ファンタジーとサスペンスの組み合わせというのは、プロアマ問わずないわけではないですが私はこの作品がほぼ初体験でした。普通に主人公ガイには好感が持て、ファンタジー小説として面白いです。ですがやはりこの作品は縦軸を貫くミステリー要素だと思います。果たして『裏切り者』は誰なのか?魔王を倒したのに平和が訪れない理由は?主人公ガイの行方不明の兄は?とても気になりますし、つい考察してしまいます。
波動に全て持って行かれました熱い男のロマンが詰まった作品です波動を開放しろ‼爆発させろ‼ 波動を‼波動の呼吸をしてくれえええええええええええええ‼面白いです
僕は書き手として、外見描写が嫌いで、首から下は裸族でも物語は進むと言う暴論を持って筆を握っていますが、筆者の外見描写は丁寧かつ鋭敏で、想像に足る描写であると評価したいです。その他にも、鮮明に再現されるのは戦闘シーン!大迫力で緻密な描写は、手に汗握る攻防を見事に再現しており、熱い熱いバトルを容易に投影させてくれます。僕は文字に限界を感じる派閥の古参ですが、筆者はいい意味で毎回僕を裏切ってくれています。最終回を見届けて前作も再読したい。