第13話
僕がサクッと狩ってきた複雑な進化をし過ぎてもはや何の種類かもわからなくなった謎の動物の肉で晩餐会を開き、夜。
お昼に昼寝しすぎたせいで眠くなかった僕は一人、ちびちびとお水を飲みながらお月見していた……物資が豊富にある中央政府であればお団子食べたりお酒を飲んだりするんだけどね。
「……柴旅様」
「ほん?」
無為な時間を過ごし、時間を潰していた僕は後ろから花蓮に話しかけられ、視線を月の方に向けたまま疑問の声を投げ返す。
「少し……お話良いでしょうか?」
「うん。もちろん……どうせ暇だしね」
ちびちびお水を飲む僕はボケーっとしたまま花蓮の言葉に頷く。
「それなら良かったです……本当に突然なんですが、柴旅様に性欲ってありますか?柴旅様は寝たいときに寝て、食べたいときに食べる。生物的な欲求にこれ以上ないほど正直に従って生きているように見えるんです」
「……まぁ、そうだね。僕からしてみればなんでみんなそう生きないのかと言う方が不思議なんだけどね」
「普通は理性と言うものがあるんですよ……ですが、本題はそこじゃないので、良いです。性欲はありますか?」
「普通にあるよ?まぁ、性欲は食欲と睡眠欲と違って割と薄いよりだからあんまりそういうのしないけど。でも、普通にムラムラしたらするよ?」
「そうですか……では、柴旅様。私の方を見てくれますか?」
「ん?」
僕は花蓮にそう言われ、視線を月の方から花蓮の方へと向ける。
「なんで全裸なの?」
花蓮は服を脱ぎ、生まれたままの姿を僕の前にさらけ出していた。
月光に薄く照らされた花蓮の体は年相応に小ぶりながらも美しい。
その美しさは夜空に輝く月にも負けていないだろう。
「私の体では……ムラムラしませんか?」
「いや、別にしないことはないけど、突然なんで?」
「……最後の思い出作りです。誰との経験もなく死ぬのは少し、嫌でしたので。柴旅様のようなかわいい子であれば抱かれたいです」
「そう?……別に心配しなくとも最後にならないけどね?結衣がするって言っているし。でも、君の体見てスイッチ入っちゃったからこのまま君を頂くことにするよ」
一瞬で花蓮の背後にへと立った僕は彼女の体をそっと抱き寄せる。
「璃々夢も寝ているから……静かにね?」
「は、はい……」
緊張か。
少しばかり体を強張らせて声を震わせる花蓮を優しく抱きかかえ、そのまま僕が寝るように敷いてあった布団の方へと体を倒した。
「力抜いて……気持ちよくさせてあげるから」
緊張している花蓮の耳元でささやきながら僕は自分の手を彼女の大切なところへと回した。
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