第2話 どぼじでぞんなごどずるのお゛ぉぉぉぉぉ!!

  

「何今の声……」


俺はいきなり頭に響いてきた声に困惑した。

だが、タイミング的にものすごーく嫌なしていると隣にいる友人の浅井が肩を掴んで揺さぶってきた。


何か周りを見渡すと周りの人間がそろってこっちを向いており、中でも儀式の中心地に居たエリート様達がいろんな感情が籠った目でこっちを睨みつけていた。


え、何この空気、俺なんかやっちゃいました?……って、冗談じゃないぞ!マジで身に覚えがないんだが……

しかも、本職の人間に取り囲まれてんなこれ。下手な事すると飛び出てきそうだし、大人しくしとくか。


「おまえ!そこの急に霊力が膨れ上がったお前だよ!なにしやがった!」


あー、スサノオにお願いしてた我道くんじゃん……嫌な予感がビンビンするなあ


「この簒奪者め!なにを仕込んでたのかは知らないが俺たちじゃなくお前の方に力が流れたのを感じるぞ!今すぐ返せ!」


あー、やっぱさっきの声ってそういうことなんやな、輝いて無いからおもろい?実験台じゃないですかーやだー


「そこの君、我道君の言うとおりだよ。五行宗家の人たちが僕たち次世代にこの災害を乗り越えるための力を八百万の神様に借りるために行っているのがこの儀式だ。君はどこの分家の者だ?」


ッスー……キラキラ野郎こと星元くんまで睨んできてるよ……マジでどうしよう。


あっ、ウチの姫さんが涙目になってるかわヨ

じゃなくて


「あー、えっとですね。自分でも何がなにやら……ただ、今さっき声が聞こえてきて、曰く「面白くないから」ってことみたぶっっ……」


するとヤンチャ目な方、我道くんがノータイムで殴りかかってきた!マジかよワケを聞く前に手出すか普通、まあ、コイツは普通じゃなさげの人間だし仕方ない気がするけどさ


ぶっ飛ばされた俺は周りの人間を巻き込み三メートルほど転がった。いってえなあ


「オイ、てめえ名前は?」


「へへっ……俺ぁ、我道さんに名前を覚えられるほどの者では…ぶっ」


我道は俺のセリフを最後まで聞かずに顔を殴ってきた。短気だなあ

マウントポジションを取り、怒りに染まった瞳で俺を見下ろしながらパンチを打ち下ろしてくる。キラキラ野郎、はよ止めに来ないかなあ……ってあれ?意外と耐えられてんな?さっきのでワイは何か強化されたんやろなぁ。ま、他人事みたいに思ってないとやってられんわ


「我道くん、一旦ストップだ。彼の名前も聞いてないからね。」


キラキラ野郎なんて言っててマジさーせんした!星元さんはぱねーッスね!だからその準備してる呪符とか仕舞っててくれませんかねえ?


「お、おれは、当付家の当付越里……だ。儀式は成功してたっぽいけどアンタらには力を貸しても面白くないんだと」


俺が投げやりに答えると儀式場の空間が震えて何者かががこの場所に降臨した。


「そのとおおおおおおおりっっっ!!!俺の名はスサノオノミコト!いま再び日ノ本の一大事とて力を貸しにおまえら道士を見ていたがな!話が進まなさそうだからハッキリと言ってやる!よーく聞いとけよ!まずお前らの言う本家の優秀な人間に力を貸す気はっっっ!!」


「無いっ!」


圧倒的存在感を放つ存在が現れてめちゃくちゃな事を言い放った。


「というか、ポテンシャル的にはお前らだけで対処可能なんだよなあ。お前らの政でお互いに本気出さずに様子見を決め込もうとしてるのに力を借りようとするパフォーマンスなんて始めるしさ。気にいらないから、この場で一番“持ってない”奴、つまり本来なら箸にも棒にもかからない奴を強化してやったワケよ。」


「ふざk「ふざけんなよ!俺ぁ生贄みたいなもんじゃねえか!!」」


「てめえ、越里とか言ったか?俺を遮ってd「てめえがそういう俺様な態度でめちゃくちゃ言ってるからしわ寄せが俺に来たんじゃねえのかっっ」」


「はははは!さっきまでされるがままだったのに威勢がいいのう。まあ、いい感じに言えばカンフル剤よ。悪く言えば、高慢な奴ら当てつけだがな。じゃ、達者でやれよ~~」


そういってスサノオは消えた。周りの多くの人間が唖然とする中、近くにいた友人の浅井がポツリとつぶやく


「天岩戸のキッカケってスサノオがアマテラスの玄関先にウンコしたからって話あるよな………そういうこと?」

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