いざ!アケルナル王国へ
勇者の旅立ちは王都ハイランダーからということを本の中で読んだエメルダ。
まずは、出身の村グリーンベルトから一番近いアケルナル王国へ向かうことにした。
ちなみに村の皆の前で
「私、勇者になって世界を救ってくる!!」と
言ったら
「お!頼もしいな頑張って来いよ!」
「装備とお金はちゃんと持って行くのよ?」
と応援してくれる人ばっかりだったので問題ない。
元々冒険したがりな性格だし、暇さえあれば
「森に行ってくる!!」
って行ってたし。
道すがら未だ深い森の中。誰かが踏みしめた土の上。木漏れ日が降り注ぎ、まるで水晶を砕いたような煌めきに満ちている。
今日は日差し良し、空気うまし、風、心地よし
最高の旅立ちなんだけど、
それにしても。ちょっと胸当てが蒸れて、、かゆい。
アケルナル王国 王都内。
お昼時だったので
上下二つに割ったカリっと音が出るフラッツパンにレタッチャ、トマツィーを挟んだ一品。900セレン
(現代と同じ価格設定。セレンは世界硬貨。一部地域では旧硬貨テルル。)
王都内 西区役所
(電脳偵察課。得意分野は情報。同じ略しかたで違法な、
電脳探偵でんのうたんてい屋というものが存在する。)
電脳と聞いて、怪しさ満点。私は生命液の中に電極を刺した脳みそを入れている。
それで、太いコードが~なんて思っていたけど実際にはそんなことはなかった。
清楚な感じのおねぇさんが担当してくれた。
淡い緑のロングヘアで、どことなくグリーンエルフ様に似ている。
おねぇさんは、
科学国エメラルダスと魔術国マルバスの協力でできた
<ダイヤ・モンドズ タブレット>
(こちらの端末へウィルスを送ろうが征服できない防壁を備えている。)
で行先を調べてくれた。
道中のカーリヴァ
血と酒と殺戮(言っていて恐ろしい)を好む荒くれ者で
行商人の荷車を襲ったり
か弱い人は、さらわれたら最後、戻っては来れないとか
とにかく恐ろしい奴ら。
調べた結果を、持ってきた
記憶石は本人が覚えていればいつでも情報を空中に投影してくれる。
記憶石はアケルナル王国の特産品と言っているが
私は村の近くの川で拾った。案外どこにでも落ちてるものなのかもしれない。
カーリヴァ山手前の民宿街。
次はそこを目指すことにした。
もちろん、仲間を探すことも忘れてはいない。
運よく、カーリヴァ山を越えるという行商人ラス家族と出会えたので、
この調子なら夕方ごろには
カーリヴァ山手前の民宿街に着きそうだとのこと。
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