【詩集】ファーストアルバム

M2 メルト〜溶ける心は雪のままで〜

傷のない感情が創り出した　

辻褄の合わない理屈

それであなたの優しさも　

ただの捻くれまくったエゴに変わる

その傷を癒さず　無理に治そうとするから　

そこに埋もれてる宝物にも在り付けずに

エゴを宝石に見立て始める

この世界に辿り着いた時点で　ずっと迷子

この吹雪を桜に塗り替えて　　今日はきっと

言葉で形をつけられる程　簡単じゃない

この理屈を

言葉が紡いでくれていた　難しくはない

この感情で

繋いでしまっている心の本当に逢いに行く

ピンク色が吹雪くこの心で

やぁ、笑いたい時に笑えなかった

　　　泣きたい時に泣かせてもらえなかった

　　　抱きしめてなんてくれなかった

そんな僕をずっと見てきてくれた鏡の中で

息をしてくれてる君と

窓の外から勇気を振り絞って覗いてくれた

あなたで

傷から生まれた心で生きていく

あなたがくれた自分の詩

この世界に辿り着いた時点で　心はメルト

この理屈の見せた安心安全も　デフォルト

希望がくれる『これから』の理想に夢想する

心は『今』がなによりも大事なもの

ステージ上は何者でも　舞台裏はホンモノ

矛盾で生きることは間違いじゃない

だから

春に残る雪はやっぱり桜じゃない

それでも吹雪き続ける心は　春に溶ける

世界が多分　意地でもそうさせるから

傷のある理屈が生み出した　怒り的なエゴ

それが優しさも愛も　コンプレックスに

変えてしまった

もう絶対に離さない　ずっと捕まえてるよ

笑顔も泣き顔も　上手く作らせてくれない

感情と理屈の違いもわからなかった

愛とエゴを履き違えてしまった

この記憶の全部を

全部持っていこう

まだ許せなくたっていいから

心の残してくれた温度で抱きしめて

待ってくれる気もない　次から次の今日を

桜もとっくに舞い散った　世界を

吹雪くこの心でありのままに

傷はそのままで　宝物は見つかる

変わらないけど変わる

動かない僕の立つ　この地球は回っている