第9話 vs『天使』
「では、今日からの訓練ですが……」
ホテルから飛び立ち、一週間前まで訓練していた場所まで来ると、リリア……いや、『天使』はそう言って剣を抜く。
「私と戦いましょう。スキル、アイテム、全て使って構いません。ステータスもフルに使って結構です。……私から一本とってみなさい」
一週間前までの手合わせでは、結局一本も取れなかった。
俺はニャルトラ・ステップ以外のアーティファクトや
『天使』はさっと手を振る。
すると、空中に多数の白色に光り輝く鎖が出現した。
早速、ユニークスキルの力を解放するようだ。
「行きますよ?」
––––閃劇・終
俺はひとまず、『天使』の技の発生前に。
「はあ!」
『天使』は剣にオーラを纏わせると、横薙ぎの斬撃によって俺の抜刀術を難なく迎撃する。
威力・スピードともにこの前戦った時とは段違いのはずだが、そんなことにお構いなしだ。
やはり、何か工夫をしない限り『天使』に攻撃が通ることはなさそうだ。
「ぐっ」
俺は迫る鎖を回避するべく、宙を蹴っていくつかフェイントステップを入れつつ回避する。
「鎖だけに集中していたら、駄目ですよ?」
『天使』はそういうと、自身の周囲から多数のビームを放つ。
ほとんど同じ容姿、そして行使している力から考えて、おそらく“対”とでも呼べるような関係になっているであろう『天使』と『堕天』。
その
『堕天』が使ったビームと色は違うが、ほとんど同じような攻撃だ。
あの時は周囲への被害を考えて使っていなかっただけで、『天使』も同様の攻撃ができるようだ。
『天使』は次いで、ビームを連射しながら自身も剣を用いて攻撃を仕掛けてきた。
鎖、ビーム、剣。
それらの全方位からの攻撃にあっさりと俺のキャパシティは限界を迎え、俺は攻撃の衝撃で水面に叩きつけられて戦闘不能へと追い込まれた。
「いてて……」
一応威力はかなり下げているようだが、それでも俺のステータスを貫通してダメージが入る程には強力な攻撃に、俺は結構な痛みを感じる。
俺は浮かび上がり、海中から飛び出る。
「まだやれますよ」
「ふふふ。では、始めましょうか」
リリアはそういうと、再び鎖を展開する。
まずは、ビームと鎖、そして剣による同時攻撃をを攻略しなければならない。
楽しい戦いになりそうだ。
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