第5話

 頭の上で煌々と明かりが灯っていてやけに眩しい。今は昼間なのか?目を開けようと思ったが、意識がとても遠い所にあるようで力が入らない。体はなんだかフワフワしていて気持ちいい感じだ。俺は今どこにいるのだろう?すごく遠いところから歩いてきた気がする。幾日もかけて深い深い穴から頭上の小さな光に向かって上がってきたんだ。その光の円がだんだん大きくなってくる。俺はそこに行きたいのだろうか?それともただ単にこの暗闇が怖いだけなのだろうか?下を見てはいけないと思った。足下には恐らく自分を支えるものなど何もない…その瞬間、俺の体はどこまでも下に落ちてゆくだろう…。



 耳元で声が聞こえる。男の声だ。一人じゃない。二、三人。それと同時に高橋はひどい頭痛を感じた。頭の芯がコイルで電流を流された電磁棒のように鈍く痺れている。

「田所先生…どうするんですか?この後…堀越の過失とはいえ、治験中にこんな事があったのでは…」

「大森先生…私は何があってもこの研究は続けますよ。幸い被験者の命に別状はなかった…上層部の連中に何とか処理してもらいますよ…。田嶋を追い出され私もだいぶ落ちるところまで落ちましたけど、これだけは何とか形にしたいのですよ…」

「田所先生がそのお気持ちなら私も全力で協力させて頂きます!」

「しっ!大森さん声が大きい。ここの医師たちはこの研究を知らない人の方が多いんですよ。」

 医師たちは高橋の病室からは出払っていたが、外で聞かれている可能性もあった。ややあって扉をノックして看護婦が入ってきた。「お連れの方ですか?すいませんがそろそろ面会時間が…」

「はいどうも…お世話になりました。」

田所はそう言うと看護婦に少し頭を下げ、無言で二人を外に促した。



 病棟の玄関ロビーで大森は終電があるからとそそくさと二人と別れた。

「田所先生、これからどのように…」

堀越が傍らの田所に聞いた。

「ひとまず…被験者の意識が戻るのを待ちましょう。連絡は私に来るようになってます。意識が戻り次第、治験事務所の方へ戻しましょう。容体が安定するまでは危険なんでね…。被験者には大学病院で精密検査を行ったとでも説明しといて下さい。」

「はい分かりました。」

「それより…あの看護婦…市川さんだったかな?今日は?」

「ええ…実はこの二、三日来てなくて…」「うーん、それもまいったね…。まあその件は君に任せるよ。ただ…このまま辞められても困るけどね…」

田所は堀越に念を押すように肩に手をやった。


 田所の元に高橋の意識が戻ったと連絡が入ったのは明くる日だった。大学病院から治験事務所に高橋を運ぶのに、堀越そして堀越から呼ばれた市川の姿があった。

 朝方の病院は昨夜と打って変わって患者で賑わっている。最上階に昇るエスカレーターは最初は10人程でいっぱいだったが、昇るにつれ人は減っていき、最上階に着いた時は二人だけだった。最上階にある特別個室は一般患者は入れないのだろう。大学病院がここにどんな人を入れているのか堀越には見当も付かなかったが、かなりのVIPか病院と深い繋がりのある人物なのだろう。田所と病院上層部がどれほどの繋がりなのかは分からないが純粋な友好関係という訳でもないだろう。田所の研究を知った上で協力しているという事は恐らく…。




 市川の声は電話越しでもひどく憔悴しているのがすぐに分かった。

「体調どう?」

「ええ…すいません…心配かけまして…」

「用件を伝えるよ。実は高橋さんが治験中に急に意識を失って大学病院に運ばれた。目を離してしまった私の過失なんだが…。それで今日高橋さんの意識が戻ったんで、私と一緒に高橋さんを治験事務所に運ぶのを手伝ってもらいたいんだ…」

「…堀越さん…やっぱり私この仕事を続ける事が…それに私が行ったところでなにも…」

「いや君に来てもらいたいんだ。高橋さんも女の君がいる方が安心するだろうしね。」

「いやでも…」

「辞めるかどうかはまたその後決めればいい。それに今辞めても状況は悪化するだけだと思うけどね…」

「そ、それはどういう…」

「んじゃあ、とりあえず明日治験事務所に…。」

そう言って堀越は一方的に電話を切る。これは仕事なんだと堀越は自分の胸に言い聞かせた。




 自分がどこか違う場所に移されていると気づくのには多少の時間がかかった。窓のブラインドの隙間から差し込む朝日が目に差し込んできた。ここ数日殆どの時間寝かされていた脳がリセットされる。昨日聞こえた会話は何だったのだろう…?あれも夢の中だったのだろうか?思えばここ数日1日の大部分を寝かされていた。治験薬の種類にもよるのだろうが木倉の話とはだいぶ違う。マンガを読んだりTVを見たりする時間があると聞いていたが…。まあ…寝ているだけで20万貰えるのには違いないのでありがたいバイトではあるが…。

