時間が経って
「お邪魔します」
そう言う夏希と一緒に、私は家に入った。
そしてそのまま、靴を脱いで、夏希と一緒に私の部屋に向かった。
「飲み物持ってくるから、適当に座ってていいよ」
「……ん」
私はカバンを置きながらそう言って、リビングに向かった。
そして、二人分の飲み物を持って、私の部屋に戻ると、ベッドを背もたれにして眠そうにしている夏希がいた。
「持ってきたよ」
「……ん、ありがとう」
そんなやり取りをしながら飲み物を置いて、私は夏希の隣に座った。
「……何、する?」
「勉強?」
「……おやすみ」
私が冗談でそう言うと、夏希は私に体を預けて、目を閉じていった。
「冗談だから、寝ないで」
私はそんな夏希の体を揺すりながら、寝ないように言った。
「普通に遊ぼ」
「……ん」
そうして、夏希と適当に話したり、遊んだりしていると、一気に時間が経って、玄関の鍵が開いて、扉が開く音が聞こえた。
その瞬間、体を密着させていた夏希が、一気に私から離れていった。
そして、直ぐにお姉ちゃんが扉をノックして、部屋の扉を開けてきた。
「……お邪魔、してます」
「……ええ、ゆっくり、していってね」
「は、はい……」
お姉ちゃんは私と夏希の位置を確認して、そう言うと、部屋の扉を閉めて、リビングの方に向かって行った。
「えっと、大丈夫?」
私は怯えている夏希に向かって、そう聞いた。……別に、今日のお姉ちゃんは普通、だったと思ったけど。
そう思いながら。
「……ん、大丈夫、だよ」
夏希がそう言うのを聞いた私は、夏希に近づいていった。
「……いや、なんで近づいてくるの」
「何となく?」
「……今、お姉さんが入ってきたら、私が怖い思いするんだけど」
夏希はそう言って、離れていった。
「まぁ、いいや。続きやろ」
「……ん」
夏希がほんとに怖がってると思って、私はそう言って、さっきの続きをすることにした。
「じゃあ、そろそろ、帰るね」
「うん。またね」
「……ん、また」
時間が経って、そう言って帰っていく夏希を見送った私は、お姉ちゃんに呼ばれて、リビングに行った。
「ど、どうしたの、お姉ちゃん」
「こっち、おいで」
そう言って、お姉ちゃんは膝をポンポンしてくる。
私はそれを無視して、普通にお姉ちゃんの隣に座った。
すると、体を持ち上げられて、お姉ちゃんの膝の上に連れていかれた。
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