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なんなのこいつら!!


人のこと足蹴にするわ、ドMとかわけのわからない性癖持ちにするわ…なんなの、本当になんなの!?


強いて言うなら私はドSだ!!!


…って、そういうことでもないか。

いかん、怒りで頭おかしくなってる。


「黙ってんな、答えろ」


ぐり、と抉る様に黒髪に再び靴底を擦りつけられる。殺。


“できるだけ”優しく奴の足首をどけようとわなわなと震える手をあげる。へし折りたい、落ち付け、へし折りたい、いやいかん、へし折ってや…とひたすら葛藤しながら。



「触んな、質問に答えろ」


今にも握ってやろうというところでありえない早さで引っ込む足。


「お前、何しに来たって聞いてんだよ」


あまりのスピードに呆気にとられていた私に黒髪は凄む。冷たい、嫌悪しかない目が私を睨みつけている。


―――怖い。


本能的な部分を直接ビリビリと刺激されているような、そんな感覚。


「ふ、服を汚しちゃったから…洗おうと思って…」


尻すぼみになりながらも、なんとか喋ることができた私の神経はなかなかの図太さだと思う。褒め称えたいくらい。

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