 部屋の扉をノックする音の後、堀越と市川が入ってきた。ずいぶん寝ていたのかやや懐かしさすら二人に感じる。市川の顔色が幾分悪いのが気になった。

「高橋さん…もうお目覚めになられてましたか?」

堀越がやけに明るい口調で言う。

「いや…いきなり病室が変わってたんでびっくりしましたよ…。前の治験事務所じゃないようですが…。」

「すいません…。実は治験事務所だけではできない試験があったんで昨日の晩に大学病院に移させてもらったんですよ。高橋さんに伝えようかとおもったんですが、薬の効き目もあってか余りにぐっすり眠ってらっしゃったんで…」

堀越のいつもの営業スマイルは見飽きていたが、事情をきかされたので少し安心した。

「それでまた急なんですが、また治験事務所に移させて頂きたいんですが…。体調はいかがですか?」

今までさんざん横で薬を投与し続けた堀越が心配そうに言う。今日になってそんな事を言い出すとは最後になって危ない薬でも試したのか?

 高橋はベッドから足を投げだし体重をかけてみたが、思うように腰に力が入らなかった。「んー…何かずっと寝ていたせいかあんまり体に力が入らないけど…、まあ大丈夫そうですよ…。」

「そうですか…。すみません…。今回の治験が特別試験時間が長かったものですから…。歩けそうですか?」

高橋はベッドの下に置いてあったスリッパを足に履かせ立ち上がる。少しふらついたものの特に問題はなかった。

堀越は市川の方をちらっと見て

「市川君、下の駐車場まで高橋さんを支えてあげて…」

市川は高橋の脇の下に体をかけ二人三脚のようにへばりついた。高橋はそんなオーバーなと断ろうとしたが、市川の白衣越しからでもなお豊満に盛り上がるそれを見てとまどって何も言えなくなってしまった。

 しかし間近で見た今日の市川の顔はいつもの胡散臭い笑顔が影を潜め、今にも泣きそうな位神妙な顔つきをしている。何があったかは知らないが逆にその健気な雰囲気がいつもよりかわいく映った。何か異常に親切だなという考えが一瞬高橋によぎったが、歩くたびに伝わる胸の感触でそれも、そして昨日の頭上の会話もその時は忘れてしまっていた。



 高橋を治験事務所に運び入れた後、堀越と市川の二人は1Fの事務室に降りてきていた。やはり昨日の影響もあるのだろう、高橋はついてしばらくして眠ってしまった。

 高橋が最初に面接を受けた場所でもある事務室の奥のもう一部屋、そこは倉庫部屋となっていた。倉庫部屋にはうずたかく積まれた段ボールにファイルの山。10畳程のスペースの半分以上はそれで埋まっていた。その一角に粗末に置かれた三つ足いすが二脚。そのひとつに堀越は腰を下ろすと、市川もそこに座るように促した。

「君はここに入るのは初めてだったっけ?」

「いえ、前に一度…」

「そう…、すごい資料の山だろう…。二階にあるデータ管理室に入らないものは全部ここに置いちゃってるからね…。まあ、5年もやってりゃしょうがないけど…」

「この治験…5年もやってるんですか!?」

「ああ…俺も始めは君のように何も知らされなく参加してね…。知ったのは二年前…。やはりその時は君のようにかなりショックを受けたよ…。」

「…やめようとは思わなかったんですか?」ちょっとごめんと堀越は市川の言葉を遮って、上着のポケットから煙草を取り出し火をつけた。

「…ここに入る前は一応大手の経理マンだったんだ。その頃から結構吸ってたんだけど…ほら今は事務員って言っても一応医薬関係だろ。あんまりおおっぴらに吸えんなーと…。まあでも悲しいかな、習慣はなかなか変えられなくてさ…。だからここでひっそり吸ってんだね~。」

堀越の顔は煙草がやめられないといった事よりも、過去の事を思い出して沈んでいるように見えた。

「どうして前の会社を…」

「まあ、このご時世によくあることさ…。リストラされてね…。路頭に迷ってるところを君と同じく大森さんにスカウトされたのさ…。」

「大森さんはどうして私なんかを…」

「ははっ…あの人は何も考えていないのさ…単純に君がタイプだったんじゃないの?まあ、大森さんには気をつけたまえ…」

「…堀越さん!やっぱりこんな研究許されないですよ!今ならまだ間に合います。今すぐ田所さんに言って中止すべきです。今なら被害者も加害者もいない。引き返せます!」

 堀越は市川の言葉を少し遠い目をしながら黙って聞いていた。それから煙草をゆっくり口に咥えると大きく吸い、そして苦々しく煙りを吐き出した。

「俺は……やめる訳にはいかないんだ。妻子ある身なんでね。今やめると一家が路頭に迷う。それに……まあかなり人道に逸れた研究ではあるけれど、今は少しは田所さんの気持ちも分かるような気がするんだ…」

