第51眠 帰還

 ソフィアが言うには、ぼくは切られた後操り人形のように糸でつるされたように立ち上がり、剣を構えた。そしてすさまじい剣技でリッチに攻撃する。リッチの顔に余裕がなくなっていく。


「ナンナンダコイツ」


ついに僕はリッチの鎌を吹き飛ばした。


「コノカラダニコウゲキシテモムイミダ」


たしかにリッチに攻撃しても体が透けているためダメージを与えられない。


「ムダナンダヨ!」


その時ぼくはつぶやいたそうだ。


「ブライトソード」


その瞬間剣を持っていない左手に光の剣が現れた。そして、右手の鋼の剣に光の剣をクロスさせ、切っ先まで光の剣を滑らせた。すると、光属性が鋼の剣にエンチャントされた。それはあのライトさんの技だった。


「ブライトソード・W」


ぼくはその両の手の剣でさらにすさまじい攻撃を仕掛けた。


「バカナ。ヒカリゾクセイダト」


ぼくは、まだ切り続けている。


「コンナハズデハアアア!」


リッチは光の剣が作り出すまぶしいほどの剣技の中に消えていった。そしてぼくは地面に倒れたのだった。


「そんなことが。ぼく全然覚えてないや。でも体が痛すぎて動けないや」


「本当にすごかった。とりあえず脱出しようよ」


「よし、はやくいこうぜ」


「リッチを倒したってことは11層に行けるってことじゃない?」


ソフィアが言った。


「おいおい。それじゃ危険に突っ込んでいくようなもんじゃねえかよ」


「そうじゃないのカッシュ。転送魔法陣が使えるんだよ」


「なるほどな。そうと決まれば急ごう。みんな満身創痍だ」


「うん行こう」


こうして僕たちは11層まで行き、転送魔法陣を使わせてもらって地上まで戻ってくることができたのだった。






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