バイバイ

元親友が家凸してきたので飯を食いに行った。近所の中華料理屋で、彼女の話を聞いてきた。別に喧嘩別れしたわけでもなければ相手側はさよならの理由もわかっていない。来るなとは言ってなかったから来たのだと彼女はそう言った。

馬鹿みたいにくだらない思い出話をした。天才に成ってしまった私はもう別の人間なんだと、言ってもわからないだろう。もう戻れない、私にしか見えてない遥か遠い距離を飛び越えて伝えられることを探して、どうしたら突っぱねられるかを考えていた。

もう元親友のことは好きじゃないし、好きになれないと思った。これから仲良くなりたい人との結末が全てこうなってしまうのではないかと恐ろしくなった。一応連絡先はもらった、帰ってすぐ消した。いらないと思った。人に対して反射でいい顔をする癖があると気づいた。気をつけようと思う。

彼女はもう来ないだろうし、完全に縁は切れた。

それで全部おしまい。

最後にハグと握手をして、「バイバイ」と言った。彼女も言った

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エッセイを書いてみた 朔月 @Satsuki_heat

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