第1話
「あなたは線維筋痛症です」
そう言われたとき今までの体調不良の原因が分かったのと同時に私は肩を落とした。
19の私がかかるには早い病気だった。命に別状はないがこれから生きていくことに痛みを毎日感じなければいけない。
これは私の
私は病名を告げられたあと2週間の検査入院を終え今までのことを家族と部活の顧問に伝える。
「そっか。とりあえずゆっくり休んで」
「了解。また話そう」
私は重く感じたスマホを腕から下ろした。私は岡山県で一人暮らしをしながら大学に通っていた。しかし今の私には学校に通う体力すらなかった。入院中は白い天井に白い壁の部屋で過ごし、寝ている日々が多かった。MRI検査に腰椎注射の血液検査、エコー検査、核化学検査どれもハードスケジュールで私にはつらかった。放射線の副作用で嘔吐をし、腰椎注射ではあまりの痛さと頭痛でご飯も食べれない、立ち上がることもできない、寝ても覚めても痛い。口に通すことはできるのは水とポカリのみ。今度こそ私は死ぬんだと思った。だけど辛いのは自分だけ。ただそれが辛くてただ悲しくて怖くて泣いた。それから呼吸が荒くなって気づいたら私は三日間意識が朦朧としていたらしい。体重は3キロ減り、歩けなくてキャッサーか車いすで生活で過ごす日々。
私は生きても地獄を見る日々だった。
手は動きにくいし足には力がはいりにくい
嘔吐も毎日ですこし歩いただけですぐ息切れする。
それでも医者は運動をしろと言う
私はバスケットボールをしていたから平気だと思っていた。だけど入院中で体力を思った以上に削られてたみたい。
私は今日も自分の家のベットでテレビを観る。そのなかである男の人の演技に惹かれた。
「
この人にはどこかで見覚えがあった。
ものすごく無邪気に笑う人だなと思った
この人の表情に儚さが見えた
なぜ同じ人間なのにこんなにも悲しくなるくらい綺麗な涙を流すのか?
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