第6話 藍音とラボに行く
藍音と合流して時間は過ぎ2限目の講義が終了。
「じゃあ翔真、今からラボ行くよ~♪ スノーちゃんもおいで~♪」
「はいはい分かったよ。ほらスノー、行くぞ」
「キャン!」(はい!)
教室を出て俺と藍音とスノーは大学の奥にあるラボに向かう事にした。 ラボは、基本的には一般の学生は使用出来ない(使用出来るのは教授・准教授・大学院生のみ)のだが、藍音はその物凄く優秀な頭脳を買われて特別にいつでも使用出来る様に許可が降りている。
ラボに向かう途中、藍音は色々な学生(特に男子)から声を掛けられていた。
「神宮寺さん! 今晩飲み会があるんだけど参加してくれないかな?」
誰が見てもパリピ全開の男子学生が藍音を飲み会(合コン)に誘ってきたが、藍音は間髪入れずに
「ごめんなさい。私、そういった飲み会は興味が無いのでお断りします。どうせ女の子を酔わせていやらしい事をするのが目的の飲み会ですよね?」
と断った。
藍音から発せられる物凄く冷たい視線を浴びた男子学生は誰が見ても分かる位に動揺しながら
「そ、そんな不純な目的な訳ないじゃん! ただ皆と楽しくお酒を飲みたいだけだよ💦」
「ふ~ん。そうなんですね?」
「そ、そうだよ💦 だからさ、一緒に」
「じゃあ私に少しでも触れたら1000万ボルトの電流が絶え間なく触れた人の身体に流れ続けるアイテムを持って行っても良いなら参加しますけど? もし不純な目的で私を誘ったなら命の保証はしませんのでそのつもりでお願いしますね」
藍音はサラッとパリピの男子学生に物凄く怖い事を言ってのけた。
「……やっぱりこの話は無かったという事にして下さい」
パリピの男子学生はそう言うとそそくさと何処かに行ってしまった。
やっぱりこいつの目的はそっちだったか。
……よし。少し藍音をからかってやれ。
「藍音、今晩俺と居酒屋に飲みに行くか?」
俺は藍音にそう声を掛けた。すると藍音は " バッ! " と此方に勢い良く振り向き
「行く!! 翔真と居酒屋に飲みに行く!! あっ、じゃあスノーちゃんも一緒に入れる居酒屋検索しないと! 何着て行こうかな~♪ 楽しみだなぁ~♪」
……おい。何かさっきのパリピ男子と反応が違いすぎるぞ。 さっきお前が言っていた電流アイテムの話は俺にはしないのか?
「よっし! やる気出てきたよ~! さぁ早くラボに行こう翔真、スノーちゃん! ちゃっちゃと作っちゃって今夜は居酒屋だ~!」
藍音は自分のスマホを弄りながら足早に俺達の前を歩いて行った。 多分藍音がスマホを弄っていたのは、スノーも入れる居酒屋を検索してるんだろうな。
滅茶苦茶テンションの高い藍音と一緒にラボに着いた俺とスノー。
藍音はラボに居た教授と准教授に軽く挨拶し
「翔真とスノーちゃんは近くで暇を潰してて。ちゃっちゃと作ってきちゃうから」
「おう。了解だ」
「キャン!」(分かりました!)
俺とスノーにそう言い残してラボの作業スペースで何かを作る作業に取り掛かった。
それから約1時間後。
「お待たせ翔真、スノーちゃん! 完成したよ!」
と言いながら笑顔で藍音が俺達の所に帰ってきた。
「お帰り藍音。 で、お前は何を作ってきたんだ?」
スノーはベンチに座って足をブラブラさせながらオレンジジュースを飲んでいる。
「ふっふっふっ。ジャジャ~ン! 見たまえ! 藍音ちゃんの発明品を!」
そう言いながら藍音がワイヤレスイヤホンみたいな物を俺達に見せてきた。
「……なんだこりゃ?」
「キャン?」(なんですかこれ?)
「よくぞ聞いてくれました! このワイヤレスイヤホンに見える物の正体は!」
「正体は?」
「スノーちゃんの言葉が解る翻訳機なのです!」
……こいつは何言ってるんだろうか? 疲れてるのか?
ここまで読んで頂きありがとうございますm(__)m
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今後とも拙作を宜しくお願い致しますm(__)m
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