中国四大奇書 水滸伝 3‐2 宋江という人物

 最近はいろいろなフィルターを通して丸く書かれていますが、私の読んだ最も古いものを書きます。

 宋江 「救慈雨」などと呼ばれる人格者、困っている人を見ると放っておけない性格の人物である。 

 ある時、困っている高齢の男性を助ける。その後男性が宋江を路上で見つけ、お礼がしたいと言って、金子きんす10枚と受け取り証を渡そうとするが、宋江は受け取れないむねを伝えるが、どうしてもと言われ、金子1枚と、愛人(中国風には恋人の可能性もある)の宅に行く。

 そこで相手の女性が受け取りを密受けて問いただすと、上記のことを説明した。そうして「お金が欲しいなら」と言って貰った金1枚渡すが、受け取りにある10枚ずン部よこせという話になり、その時の事故にて女性がなくなる(ここまででも色んな意味で優しいというより、人を見る目がないというか…)。


 そうして宋江は逃げることになるのだがある町から離れた店で食事をとろうとする。しかしその店の主人お勧めで飲んだ水に、しびれ薬が入っており、そのまま店の奥に転がされる。問題はこの店が物取りではなくて、ひとを料理として出す店だったということにある。

 その後、その周辺の顔役が宋江に会いたくて探している状況で、その店にやってくる。主人がその話を聞くと、直前にやってきた人物であることを教え、宋江は助かる(人を食う、を比喩でなくやるやつがいるのが意味不明)。

 その後宋江は梁山泊に逃げ込み、その人望からNo.2の位置に迎えられる。


 その後は様々な国軍や、他の勢力の加勢をおこなうのだが、その途中に首領であった晁蓋ちょうがいが矢によってなくなる(総大将が弓矢の当たる位置にいるのもどうかとは思うが)。そうして宋江は梁山泊の総大将になる。


 宋江はその後も自分が首領にはふさわしくないと思い、ある所でその地の名士である「盧俊儀ろしゅんぎ」という人物に首領を譲りたいと申し出るが、当然断られる。

 その後、友誼ゆうぎを結びたいと、彼を誘いだして1月以上理由をつけて滞在させ、ついてきた使用人には「主人はここに残ることになった」との偽の話をし、先に返す。盧俊儀は帰ろうとしたら、帰る場所がなくなっていたので、仕方なく梁山泊に戻る。首領の座を進められるがNo.2に収まる。(これを行う人間を人格者というのか?)


 その後、北宋に北より田虎でんこ率いる異民族が南下してきた。それに対して、宋国は今までに行った様々な行動を棚に上げて、国軍として参加すれば罪を許すとのちょくを出す。

 梁山泊の住民の中には勝手に罪人にされたものもおり、納得がいかなかったようだが宋江が首領としての権限を使って北の異民族にあたる。

 その戦いは熾烈を極め多くの犠牲を払い、何とか撃退する。


 その後宋江の元には「一本の酒」が贈られる。これは、多分毒であろうと分かっていながら、主な人物と共にそれを飲んでなくなる。


 まあ、こんな話ですわ。いろいろ突っ込みどころ満載な話の上に、幻術、妖術が飛び交ったり、大砲があったり、鉄の装備を付けた騎馬隊があったりとSFチックな面も多いので、完成は明の時代というのは正しいでしょう。


 またこの作品に出てくる「武松ぶしょう」という人物と金瓶梅きんぺいばいの人物にかかわりがあったり、混成魔王こんせいまおうの異名(西遊記にも混成魔王はいる)の人物がいたり、「美髯公びぜんこう(関羽の異名)」がいたりと、4つの作品が相互にリンクしていることがわかります。

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