6 さぁ、復讐劇の始まりだァ……

「湊!お邪魔するね?」


「あぁいいぞ。今日はお母さんはいないからな。」


「……じゃあ、あーんなことやこーんなこと、しほうだいだね?」


 だから、耳元でささやいてくるのやめろって。まじで気持ち悪いから。


 誰が、お前に色々()するんだよ。あ、援助交際してたな。お前。そういうのはお手の物ってことか?


 こいつには先に玄関に入ってもらい、しっかりと家の鍵を閉める。


 脱走なんてされたらたまったもんじゃないからな。今日ここで、苦しめるんだから。


「ねぇ、?湊?なんか、女物の靴があるけど…。」


 ……やっちった。陽菜の靴、片付けておくのわすれてた。


「あ、それはだな。……お母さんの靴だ。二足とか履くから、あの人。」


「そっか。のかと思ったよ。」


 ありがとう。単細胞。その単細胞さで苦しめられたみたいなとこあるけど、今回ばかりはそれに救われたな。


「するわけないだろう?早く中行こうぜ?」


 陽菜には、リビングで待ってもらっている。俺の部屋ってのも考えたんだが、あいつを俺の部屋に入れるってのが嫌だったからな。


 だから、俺たちはリビングへ。


 あいつが来たことを確認してから、扉を開ける。





「あ、おかえりなさい。湊さん。」





 こいつ、部屋の中に入り、陽菜の姿を見た瞬間にみるみる顔色が悪くなってやがる。


 そして、後ろを振り返って逃げ出そうとする。


「おい。なんで逃げるんだ?」


 おれが、逃がすわけがないだろうが。ここで、全ての決着をつけないといけないんだから。


「だって……あのときの……」


「お、覚えてたんだな。お前は、そういうのしか脳がないと思ってたよ。そうだよ。あのとき一緒にいた、だ。」


「あっ…あっ……」


 この単細胞の顔は、もう真っ青になっている。おうおう。そんなに怖いか?


 お前が、あんなことしなかったら良かったのにな。


 俺のことを傷つけたんだ。それ以上の報い、受けてもらうぞ?


「どうしたんですか?小野田さん?顔色が悪いですよ?とりあえず、座ってください。」


「はっ…はっ…お前……」


「なんですか?くださいよ。なんですか?私の言う事に従えないんですか?」


 抵抗ができないと悟ったのか、肩を震わせながら、既に涙を流して座った。


 こんなんで泣いてていいのかよ?お前。




「まず、。お前、何をやったのか言ってみろ。俺に対する裏切りだと思ってること全てだ。」


 もしもこれで、何かを隠すようならすぐに証拠を出して認めさせるし、俺たちが知らないことを言ってきたなら、それに対する対応も考えないといけないしな。


 もちろん、録音はしてある。だから、あんまり強い口調では言えないのだが。


「は、はひぃ…。………」


「どうしたんだ?早く言えよ?ないんだったらないって言えばいいじゃねぇか。」


「……私は、援助交際をしていました……。」


 ほーん。認めたか。こういうやつって、意外と嘘つくと思ってたんだがな。


「誰とだ?いつからだ?」


「はい……。去年の、2月から。合計5人とです…。」


 じゃあ、もう1年以上ってことか。今が高3だから、高1の時からか?はぁ…?長すぎないか?


 けど、こんなんじゃ全然納得できない。全部聞き出すんだよ。


「ほーん。俺と付き合い始めて、やめようとは思わなかったのか?」


 まぁ…やめようって思ってたならもうやめてるか…。


 さぁ。どんな答えを返してくるんだよ?






 _______





 ようやく始まりました。


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 恐らく明日も夕方の5時と夜の8時に投稿します。!!

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