第2話
いいですよね、ゲーム。もういい歳なのに…って、これはさっき言いましたね。私はゲーム同様ファンタジー小説も好きで、ネット上に無料公開されてる作品を読み漁ってます。最近はゲームの悪役転生物やテイムからの配信物なんかが面白いですね。
ああいうのって読んでる内に自分でも書いてみたくなりませんか?
-育ててもらった教会から『背信者』と追放されたけど、実は『配信者』でした。けど、『配信者』って何?-…なんてタイトルはどうでしょう?もう誰か書いてますかね?
こんな私ですから、もちろん異世界にも興味がある訳で…
「興味あるみたいで良かったです。まあ、興味あるのが分かってて声かけたんですけど」
うん、心の中が読めるならバレバレですよね。
「バレバレです」
そう言って神様らしき少年は笑うのでした。
「それで異世界のお話とは何でしょうかね?」
「簡単に言うと、異世界に来てくれませんか〜?って言うスカウトなんです。どうですか?」
「いや、いきなりどうですかと言われても…」
考えるにも情報が少な過ぎます。
「ですよね〜、少し説明しましょう。いわゆる剣と魔法の世界で魔物を倒すとレベルアップしたり…」
「おお、ゲームみたいですね」
ゲームみたいな世界は楽しそうですけど、ゲームの世界そのものだったりするんでしょうか?
「あくまでゲームみたいなシステムなだけです。ゲームの世界に入る訳じゃないですよ」
「良かった。ゲームのシナリオ通りも嫌ですし、ゲームのシナリオぶち壊して誰かに迷惑かけるのも嫌ですし」
「分かります。バッドエンドのシナリオなんかに組み込まれたらたまったもんじゃ無いですよね〜」
まったくです。
「剣と魔法の世界ってことは、魔物とか冒険者とか居たりするんですか?」
「居ますよ〜。当然ファンタジーの定番ギルドとかダンジョンもありますよ〜」
定番ありがとうございます。ファンタジー好きには堪りませんね。定番といえば、悪い魔王や竜が暴れてたりするんでしょうか?
「魔族は居ますけど普通に人族と共存してますし、竜はこっちから干渉しなければ大人しく暮らしてますよ〜。なので魔王を倒してくださいみたいな使命は無いので気楽に考えてみてください」
なら安全ですね。
「魔物は居るんで生命の危機が無いとは言えませんよ?まあ、転生するなら特典盛り沢山にする予定なので、すぐに魔物には対応出来るようになると思いますけど」
「使命が無くて特典盛り沢山なんてありがたいですけど…、そんなに優遇されていいんですか?
異世界転移と言えば、いきなり足元で魔方陣が光ったと思ったら王様の前に召喚される。その後なんやかんやで魔王を倒せって無茶振りされるみたいなイメージでしたよ」
「それじゃただの拉致じゃないですか〜。コンプライアンス的にアウトです」
コンプライアンス…気にするんですね。
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