第5話
「深山さん、新しい身体を作るのは確定してるんだし、せっかくだから色々いじっちゃいます?僕の権限でかなりのことまで出来ますよ?」
異世界での新生活、これまでの自分とは違う身体で迎えるのも悪くないですね。
とは言え、悪目立ちするのも本意ではありません。異世界ではどんな人達が暮らして居るのでしょうか?
「異世界の人って、手が4本あったり目が3つあったりしませんよね?」
「人族は外見だけなら地球人と変わりませんよ」
人族は?他にも種族がありそうな言い方です。ああ、そう言えば魔族も居ると言っていましたね。
「色々居ますよ。いわゆるエルフとかドワーフとか獣人とか」
獣人‼︎ 居るのですね、みんな大好き獣人さん。ネコ耳でしょうか?ウサ耳でしょうか?尻尾は?喜んでる時は無意識に振っちゃったりするんですかね?興味は尽きませんね。異世界、侮りがたしです。
「深山さん、テンション上がってるじゃないですか」
神様に笑われてしまいました。これはお恥ずかしい。しかし、ファンタジー好きとしては獣人と聞けばテンション上がるのは仕方のない事です。仕方ないですよね?
「深山さんは他種族に忌避感は無さそうで良かったですよ〜」
「特には無いですね」
自分が他種族になりたいかと聞かれれば悩んでしまいますが、他種族との生活には何の問題もありません。多様性の時代ですしね。
「それで十分ですよ〜。とりあえず外見は人族で考えていくって事でいいですか?」
「それでお願いします」
「深山さんゲームのキャラメイクは…ん〜?あんまり得意じゃ無さそうですね」
「…はい」
MMORPGにも手を出して見たことはありましたが、キャラメイクは苦手です。弄る度にどんどん顔が崩れて悲惨な結果になってしまうんですよね。しかたなく初期設定から髪型と色を変えて終わりにしていました。
「ん〜、だったらこれ使って見ながら弄りましょうか〜」
神様がそう言うと、いきなりベッドの脇にハーフパンツを履いた男性のマネキンが現れました。これも魔法か何かでしょうか?ビックリです。…さて、これは何でしょう?
「これはですね〜、深山さんの思考を読み取ってイメージした通りの外見に変化する人形ですよ。凄いでしょ〜?あ、体長50mのドラゴンとかは無理ですからね。明確にイメージ出来なくても、人形の方で細かい所とかおかしな所とかは修正してくれますから。大雑把で大丈夫ですよ〜」
この人形、なかなか仕事の出来る子の様です。
「神様、完成です」
30分ほど時間をもらって、悩みながらも納得いく外見を作り上げました。
「顔に面影は残ってるものの、ほぼ別人ですね〜。かなり若返ってるし」
せっかくなんで欲張っちゃいました。
身長170cmヒョロヒョロ体型の私がイメージしたのは、身長175cm引き締まった格闘家体型のそこそこイケメンでした。
「髪は黒のままでいいですか?」
「異世界には黒髪の人居なかったりします?」
「いえいえ、普通に居ますよ〜」
「なら、このままで」
「じゃあ、次は種族決めましょう」
ん?外見が人族なら種族も人族じゃないんですか?
「もう一つ選べるのがあるんですよ〜。半神て言うんですけど」
………半神?
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