いつも、もういないのに

 家に帰って、夜ご飯も食べてあったから、私はお姉ちゃんとお風呂に入って、今は一緒にソファに座っている。


「美葉、もう寝る?」


 私が頭をこっくりこっくりしていると、お姉ちゃんがそう聞いてきた。

 いつもだったら、眠くなったりしない時間なんだけど、今日はお姉ちゃんとお出かけをして、疲れたから。


「ふふっ、今日はデートで疲れたものね」

「……うん」


 デートじゃないのに、私は眠たさで、思わず頷いてしまった。

 私はそれに気がついて、否定しようとしたんだけど、お姉ちゃんが私をお姫様抱っこして、部屋に運んでくれたから、もういいやと思って、そのままお姉ちゃんと一緒に、ベッドに入った。


「……お姉ちゃん、おやすみ」

「ええ、おやすみ」


 私はお姉ちゃんに抱きしめられながら、そう言って、目を閉じると、すぐに眠りにつくことが出来た。





 朝目が覚めると、いつも通り、もうお姉ちゃんは隣にいなかった。

 ……私は何故かお姉ちゃんが居ないのを残念に思いながら、ベッドを下りた。……いつもだったら、別に何も思わないのに。

 

「お、お姉ちゃん、おはよ」


 そう思いながら、私はリビングに向かって、キッチンにいたお姉ちゃんにそう言った。

 

「ええ、おはよう。美葉」

 

 お姉ちゃんの返事を聞いた私は、ソファに座って、お姉ちゃんが朝ごはんを作ってくれるのを待った。

 

「美葉、出来たわよ」


 そう言って、お姉ちゃんが朝ごはんを持ってきてくれたから、私はソファから移動した。


「いただきます」


 そして、そう言って私は朝ごはんを食べ始めた。


「美味しいよ、お姉ちゃん」

「良かったわ」





「ごちそうさまでした」


 そんないつものやり取りをして、食べ終わった私はそう言った。


「学校の準備、してくるね」

「ええ」

 

 私はお姉ちゃんにそう言って、学校の準備をするために、部屋に戻った。

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