カレー大脱出
「あかん死ぬ!体力がない!」
「回復置いてる。」
「ふぅ、サンガツ。頭が散るかと思ったぞ。」
「ヤバいことになったな。」
この二人もまたデスゲーム参加者である。
二人とも小学生の頃から仲が良く、高校で離れ離れになって疎遠になったものの、大学がたまた同じだったことから一緒にゲームをするようになった。その流れで動画投稿を始めたら一部のバカ動画が人気を博し無事デスゲームに参加させられた。
「それにしても、カレーに湧いたのは間違いやったな。」
「それな。カレーは死亡確定やからな。」このさっき死にかけていた男、ユーザーネームはberiya1953。ベリヤと呼ぶ。ボイスチャットが多いゲームなのでニックネームによる個人情報保護は重要だ。
「でも、このままやと死ぬよな?」こっちも妙に冷静な男が川崎。本名である。
「これビーチまで行くしかないよな?」
「遠いな。」
「お前行く?」
「でも行かんかったら頭がパーンやぞ。」
「行くか。」
「逃げるしかない。」そう言いながら二人は平原に消えていった。
「なあ、やっぱり味方もうちょっと連れて来た方がよかったんじゃない?」
「いや、人数多すぎたらスツーカが来る。」
「それはあかん!」
「でも、カレー・ダンケルクマラソン企画の経験が役に立つとか思わんやん?」
「それな。やっといてよかったやろ?」
「そうだよ。」
ダンケルクのビーチが爆撃に晒されている間、仲良し二人組も徒歩でビーチに向かっていた。
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