堀越は脇にあるスタンド型の灰皿に煙草の灰を落としながら遠い目のままそう呟いた。

「…私には全然分からない…。分かりたくもない。人殺しの薬の開発なんて。」

「少なくともあの人はあのひとなりの考えを持ってやってるとは思う。」

「田所さんはビジネスじゃないって言ってましたけど、やっぱりお金儲けなんじゃ?」

「まあこれだけの実験をやってるんだ。それなりのお金は動いているだろう。大学病院もそいう考えで協力してるんだと俺も思う。しかし…あの人が前に君に言った事は本当なんじゃないのかな?…私には私の信念がある、決して金儲けが目的じゃないって…」

「…どうして田所さん…こんな事を始めようと思ったんだろう…」

「さあてね…それは俺にも分からんね…。あの人にも昔色々あったのかもね…。前にいた製薬会社をクビになってまでもこんな実験を続けてるんだもの…。」

「…私はやっぱりここはやめます。田所さんの考えがどうであれ、こんな実験は許されないし、ましてや協力することなんて…。」

堀越はまた黙って少し間を置くように俯いたままだった。田所は彼女に対して脅すような事は何も言わなかったが…これだけの秘密を共有している人間にあっさりやめられていい訳がない。田所が堀越に念を押すようにしたのもそういう意味だったのだろう…。しかし…

「君…これだけの秘密を知ってる人間が簡単にやめられると思っているの?」

「わ、私を脅してるんですか…?そんな事をしたって私は…」

市川ははや泣きそうな顔になる。堀越は自分で言った台詞がいかにも悪人ぽかったなと心の中で苦笑した。彼女もこの三、四日ずっと苦しんでいたのだろう。彼女の泣き顔が痛々しかった。かつての自分もそうだったように…。

「そんなつもりで言ったんじゃないけどね…。ただ俺だったらそうしてるだろうな…。自分のある意味全てがかかってるのだもの…。決してやめさせないか…もしくは…」

「口封じ…」

市川は必死に涙をこらえた充血した目でこちらを睨んだ。堀越はまだ考え込んでいた。俺は別に田所の全てを知ってる訳じゃない。むしろ殆ど何も知らない。俺も最初はただ自分の生活を守る為、それだけの為にやってきた。悪いことだと分かっていたが…。しかしいつからだろう?この治験に協力していこうと思えるようになっていたのは…。それは…あの人の心に嘘がないって分かった時だ…。確かに道徳に外れた事をあの人はやろうとしている。だが、あの人はあの人なりの正義を貫こうとしているのではないか?だから俺はこの治験について行こうと…

「俺は…田所…田所さんは、君がもしやめても脅すような事はしないと思う。これは確信を持って言える訳ではないが…。」

「どうしてそんな事分かるんですか!」

市川は感情が高ぶったのか語尾がヒステリックになる。

「あの人は自分なりの正義のためにやっている。だから何があっても君に手を上げる事はないと思う。きっとそういう覚悟で君に話したんだと思うし、そうなった時には自分の始末もすでに考えていると思う。…だからこそ…もう少し続けてもらえないか?いややめてもいい、秘密さえ守ってもらえれば…あと二ヶ月もすれば一応の完成薬が出来る。せめてそれまで…。」

市川は黙って聞いていたが、まだ浮かない顔をしていた。

「少し…考えさせて下さい…。正直私自身、頭が混乱してて…」

「ああ…君が納得するまで考えればいい…。でもそれまでは約束を守ってくれるね?」

「…ええ」

市川はようやく首を縦に振った。

「ええーと…こんな話の後で頼んで悪いんだが…まあでもこれは純粋に看護婦としての仕事だから…高橋さんの事なんだが、私はこの後田所さんと色々打ち合わせしなきゃいけない事があってね。代わりに横で高橋さんを看ててくれないか?一応今日で契約は終わりなんだが、容体は回復したといっても大事をとったほうがいいからね。何かあったら連絡してくれればいいから…」

「…分かりました、それ位なら…」

「今日の晩には帰るから、お願いします。」

堀越はそう言って治験事務所から忙しそうに出かけていった。


 市川は2Fの高橋の眠る診察室に戻った。何だか堀越に旨くはぐらかされたような感じだ。誰にもこんな事…相談する事もできない。市川はひとり取り残された様な妙な孤独を感じていた。堀越が私にこの事を打ち明けたのはきっと後々になって分かるより、早めに話した方が私の為だと思ったのだろう。でもどっちににしろ納得なんかいく訳がない。いや納得いく方がおかしい。人殺しの薬の開発だなんて…。

