロヤは無表情にこっちを見てる?



『ウロヤ…?


毛沼?毛沼さん?』




まだウロヤは黙ったまま。

どうゆうことだ?





『うるさいなあ、まだわからないの?』






『???』



ウロヤ?さっきまであんなに熱っぽい視線で僕を見てたのに?





『さっきから、気安くウロヤ、ウロヤ!

毛沼、毛沼!って!』



毛沼さん?全然印象が違う…?



『まだわからないの?外町センパイ?

さっきから人の名前を気安く呼んでるけどさあ?

あたしの名前逆から読んでみ?』




毛沼 ウロヤ。英語表記?ファーストネームが前に来る?




ウロヤ 毛沼ウロヤ ケヌマ


…マヌケヤロウ…間抜け野郎?』




『ぎゃーっっはっははっはああはん!!』



ウロヤ…名前知らないからそうとしか呼べない…。





呆然としてる俺に上から何か落ちてくる。



金髪と?厚い胸パッド?


『ほら約束通り髪も胸も好きにして良いぞ?

作り物の偽物だけどお前にはぴったりっしょ?!

簡単に落とし穴に落ちる間抜け野郎には!』


 


ウロヤは思いっきり人を馬鹿にして爆笑している。

腹が立って腹が立って仕方がない!

ウィッグもパッドもカラコン?も外したウロヤは黒髪ボブカットの目のパッチリした可愛い女の子?



たまらず叫ぶ!


『おい!お前誰だよ!

なんの恨みがあってこんな真似する!

こんなことしてただで済むと思うなよ!!!!』





僕の脅しを歯牙にもかけず、その可愛らしい少女は獰猛な笑みを浮かべて言い切った、






『ああ、先輩、知らないんだ?

あたしは立花 望。

兄ちゃんは立花 承っていうの。


わからないかなあ?恨みがあるからこんなことしてるんだよ?


お前こそただで済むと思うなよ?

ま ぬ け や ろ う ?』






続く!


⬜︎ ⬜︎ ⬜︎ ⬜︎

最近、望はずっと伊勢さんと一緒だったので口調が一部うつっています。

極厚胸パッドがすぐズレるから胸を抱きしめていました(笑)



ある、初のざまぁ回です。


初ざまあ良かったよ!って方は是非♡、⭐︎よろしくお願いします!


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