第4話VS権田タケシ

赤鬼こと権田タケシは僕を睨み、

「貴様、妖術使いか?」

「私は諸葛孔明」

「あぁ~、噂の妖術使いだな。オレは、お前を殺して、今夜の鍋の具材にしてやる。拐った娘どもに、酌をさせながらなぁ。喰らえ!」

権田タケシは口から火を吐いた。

耐熱材ヒエピタ!」

「な、何とオレ様の炎を浴びても生きているとは!」

「では、私の番です」

僕は武器を手にした。それは、黄金糞棒エクスカリバーであった。

持っていた傘を捨て、黄金糞棒を僕は振り回した。

権田タケシの頭の角、3本を切り落とした。

「きっさま~!ぶっ殺してやる。オレ様の大事な角を切り落としやがって!」

権田タケシは最強の技、マスタードガスを尻から噴射した。

岩場の影から、それを見学していた大魔法使いのお師匠様は、

「最悪だ!マスタードガスにはかなわんだろう。孔明様の最期じゃ」

「くっ、空気清浄機ヤマダデンキ!」

僕は、妖術でマスタードガスを心地よい空気に変えた。

「やい、権田タケシ!かっさらった、村の娘を解放しろ!さもなければ……」

「な、何だ!何をする気だ」

「貴様の首を跳ねる」

「ま、待って下さいよぅ、先生。もう、この村には来ませんから」

「どうやら、立場は逆転したようだな。お前の魔力を抜いてやる」

そう言うと、僕は権田タケシに向けてボールを投げた。

「な、何だ!ボールじゃねぇか?……喰らえ魔球」

権田タケシはおもいっきりの力で僕めがけてボールを投げようとした。

「あれ?ボールが手から離れない!」

「その魔球はお前の魔力を吸い取るのだ」

タケシはどうやっても、ボールが取れない。そのボールは段々大きくなる。権田タケシの魔力を吸収しているのだ。

段々、ボールは大きくなる。

最終的には乗用車くらいの大きさまでなった。

「この~、力がでない」

「総仕上げといきますか。魔力吸収スポンジ

「ウギァ」

権田タケシの悲鳴とともに霧が流れた。

そして、霧が晴れると1人の好青年が突っ立っていた。

「孔明さんよ!オレの負けだ。娘はこの住所にいる」

「もう、悪さしませんね?」

「あぁ、あんたに付いていくよ!孔明様……隙あり!」

権田タケシは、落ちていた岩で僕の後頭部を殴ろうとした。

全身鋼鉄インゴット

振り下ろされた岩は粉々になった。

「くっそ~!」

「また、苦しみたいの?」

「い、いえ」

僕はピンと来た。

「権田タケシ!貴女にこの金のネックレスをあげよう」

タケシは破顔し、

「マジ?オレ、こういう高価なモノが好きなんだ」

僕はネックレスをタケシの首に掛けてやった。

「もう、大人しく、私の馬を退きなさい」

「わ、分かったよ」

タケシは武器の黄金糞棒エクスカリバーを奪い、僕めがけて振り下ろそうとした。

僕は呪文を唱えた。

「く、首が絞まる。ぐ、ぐるじい」

「もう、悪さしませんか?」

タケシはおもいっきり首を縦に振る。

「こんな、ネックレスいらねぇや」

と、タケシはネックレスを外そうとした。なかなか、首から取れない。強引に外そうとすると、首を絞められた。

「き、汚えぞ!このすっとこどっこい!」

「お前が悪さすると、首が絞まるのだよ」

「わかって。だまって、付いていくよ!」

タケシはしばらく馬を引くと、

「う?」

「どうしました?タケシ」

「せ、先生、背中が痒いです」

「どれどれ、掻いてやろう」

「すまないねぇ」


ブリッ!プス~


タケシは尻からマスタードガスを出した。だしたが、それは既にメタンガスであった。

「くっさいわね」

「何だよ!ただの屁か~、ぐ、ぐるじい」

また、首を絞められた。

「もう、悪さしない?」

タケシは首を縦に振る。

「下品なことも辞める?」

激しく首を縦に振る。


こうして、赤鬼の権田タケシを村から連れ出し、娘は全員解放された。

ジジイとババア、孔明様の宿としてマスコミに注目され、一躍時の人となった。

これから、しょくの国に向かった。

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戦国サラリーマン 羽弦トリス @September-0919

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