04
洪太はステージ袖で待機している間、指先の痺れで緊張を自覚する。
ステージ衣装は全国ツアー用に一新され、
この日のために新曲も準備してきた。
新曲だけじゃない、歌に合わせたダンスもイラストもグッズも全て、この瞬間の為に積み重ねてきたのだ。
そして、ネットアイドルとして
始まりの地である福岡へ帰ってきた。
1人でひっそりと続けてきた音楽が、
大和との出会いで、こんなにもたくさんの人に応援してもらえるようになったのだ。
人の可能性を拡げていきたいという大和の口癖と共に、音楽で誰かの居場所を作りたいと願って走り続けてきた。
その成果をステージで証明したい。
先に目標へ近付くことを、夢に進んでいる姿を
客席にいる大和の目には、どう映るだろうか。
叶えた夢の先で、また一緒に笑いながら過ごせるまで、前に進むから最後まで見ていてほしい。
音響スタッフが流す登場SEが段々と大きくなる、手拍子も比例するように大きく聞こえ始める。
洪太は、リーダーの合図と共に
ステージへ踏み出した。
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