 市川は高橋のベッドの脇で一人もんもんと考えを巡らしていた。



 時計の針はもうすぐ12を指そうとしていた。考えすぎて体力を使ったのか市川はひどく空腹を感じた。近くのコンビニで何か買ってこようと立ち上がったその時、高橋が眠りから覚め上体を起こした。

「あっ高橋さん目が覚めたんですね…。」

「ええ…いつ眠ってしまったのかも覚えていないんですけどね…。」

 目の前には市川一人だった。いつもいるはずの堀越がいない。

「あれ、堀越さんは…?」

「堀越さんは…ええと…他に用事があるんで出て行きました。」

「今日は治験行わないんですかね?いつもこの時間位になると、その日の治験が始まるんですが…」

そういって、高橋は壁の時計を指さした。

「さあ…今日は…ないんじゃないですかね…治験最終日でもあるし、最後は休養日って事じゃ…」

 市川はこの治験に関してあまり内容を知らされてないらしい。まあ、あの注射の腕前からも重要視されていないのは分かるが…。

「私これから昼食買いに行こうと思ったんですが…高橋さん、お腹すいてます…」

「ええ…少し…」

「確か…治験用の食事が今日の分まであったはず…えーと堀越さんは鍵をどこに…」

 市川は診察室の棚の引き出しを開け、鍵の束を取り出すと、トイレ横の扉をガチャリと開け入っていった。高橋はその光景をぼんやりと見ていた。

 治験用のパックに入った弁当は、とてもおいしいと呼べるものではない。正常な状態で治験を行うためにバランスはきっちり考えてあるのだろうが、どれを食べても味付けが薄くひどく味気なかった。

 市川も隣でどこかで買ってきた弁当を食べている。

 堀越の時とは違って、市川との二人はどうも沈黙にプレッシャーを感じる。勝手にこっちが意識しているだけだろうか?市川の方も特に何をするでもなく、窓の外を見たり、時計を見たり、何だか落ち着きがない。高橋はたまらずに市川に話しかけた。

「市川さん、俺の事なら気にしないで、何か他の仕事でもしてて下さいよ…。」

「…大丈夫ですよ…高橋さんの容体をチェックするのが私の仕事ですから…」

「俺の容体どこか悪いんですか?」

高橋は何気なく聞いたつもりだった。しかし市川は少しバツの悪い顔を浮かべ少し沈黙が流れた。この人の顔は分かりやすいなと高橋は思った。

「いや…そうじゃなくて。ほら治験では最終日に必ず体調のチェックをしているので…だから何も…」

 高橋は大学病院に移されたことにずっと何か違和感を感じていた。そう、昨晩の大学病院での頭上の会話が思い出されてきた。そういえば市川はこの二、三日治験事務所に来ていなかった。そして大学病院に現れた時のあの青ざめた顔。高橋はある仮説を立て市川に尋ねた。

「市川さん…俺聞いちゃったんですよ…。大学病院の俺の病室で…。治験中に何かトラブルがあったみたいな事…。あれ僕の事ですよね…。話してたのは…一人は聞いた事ない声だったけど…。一人は多分大森医師…。で、原因はあなたが何らかのミスを…」

 市川は高橋の話を聞くにつれ、今朝高橋の前に現れた時のようにどんどん顔が青くなってゆく。

「違います。ミスをしたのは私なんかじゃ…。」

 市川は自分の言葉がある意味全てを肯定していることに気づき、ひどくうろたえた。

「少しその事について聞きたいんですが…」高橋はうろたえる市川を真っ直ぐ見つめてそう言った。



 日が落ちる少し前、19時を回った頃、堀越が治験事務所に帰ってきた。

「いや、高橋さん…。最終日だというのに遅くなってしまいすいません。」

 堀越は市川の側に寄って何か話していたが…多分、俺の容体はどうだったとか聞いていたんだろう…。堀越は市川の言葉に何度か頷くと

「高橋さん、最後に念のため、身体チェックを行いますので…まあすぐに終わりますので。」

 最初の面接の時のように、尿検査やら血液検査やら、脈のチェックを受けさせられ、そしてようやく解放されることになった。

「何か調子が優れない場合は、またこちらの方に来て頂くか、連絡頂ければ対応致しますので…。治験協力費は、また後日口座に振り込ませて頂きます。」

 堀越は最後まで営業スマイルを崩さずそう言った。横の市川を見やると相変わらず沈んだ顔をしていた。

 そうは言っても…これからする事を行えば…俺はここに二度と来ることはないだろう…。いやもう一度だけ必要か…。

 二階から一階の錆びた外階段をキイキイ言わせながら下ると高橋は久しぶりの自由の身を感じた。自分がどこに自転車を置いたか少しの間探さなければならなかったが、辺りは闇の世界が急速に広がりつつあるところだった。

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