小学5年生
小学5年生になった。
ゆなっちは中学生に。
くうりは幼稚園に。
ゆなっちは、ニースの私立中学を受験してて、見事に合格した。
それで、ニースの中学に行くことに。
とりあえずは学校の寮に入るらしい。
ニースに行く前、キッチンで、ゆなっちの大好きなママのカレーを目一杯食べてる。
「「うわ~ん、ゆなっち~」」
うちらふたり、特にくうりは、めっちゃさびしがったけど
ママは
「ゆなっちはニースでしっかりお勉強しに行くのよー」
って、くうりに言ってて、くうりも
「わかった!ゆなっち、いってらっしゃい~」
って、笑顔でカレーを食べながら言ってる。
ゆなっちとうちは
ビシッ
と、ふたりで抱き合った。
「ゆなっちおねえちゃん!行ってらっしゃい」
「あやなっちも、もう5年生なんだから、しっかりやるのよっ」
「はいっ!わかりました!」
「あやなっちは、5年生になったら何をしっかりやるのかな?」
「えっとね...合唱団に...陸上部の走り幅跳びに...あと絵を描くことも...」
「あやなっちも、やること、いっぱいあるね~!いいね~!」
「うわ~ん、おねえちゃん!」
うちは、おねえちゃんと離れることに、めっちゃさびしくなって、泣きながら、おねえちゃんに抱きつく。
「あやなっちも、10年後には、お姫様と結婚するのだから...でも、今のあやなっちをお姫様も好きになってくれたんだから、今のまま、小学5年生をしっかりやってね!」
「はいっ!...うわ~ん、おねえちゃ~ん!」
☆
ゆなっちおねえちゃんはママといっしょに飛行機に乗ってニースに旅立った。
ママは、すぐに、ニースから戻って来た。
ゆなっちはニースの中学に行っちゃったから、うちはくうりに、絵を描くのを教えている。
うちも絵を描きながら。
でも、くうりは絵を描くのは、うちほど好きでもないみたい。
くうりは泳ぐの好きみたいでスイミングスクールに通いはじめた。
ママによると、すぐに上達したみたいで、飛び込みもきれいだし、泳ぎもめっちゃ上手。フォームもめっちゃきれいに泳ぐらしい。
まるでお魚さんか人魚みたいだと...
人魚みたいだなんて、そんな大げさなって思ってた。
でも、いっしょにプールに行ってみたら、くうり、うちよりもめっちゃ速くきれいに泳げてるわー!
まさに人魚だった!
水泳めっちゃ好きみたい。
「将来オリンピックに出るの?」
って聞いたら
「うんっ!出るよ!」
って、当たり前のように言ってる。
たのもしい。くうり。
☆
5年生でも、マーリアちゃんとイレーヌちゃんとは同じクラスになれて良かった。
マーリアちゃんは小学生のギタリスト。
イレーヌちゃんは小学生のダンサーとして、ベネチアでも活躍してる。
うちは放課後、陸上部で走り幅跳びをやって、合唱団で歌を歌い、自分で絵を描いてる。
空から見たベネチアの風景画で、子ども絵画コンテストで見事金賞をもらったよ。
空から実際に見たベネチアの街の風景画。
みんなは想像で描いてるって思ってるのかな?
あやなっちは女の子みたいなんだっ! ヤッキムン @yakkimn
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます