第4話 風邪を引いた暁子
次の日。暁子が熱を出して倒れていると、沖田がやってきて残り粥を少し分けてくれた。
沖田「メザシとの戦いが終わったばかりだからね。疲れたんだろう。これでも食べてゆっくりおやすみ」
暁子「ありがとうございます」
暁子の元気なお礼を聞くと、沖田は安心したように襖戸から出て行った。
その夜、三日月というさすらいの武将が現れて、
新撰組を狙って去って行ったのは、暁子には内緒の話だ。
可憐に咲く彼岸花は、白粉の印。
幕は切って、落とされた。
暁子は、実は渡辺晶子という普通の高校生だった。その少女が修学旅行中足を滑らせて、
崖から落ちて死んだという噂が流れたのは、つい最近の話である。
その少女が転生した姿が、暁子なのだ。
晶子の家族は、転勤族で裏で闇を抱えている一家だった。
その闇に気づかないまま、晶子は修学旅行で不運にも足を滑らせ、崖から落ちてしまった。
そして、気づけば明治の新撰組がいた時代に転生しており、
暁子という少女として、新撰組に助けられ、可憐に咲く一輪の花として、
戦火に参戦することとなった。
彼女の家族に、裏があるのを覚えたのは、そう遠くない未来だった。
葵屋のうどん息子、葵は暁子に惚れていた。沖田の存在を著しく胸糞悪いと思うようになったのは、つい最近のことだ。
葵は暁子の親の遠い親戚で、この時代でも、ちゃんと血の繋がった親戚なのである。
葵は、胸を張って暁子に告白したが、刀争奪戦が近いからという理由で、暁子にあっさり振られてしまった。
そんな葵は、次の刀争奪戦に向けて、暁子のために女装をやめ、
美しい男性の姿になって、争奪戦に臨む。
その美しさは、沖田と並ぶほど絶世を風靡していた。
刀争奪戦がはじまり、ゴングが叩かれる頃、
三日月は錦を連れて刀の収められている蔵へと侵入した。
そこには、暁子が警備していて・・・。
錦の協力もあり、三日月は暁子のふいをついて、刀を持ち出そうとした。
しかしそこに、
絶世の美男子がやってくる。
だたの色男だと思い、その刀できりかかろうとする三日月。
しかし、その色男は名家で鍛え上げられた剣士でーーーー。
ザシュっ
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