第8話

「冒険者クラス15組

 神野イオリ」


その声が聞こえて僕は一歩一歩と踏み出し前へ行った。とてもよく周りが見えた健太のあの顔

渚や恵美野あの顔も。


「神野イオリ 職業…」


『やっとね♡』


イオリは夢の中で何度も聞いたことがある。女の人の声が聞こえてきた。

イオリにとっては毎日聞いていた声でありとても安心感が持てた。


「職業 SSSランク???」


「え?」


「は?」


「うそ。」


「まじ?」


そこから5分ほど沈黙が続いた。誰もが予想出来ぬ事が起きた。今まで誰もが職業のランクはSが1番上と考えられてきた為その常識が覆されたのだ。


それから校長がまた喋り始めた。


「だが詳しい職業はわからんランクだけが見えるだけでどんな職業かは未だ不明だ。だが、君は大物になるぞ」


とイオリに告げた。

そして健太達とは比べるほどにもない歓声が聞こえた。校長などイオリに握手までしていた。

健太はイオリをとても殺意を込めて見ていた。


イオリ達が教室に戻り帰りの支度をしているとイオリは香織先生にまた呼ばれた。イオリは断る理由もなく着いて行った。いつもの教室で2人だけとなった瞬間抱きついてきた。


「イオリ良かったな!これでみんなお前を認めてくれる!まぁ私は最初から認めていたけどな!」


イオリは戸惑いながらも


「せ、先生ありがとうございます」


「これからは大変だが私がしっかりとサポートするから安心しろよ!どんな事でも頼んでいいからな!」


イオリはその場を後にして1人で自分の家に帰っていた。イオリの家の前では2人の人影が見えた。


(誰だろう?まだ母さんと父さんが帰ってくる時間では無いけど)


イオリがゆっくりと近づくとそこには渚と恵美

の2人が立っていた。


「あ、イオリおかえりなさい!」


「おかえりイオリ」


「どうしたの?2人とも」


イオリは2人に戸惑いながらも質問をした。


「イオリ明日私達と一緒にダンジョンに行くんだからちゃんと準備しててよね後今日かっこよかったよ!さすが私の…」


「明日楽しみにしてるだからね!ほんとに今日もかっこよかった!!!あなたは私の…」


2人は言ったが最後の方はイオリには全く聞こえてなかった。


「う、うんありがとう。それじゃ明日がんばろ」


イオリは2人に告げるとすぐに自分の家ヘ入っていった。


(なん何だ急にあの2人は。健太のことはもういいのかな?ほんとに女の子はわかんないや)


一方その頃

香織先生は1人でまたブツブツと独り言を呟いていた。


「イオリにまた抱きついてしまったでも今回はしょうがないかイオリも少し嬉しそうだったし今回はいいだろう♡イオリがまさかあそこまで凄いとはさすが私のイオリだ♡でも今回のでイオリはまたみんなから注目を浴びてしまうなそれは嫌だ変な女がイオリについてしまうかもしれない私が見張ってないとな今度イオリに色々付けないと♡もし酷い時はイオリを私の家に監禁などでもいいかもな♡イオリは喜ぶぞ♡♡♡」

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