恋愛対象、外？？

第1話 幼馴染

｢大人になったら結婚しようね！！｣

｢うん！約束だよ！！｣

･･･

あの約束をしてから、もう10年が経った。

｢あんな約束覚えてないよね...。｣

私は、春から高校生になる新1年生。

あの約束は私が5歳の時にした幼馴染との会話、もうあの人は覚えてないんだろうけど、、、。

私はこの10年間ずっとそれだけを考えて生きてきた。

その人とは中学で学校が離れてしまった。相手側が親の都合で転校して行ってしまった。

｢ねえ、もう高校生だよ？彼氏作らないの？｣

この子は中学からの友達の亜夢。

｢え、あー、うん。作らないねー。｣

｢えー、これから華のJKだよー？？もったないねー、ほんと綾って。｣

｢うーん、、｣

私だって彼氏の1人や2人ぐらい作ってみたい、でもどうしてもあの人との小さい頃の約束が忘れられないから今までも告白はされてきたけど断ってきた。

｢まー、でも、綾、モテはするよね｣

｢そーかなー？？｣

｢うん、中学の時何回か告白されてたじゃん｣

｢まー、そーなんだけどねー｣

｢変なのー｣

あの約束さえ、なければ、、、、ね、、、。

ドンッ

｢痛っ｣

私は誰かにぶつかられた、と同時にコケてしまった。

｢おっと、ごめん。大丈夫？？｣

｢あ、うん、平気。｣

私は、その人が出してくれた手に捕まって立ち上がった。

そして、手を貸してくれた事に感謝しないとと思った私はその人の顔を見てびっくりした。

｢え、和希？？？｣

｢ん？あ、綾じゃん｣

私はとてもびっくりした。まさかここに幼馴染の和希がいるなんて思ってもみなかった。

｢えー、まさかこんなとこで再会するとはな｣

｢うん、久しぶりだね｣

｢おう！久しぶり｣

和希は全然変わってなかった。中学上がるまで一緒に居た和希と何も変わってなかった。私はそれが少し嬉しかった。