第11話:文字数かせぎだいしゅき❤️
ビキリ…ギリギリギリ…ビキッ…
ビキッ…ミシリ…ビキビキビキ…
…………………………痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
うーむ、『痛い』ばかりではウザいな。ならば…『痛い』以後コレヲ『キボチィイ゛ィッ!!』ト変換スル…
キボチィイ゛ィッ!! キボチィイ゛ィッ!! キボチィイ゛ィッ!! キボチィイ゛ィッ!! キボチィイ゛ィッ!! キボチィイ゛ィッ!! キボチィイ゛ィッ!! キボチィイ゛ィッ!! 超キボチィイ゛の゛ォおお゛ッ!!!
フッ、言葉狩りして言い換えようがやはり痛いのである…
KU・SO・GA! ロキソニンとボルタリンとリリカをYO・KO・SE!!
前世で味わった頚椎ヘルニア、通風、ギックリ腰を同時に喰らったぐらい痛いのである。
痛ェ…ロキソニンを……ロキソニンをォ……ボルタリンと……リリカはァ~普通のォ〜〜♪ おん────
余談だが、ヘルニアと通風は初見だと痛みでスタンして動けなくなる。寝返りをうつ事も不可能。痛い。
初めてかかった時、「北◯神拳は本当にあったんだーー!」と本気で考えたのはいい思い出。痛い。
あと、人間、痛すぎると「痛いー!」とか「ギャーーー!」とかの悲鳴もだせなくなるからな? 痛ぇ…
だが無礼るなよ! この程度の痛みなど前世ですべて経験済みよ! 痛みで死ぬことは……あんまり無い!
(※人間は脆弱なので、たまに痛みでショック死します)
「ギッ…ギッ…ギッ……グガァッ!!」
ドンドンドンドンッ!
クソッ、来客だと!?
「ご主人ーーーーーーーっ! ご主人様ーーーーーーーっ!!」
ぇ? 誰?!
来客に応対するため痛みに耐えて無理やり立ち上がった俺(痛みに耐えてよく頑張っただとフザケンナぺてん師!)だが、痛すぎて脳内フリー◯ザRPG機能も停止しておりすっかり素の俺に戻っていた。
痛ェアッ! 痛ってえ誰だっ!?
ゴンッ!
「グハッ!!」
立ち上がった俺はアタマを鍛冶小屋の梁(はり)に強かに打ちつけた。
痛ァ…くはねえが、なんでさ!?
コーーーーーーー…フーーーーーーー…コーーーーーー…フーーーーーー…コーーーーー…フーーーーー…コーーーー…フーーーー…
悩んだら瞑想と小周天からの大周天、これが基本ですよ。
調息…調心…練精化気…練気化神…練神得道…虚領頂勁…含胸拔背…鬆腰…虚実分明…沈肩墜肘…用意不用力…上下相随…相連不断…動中求靜…外家走形…内家走経絡…内練一口気…外練筋骨皮…抻筋抜骨…練到骨髄…知行合一…情景合一……………………天…人…合…一
ハア、まだギシギシ痛いがようやく調子が戻って来ましたね…落ち着きなさい私。
時間…朝、外に来客、視点…高い。相変わらず痛いですが、コレは……おそらく成長痛でしょう。
いや、異世界だしレベルアップ痛の可能性も…昨日さんざん巨大ワームを処理しましたしね。
うーむ、いきなり身長が2メートル超になるとは、だがしかしこのガタイのタンパク質やカルシウムはどこから湧いたんでしょう?
ドンドンドンドンッ!
こんなに痛いのなら『ぺかー』をイジるのではなかった。むしろ『ぺかー』でいい。まだ痛い。
「ご主人ーーーーーーーっ!」
もう、誰ですか?
鍛冶小屋のドアを開けるとそこには獣耳、獣尻尾、栗毛のポニーテールの獣人少女がガ◯バスター立ちしていました……全裸で…………
デンデンデンデン……
ぇ?
ちゃーちゃちゃーちゃーちゃちゃー…
頭部からヒョンと生えた馬っぽい耳、尻からシュルンと伸びた栗毛の尻尾……これは……まさかウマむ「俺はポニーガールに進化したぜご主人!!」……もっとマズいサムシングだったよ!?
