『世界』
X
『――では、諸君』
ドーム都市の地下深く、窓一つない漆黒の議場。
モノリス状のホログラムにて集うこと八名。無機質な円卓を囲んでは策略を巡らす。
『やはり……、王立軍は出ないか』
『でしょうな。例の船団の頭目はエインスワースの長女ですから』
『それこそが弱腰の王国の限界だ。離反者とて
『無理もない。政体維持に関わるだろう』
『支配階級が弱みを見せれば市民革命でひっくり返る。不祥事には蓋、だ』
彼らは企む。
いかにして他国を陥れるのか。
そして、自国の利とするのかを。
『だが、それこそ好都合。例の〈ディサイシヴ・ギア〉接収のまたとない好機だ』
『我々共和国は、いまこそ切り札を使えばいい』
謀議の末に。
決定は下された。
『……『自由船団』。奴等に海を渡らせるな』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます