第45眠 ダンジョンボス
クイーンケイブワームはそのたくさんの足を動かしながらこちらへ向かってくる。
「いやー!なんであんな足が多くて、うねうねうねしてるの!」
「あっはっはっは。さっきも騒いでたなソフィアは」
「カッシュだって苦手なものくらいあるでしょ!私はあーいうのが苦手なの!」
「わりいわりい。じゃあ、さっさと倒しますか」
そう言ってカッシュは1人で向かっていった。ハンマーを地面に当てて、地面を削りながら走っていく。どんどんハンマーが地面に潜っていく。そして、クイーンの目の前に出ると、
「かち上げ土竜!」
と叫びながら地面を割りながらハンマーをクイーンにぶち当てた。地面を割ったのでその破片もクイーンに飛んでいく、
「いっっっってええええええ!」
クイーンの外皮が固すぎてカッシュの手はしびれてしまったようだ。
「硬すぎんよこいつ」
「カッシュのハンマーでもびくともしないなんて」
クイーンはその間にさらにぼくたちに近づいてきてそして、
「跳んだぁあああああ!」
ぼくたち目がけて突っこんでくる。
ズドォオオン!
すごい勢いで地面にぶつかり、その勢いで地面に潜っていった。
「ちょっと!なになになに!?」
地面が揺れている。
「みんな、ここから離れるんだ!」
ぼくが叫ぶとみんなそれぞれ逃げていった。ぼくたちのいた場所から勢いよくクイーンが飛び出してきた。あそこにいたらひとたまりもなかっただろう。
「ソフィア魔法だ!」
ぼくはソフィアに向かって叫ぶ。
「うう、わかった」
ソフィアは魔力を集中させて魔法を放つ。
「バーニング!」
炎魔法だ。魔法はクイーンに命中したのだが、効いていないようだ。
「トム!全然効いてないんだけど!」
「困ったな。どうしよう」
このままじゃジリ貧だ。どこかに弱点があるはずなんだ。探さないと....
「カッシュ!」
「なんだ?」
「ウォークライと不動の構えのコンボだ!」
「りょーかい!」
カッシュはウォークライを使ってクイーンの気を引くと、不動の構えを使って防御力を高める。
「ソフィア!氷のやつやって。メイさんにひたすらやらされてたやつ」
「あれ苦手なんだけど」
「大丈夫。あんなに練習したんだからきっとうまくいくよ」
「わかった」
カッシュが必死に耐えている間にソフィアはさらに魔力を高めるために集中する。ソフィアの周りの空気が冷たくなっていく。パキパキパキとつららがソフィアの周りにたくさん現れる。
「アイシクルランス!」
周りにあったたくさんのつららたちがクイーン目がけて飛んでいく。次々と当たっていくが、多くははじかれてしまっている。
「やっぱり効かなかったよ」
ソフィアは肩を落としている。
「いや、ソフィアはよくやってくれた。これで倒せるかもしれない」
「え?」
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