うむ、前世でソシャゲのホースガールは嗜みませんでしたが、これは星5級のウマむ「ポニーガールに進化した俺を褒めてくれご主人!」あー……額にかかる前髪一房だけが白い栗毛ポニーテールのウマm──ポニーガールが私にアピールしています。
「アナタ、オペラさんですね?」
「これでご主人様についていけるぜ!」
「とりあえず無駄に光る霧が眩しいので服を着て……服なんて無いですよねぇ」
服、服を……鍛冶小屋にはない。豚畜生どもは腰みの……私はフル・フロンタル……
ここではオババぐらいしか服を着ていませんねぇ……
「オババのところに行きましょうかオペラさん」
「わかったぜ! さあ!」
その場で四つん這いになったオペラさんが私を見上げます。
「あー……オペラさん?」
「さあ、ご主人!」
「……………………」
「………………ご主人?」
「い、いやね、2メートル超のオークが、小柄なウマむ…ポニーガールにまたがるのは絵面的にどうなのかと……」
くしゃり…
幼子がギャン泣きする5秒前のクシャッとした表情になったオペラ。
「もう、俺には乗ってくれないんだな……俺はもうイラナイ子な──」
「さ、さあ、行きましょうか」
私はオペラにまたがり……推定2メートル30から40ぐらいのフルてぃんオークが、おそらく身長160〜170ぐらいの四つん這いになった全裸獣人少女の背にライド・オン……事案ですねぇ……ハイ
「ハァン❤️ お、重い……これが、男の人の重さ……それに、タップリとしたふぐりが背に……あ、あったけぇぜ…………❤️」
「………………オババの小屋へ」
………………ん? オペラさん?
「ご主人、タテガミをつかんでください」
……オペラのスベスベの白いうなじをじっと見つめる。
昔知り合ったア◯ヌ系の女性は「私ら毛深いからなー、ほらタテガミー」と坂本龍馬のようなうなじを見せてくれましたが、オペラさんのうなじから背中はつるんとしていてタテガミなどなく──
「さあ!」
目の前で生き物のようにピョンピョンはねる栗毛のポニーテール。
私はクソウザ面倒くさい葛藤や逡巡を投げ捨ててソレをつかんだ。
「ンッ❤️ ハァハァ、では次にコレを!」
次にとオペラさんが差し出したのはいっぽんの乗馬鞭……
話は変わりますが、私はよくあるアス◯なろーしゅにありがちなナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレナンダコレヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ……とか
カマトト女なろーしゅがよくやるヤダヤダヤダナニコレナニコレナニコレナニコレコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイワタシワカラナイワタシワカラナイーとかの文字数かせぎ、大嫌いだったんですよ。
まぢで心底イラつくで工藤!
なので私はオペラさんから差し出された乗馬鞭を当然のように受け取り、すなおに振り下ろしました。
ぱしーーーん!
「あひぃーーーーーっ❤️ ……ヒヒン❤️」
パカランパカランパカパカ……ピタ
…………ふむ
ぱしーーーん!
「あひぃーーーーーっ❤️ あ、…ブヒヒン❤️」
パカランパカランパカパカ……ピタ
………………なるほど
ぱしーーーん! ぱしーーーん! ぱしーーーん!
「アヒィあひゃアーーーーーーア゛ァ❤️」
ジョロジョロジョロ……
…………………………うわぁ
ぱしん! ぱしん! ぱしん! ぱんぱんぱんぱんぱぱーーーん!
ぷっしゃーーーーーーっ!
「なに300年は未来のプレイをしてんだいマダナイ」
無心でムチを振るっていたら、いつの間にかオババの小屋の前に到着していました。
チベットスナフェンリルの目をしたオババと目が合ったので、私は視線をスッと斜め下にそらします。
300年は未来ですか、確かにこの世界に丸木戸・左道さんが誕生するのはそのぐらい先になりそうですね。
ん? あれ?
「私だとよく分かりましたねオババさん」
私は自分の両手を見つめます。
白い手……初見、アルビノかと思いましたが色素が抜けた白ではなく、むしろ真珠に似た光沢を放っています。夜中に光っていたらどうしましょうな色合いです。
「まあ、慣れりゃわかるんだよ」
ボディがぽっちゃりオークではなく、むちむちインド人美女であったのならパールヴァティを名乗れそうな真珠色の手のひらから視線を外してオババを見る。たしか当初の目的は…
「あー、オババさん?」
「なんだい?」
「最初はオババに服を分けていただこうと考えていたのですが…」
「ふむ」
「この駄馬の調教をお願いします」
ガーン! とオノマトペが見える表情を浮かべるオペラ。
「しょうがないね、アンタには色々やってもらっているからね、引き受けたよ」
「ご、ご主人ーーーーーーーっ!」
タテガミ(ポニーテール)を掴まれ引きずられていくオペラを横目にオババにたずねます。
「オババ、腰みのとかありません?」
「そこに素材があるだろ、自分で作りな」
見れば木箱にツタやら腰みの用の葉っぱやらが盛られています。なんであるんでしょうか? まあ、自作しますか。
ベルトにするツタを選び、そのツタに腰みの用の葉っぱを…
「この駄馬! さっさとその雑巾で生臭い汁を拭きな!」
ぱしーーーん!
「あひぃーーーーーっ❤️ ひゃい!」
ツ、ツタに葉っぱをくくりつつ…
ゴシゴシゴシゴシゴシゴシ……
「オ、オババ様ぁ〜…拭いても拭いても…お股のぬるぬるが取れないよぉ〜…ハァン❤️」
「このおバカ!」
ぱしーーーん! ぱしーーーん! ぱしーーーん!
「アヒヒヒィーーーーーーーンッ❤️」
………………さ、腰みのも出来ましたし、ボルタンにでも会いにいきますか。
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