第6話

 フシシャが何かわからないけど、間違いない。


 旅の道中、何度も読んだ。 


【ゲキオモの恋はゲキアマで書】に書いてあったのだ。


 独占欲が強く、好きになるとその人の事しか考えられなくなって、ずっと監視したり、時には好意が暴走して危険な行為をしてしまう。


 まさに彼女のことだ。


 それほどまでに愛してくれている。


 できれば彼女を悲しませたくない。 


 正直に言おう。君と出会う前に、別の女性とデートの約束をしてしまった事を。



「私がこの結論に至った経緯を説明しておこう。まずは、魔術大会。何故か魔法も使えないのに、わざわざ危険な場所に行った」 


 他の女性とのデート代を稼ぎに行っていた事がバレてる?


「決勝戦。あれほどの魔法を何度受けても立ち上がり。相手の魔力切れがわかると降参」


 他の女性を口説いてた事もバレてる。


「勝てる訳もないドラゴンに挑んだり、見ず知らずの女性の代わりに刺されたり」


 全部の女性関係がバレてる。


「全て死んでもおかしくなかった。だが君の体は傷一つない。それが何度もだ。よって、こう推理した。君は不死者で、その能力に苦しみ、死にたがっていると」


 し、死にたくない。

 

「黙っているって事は認めるってことでいいかな?」


「認めます!でも全部リーズさんと出会う前の事なんです!許してください!」


「そうか。うん?許す?」


「女性とデートしたかっただけなんです……したことなくて」


「よくわからないが、女性とデートしてから死にたいって事か」


 まだ殺そうとしてる……ど、どうする。


「まぁ。気持ちは、わからなくもない。君の年頃なら特にそうだろう」


 助かった。


「いいだろう。私が君とデートしてくれる女性を探すのを手伝ってやろう。その代わり、私の研究を手伝ってほしい」


 どういうプレイなの?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

テッド=グレイトデッドは不死身である ハザマ @hazamadesu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