遅刻
「ちょっと待って、今何時!?」
目を開けた瞬間に外の明るさで遅刻を確信する。
ベットから飛び起きて急いで携帯を確認する。
着信5件 メッセージ7件
時刻は午後14時20分、完全なる大遅刻だ。
急いで服を着替えながら、電話をするが出ない。
代わり、すぐさま向かうとメッセージを送り
大慌てで支度を済ませる。
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「洪太くんはどこに住んでるの?」
「俺は今、福岡に転勤で来てるんだよね」
昨晩、音楽投稿をしている活動者仲間たちとの通話で
洪太と初めて知り合った。
たまたま近くに住んでいた大和と洪太の会話は盛り上がる。地方に住む活動者は少なく、音楽投稿をしてる活動者の大半は関東か近くて関西にしかいなかった。
2人は勢いのまま翌日の日曜日に会う約束をし、通話を終えた。
待ち合わせの場所は博多駅の筑紫口改札。
大和の最寄りの駅から新幹線を使えば20分ほどで移動できるが、待ち合わせの時刻から、4時間以上も経過している。
新幹線の自由席に座り、何度も携帯を確認するが
洪太からの返事はなく、大和は大きなため息をついて
車両内の電光掲示板をぼんやりと眺める。
初めて合う日に4時間もの大遅刻
ぜったいに呆れられてるか、変な人だと思われたに違いない。
もう待ち合わせ場所にはいないだろうし、連絡もこのまま来ないだろう。
「ー今日、会えないかもな」
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