隊員募集編6

 翌日、花澤五席は伊藤五席に対して異議申し立てを提出した。

「隊長。花澤五席からです」

 加藤は異議申し立て書を翔に渡した。


「そう。調査してください」

 翔は異議申し立て書に目を通し加藤に指示を出した。


「かしこまりました」

 加藤は返事をし隊長部屋を離れて行く。


「あ、あのー」

 ゆりが翔に話しかけて来た。


「うん?」

 翔は首を少したおし何?と聞く。


「これはオフモード?」

 翔の態度にゆりは智花に聞く。


「大丈夫よ」

 智花はオフモードだから普通に話して大丈夫と伝える。


「そこまで気にしなくていいのにー」

 翔はクスッと笑い答える。


「頑張ります」

 ゆりは努力すると言う。


「で、どうしたの?」

 翔は話を戻す。


「はい。繭さんって隊長補佐って聞いて…」

 ゆりは昨日のことを思い出し話す。


「そうだね?」

 翔は繭を見て答える。


「あ、そう言うこと!」

 智花はポンと手をたたき理解したとつぶやく。


「どう言うこと?」

 翔は智花に聞く。


「えーっとですね!ゆりさんは、繭ちゃんが階級持ってること知らなくて気にしてるんですよ」

 智花は話す。


「昨日のことね!私も翔と同じで、時と場所と場合を気をつけてくれれば普通でいいわよ。気を遣われると疲れるから」

 繭は今まで通り話してと言う。


「は、はい。すいませんでした」

 ゆりは今までの無礼を繭に謝る。


「気にしてないから大丈夫よ」

 繭はクスッと笑い話す。


「そんなこと言ったら智花なんかな!」

 翔は智花を見る。


「わ、私もやる時やりますよ。翔隊長、書類よろしくお願い致します!」

 智花は仕事モードを作り丁寧な言葉で話す。


「やめて、なんか背中がー」

 翔はブルっとし話す。


「なんでよーー!」

 智花は頬をプクーっと膨らませ言うのだった。


 翔、繭、智花、ゆりは、昼になり昼休憩をしていた。

「戻りました」

 加藤が帰ってきた。


「早かったですね」

 翔は予想より早い帰りだと加藤に言う。


「はい。昨日のうちに大方調べていたので、」

 加藤は今日の異議申し立てを見越して動いていた。


「そうなんですね!手伝えなくてすいません」「申し訳ありません」

 繭が謝り、智花とゆりも頭を下げる。


「い、いえこの仕事は私の仕事ですので」

 加藤は気にしないでと話す。本来は異議申し立ては隊長主導で副隊長、隊長補佐、所属が調査を担当する。


「あ、翔ケチャップ付いてるわよ」

 繭は翔の唇の横に付いているケチャップを拭いてあげる。


「ホッ」

 ゆりはその光景を見て頬を赤らめながら智花に訴える。


「慣れてください」

 智花は昔からの光景だと首を振り話す。


「二人の関係は?」

 ゆりは今更だけどと智花にコソッと聞く。


「付き合っている?」

 智花は答えるが首を傾げる。

 智花はハッキリ二人から聞いておらず半信半疑だった。

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