小学5年生

小学5年生になった。


ゆなっちは中学生に。

くうりは幼稚園に。


ゆなっちは、ニースの私立中学を受験してて、見事に合格した。


それで、ニースの中学に行くことに。

とりあえずは学校の寮に入るらしい。


ニースに行く前、キッチンで、ゆなっちの大好きなママのカレーを目一杯食べてる。


「「うわ~ん、ゆなっち~」」

うちらふたり、特にくうりは、めっちゃさびしがったけど


ママは

「ゆなっちはニースでしっかりお勉強しに行くのよー」

って、くうりに言ってて、くうりも


「わかった!ゆなっち、いってらっしゃい~」

って、笑顔でカレーを食べながら言ってる。


ゆなっちとうちは

ビシッ

と、ふたりで抱き合った。


「ゆなっちおねえちゃん!行ってらっしゃい」


「あやなっちも、もう5年生なんだから、しっかりやるのよっ」


「はいっ!わかりました!」


「あやなっちは、5年生になったら何をしっかりやるのかな?」


「えっとね...合唱団に...陸上部の走り幅跳びに...あと絵を描くことも...」


「あやなっちも、やること、いっぱいあるね~!いいね~!」


「うわ~ん、おねえちゃん!」

うちは、おねえちゃんと離れることに、めっちゃさびしくなって、泣きながら、おねえちゃんに抱きつく。


「あやなっちも、10年後には、お姫様と結婚するのだから...でも、今のあやなっちをお姫様も好きになってくれたんだから、今のまま、小学5年生をしっかりやってね!」


「はいっ!...うわ~ん、おねえちゃ~ん!」



ゆなっちおねえちゃんはママといっしょに飛行機に乗ってニースに旅立った。

ママは、すぐに、ニースから戻って来た。


ゆなっちはニースの中学に行っちゃったから、うちはくうりに、絵を描くのを教えている。

うちも絵を描きながら。


でも、くうりは絵を描くのは、うちほど好きでもないみたい。


くうりは泳ぐの好きみたいでスイミングスクールに通いはじめた。

ママによると、すぐに上達したみたいで、飛び込みもきれいだし、泳ぎもめっちゃ上手。フォームもめっちゃきれいに泳ぐらしい。

まるでお魚さんか人魚みたいだと...


人魚みたいだなんて、そんな大げさなって思ってた。

でも、いっしょにプールに行ってみたら、くうり、うちよりもめっちゃ速くきれいに泳げてるわー!

まさに人魚だった!


水泳めっちゃ好きみたい。


「将来オリンピックに出るの?」

って聞いたら


「うんっ!出るよ!」

って、当たり前のように言ってる。

たのもしい。くうり。



5年生でも、マーリアちゃんとイレーヌちゃんとは同じクラスになれて良かった。


マーリアちゃんは小学生のギタリスト。

イレーヌちゃんは小学生のダンサーとして、ベネチアでも活躍してる。


うちは放課後、陸上部で走り幅跳びをやって、合唱団で歌を歌い、自分で絵を描いてる。


空から見たベネチアの風景画で、子ども絵画コンテストで見事金賞をもらったよ。


空から実際に見たベネチアの街の風景画。

みんなは想像で描いてるって思ってるのかな?





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あやなっちは女の子みたいなんだっ! ヤッキムン @yakkimn

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