第47眠 6〜9層
クイーンを倒すと、奥の扉が開いた。クイーンの素材を急いで剥ぎ取り、奥の扉へと向かうと、そこには宝箱があった。いったい何が入っているのだろう。期待に胸を膨らませながら僕たちはその宝箱を開けた。入っていたのは、腕輪だった。腕輪にはゴツゴツとしたトゲと綺麗なオレンジ色の宝石が埋め込まれていた。
「なんだろうねこれ」
「腕輪だね。ちょっとつけてみてよ、カッシュ」
「俺でいいのか?」
「今回一番活躍してたから当然だよ」
「じゃあ、遠慮なく」
カッシュが左腕に腕輪をはめてみる。
「おお、なんか力が湧いてくる感じがする」
「本当かい?それはよかった。あとでギルドで鑑定してもらおう。体調悪いとかはない?」
「ああ、今のところ問題ない」
「じゃあ、呪いとかはついてなさそうだね。よし、このままゴーレムのある階層まで行こう!」
「おう!」 「うん!」
僕たちは6層、7層、8層と順調にクリアしていき、ついに9層にたどり着くことができた。着くと早速ゴーレムがいったい現れた。大きな胸の部分にそれより小さな大きさの岩が5つついていて、それぞれ腕部2つと脚部2つと頭部1つだ。ゴーレムのコアは魔道具に使われることが多い。そのために依頼が来ているのだろう。ぼくたちは一体目のゴーレムに向かっていった。ゴーレムはコアを壊してしまえば倒せてしまうのだが今回はそのコアが必要なので考えながら戦わなきゃいけない。
「おらああああ!」
カッシュがゴーレムの胸の部分を達磨落としのようにそこだけ打ち抜いてしまった。
「あーカッシュ。コアをとらなきゃいけないからむやみやたらにハンマーを振り回さないでよ」
「わりいわりい。そうだったな。でもこれめちゃくちゃ気持ちいいぞ」
「まったくもう」
ソフィアはあきれている。
「でもよ、コアの部分以外を飛ばしちまえばいいんじゃねえの?」
「脳筋な考えだけど確かにそうね」
ソフィアはあきれながらも同意する。そこにもう一体のゴーレムもやってくる。
「よし、じゃあやってくるぜ」
そういってカッシュは再びゴーレムに向かっていく。カッシュはまず二つの脚部を一気に飛ばしてしまった。胸部が地面にずどんと落ちる。あとは腕部をそれぞれ飛ばしていき、身動きが取れないようにした。
「おーいソフィア。飛ばした部分って動き止められるか?」
「できるわよ」
そういって飛んでいった腕部と脚部に近づいていく。飛ばされた部分は胸部に戻ろうと動き出していたのだが、氷魔法をかけて凍らせることができた。
「あとはトムに任せるわ。コアを取り出す繊細な作業苦手なんだわ」
「まかせて」
ぼくは早速魔力感知を使ってコアの部分を見つけると、少しずつ削っていき、コアを取り出すことに成功した。
「1つ目ゲットだね!」
「よっしゃあ。このままあと2つもちゃちゃっとやっちまおうぜ」
ぼくたちは残りのコアを手に入れるために9層の奥へと進んでいった。
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