第2話
「よし!いってきます!」
誰もいない家に私の声が響く
鍵を閉めて大学のバス停まで歩いていく。イヤフォンを耳に入れて陽気に歩く。私はあの日から大学もリモートで受けて、買い物も友達に手伝ってもらう日々だ。もちろん部活もだ。前まではこんなことで疲れることなんかなかったのに……歩くだけで息切れをする。
なんとか授業を受けるところまでにたどり着く。授業が始まるまで私はイヤホンをして音楽を聴く。だいぶたったあと私のイヤホンをとる人が
「おはよう。架純」
「ちょ!返してよ!
そうテレビで今活躍中の
「あーこれ聞いてんのか」
「そうだよ!返して!!」
「ん、半分こ」
私の片方のイヤホンは雪の耳に奪われもう1つを雪に私の耳の片方に入れられる。さっきまで聴いてた曲が聴こえなくて心臓の音のほうが強く聴こえた。
授業が始まりノートを書く音が教室中に響く。その中で私はペンを持つ手を止めている。
簡潔に書く、要領良くやる。
痛くて手を動かしずらいし、動かせる回数が限られてくるから
私ってなんでみんなと同じじゃないんだろう
普通に遊んだり、動いたり、日々を過ごしていくなかで私だけ取り残されたみたい
「痛い!!」
急に足の裏を金属バットのようなもので殴られたみたいな痛さに襲われる。それに心臓も圧迫されたみたいな感覚で息ができない。
授業を受けているみんなは私の声に反応しこちらを見る。
「授業中は私語厳禁ですよ、この問題を解きなさい!」
と先生は私にペンを持たせ私を前へと行かせる。
式を書き私は元の場所へ戻ろうとするとき急に目眩がして私は倒れた。
「架純!おい!」
雪は私を揺さぶるが、私はそのときには意識がなかった。
なんで私は産まれたの?
私が生きる意味ってなに?
なんで私が病気にかかったんだろう?
自由に過ごしたい
ないものねだりをするなんて私はなんて醜いんだろう
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