第6話

「おはよう、架純。今日で1年立ったね」

今日も俺は架純の元へ足を運ぶ。架純のお母さんは微笑んで

「架純?今日も雪くんが来てくれたわよ?」

「架純は寝坊助だなぁ」

俺は架純の頭を撫でる。架純は植物状態となり、俺を見たり、笑いかけてくれることもなくなった。

「俺の方が大人になったぞ?起きたら一緒にどこか行こうよ、……なぁ……起きて」

俺は涙ながらそう言うが俺の願いは届かない。俺は架純が植物状態になってから芸能界でも病気関連や医者に積極的に関わっていった。だけどみんな横に首を振るばかり。俺は架純のことで頭がいっぱいだった。

「うっ……」

架純はそう発する。俺は顔を上げるが架純は目を覚まさないまま。

「もっと……お前に素直に伝えていればよかった……」

そう、実はこのまま植物状態が続くなら架純を安楽死させる方法もあったが、俺と架純の家族が拒否をした。
















世界中を探しても架純の代わりなんかいない。
















俺は病室を出て事務所に向かうため車を待つ。外は雨がどしゃ降りで俺は傘を開かずに雨に打たれるばかり


















「なんでだよ……!!ちくしょう!!」


















絶対に架純を1人になんかさせない。俺が追いかけて、追いかけて、絶対にまた2人で笑い合える日をつくってやる

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